2017年02月16日

地図サービス「わがまちガイド」と公園情報を改善してもらいました!

 いつも大きな改革ばかり提案している私ですが、小さな改善も色々と手掛けています。

(1)地図サービス「わが街ガイド」の改善
WagamachiOld.png 先日、「よこすかわが街ガイド」という、市が提供している地図で公園を探していたのですが、場所は知っているけど名称が分からなくて逆引きで探していました。すると、右の画像のように「あれは浦郷公園かな?」と思って開いてみると、近隣の公園も同時に表示されていれば違った場合でも探しやすいのに、浦郷公園だけしか表示されないので困った、ということがありました。
WagamachiNew.png
 そこで、「近隣の公園も同時に表示されるようにしてほしい」と要望したところ、情報システム課がリニューアルに併せてその機能を実装してくださいました。右の画像の通りです。
 →新「よこすかわが街ガイド」
 見てみると、他にも色々な機能が加わっていますね。公園だけじゃなくトイレも同時に表示させたり、横須賀市全体におけるどのあたりを表示しているのかも表示されていたり、前よりもだいぶ使えそうです。
 情報システム課、いい仕事ありがとうございます!

(2)公園一覧の表示
 前述のように、位置がわかっている公園の名称が「わが街ガイド」では探せなかったので、一覧から探そうとしました。ところが、下記の市のホームページにアクセスしても、当時は一番上の「横須賀市公園一覧」がなくて、その他の大きい公園しか載っておらず、途方に暮れたのでした。
 →横須賀市ホームページ「公園等」
 いろいろと探しても下記の公園の分類しか出てきません。
 →横須賀市ホームページ「公園」

 そこで、公園管理課に「うちの市の公園って、これだけじゃないですよね? 市民にとっては、地区公園とか街区公園とか7分類はどうでもいいので、どこにどんな公園がどれだけあるのか、一覧を提供するべきじゃないんですかね?」と交渉したところ、その場で作ると約束してくれました。そして、数日後に提供されたのが、コレ。
 →「公園地区別一覧表」(PDF)
 公園管理課、仕事早いです〜!「わがまちガイド」のリニューアルを待っていたので紹介が遅れてごめんなさい。
 全体だとデータが重たい場合は、こちらのページに分割版があります。ただ、ホントなら県立の観音崎公園も載せるべきだったかな。市民にとっては、それが県立だろうが市立だろうが関係ないからね。それから、この3つのページはそれぞれリンクを貼り合おうぜ。広報課と都市計画課と公園管理課の連携が悪いよ。


 いずれにしても、多くの市の職員の方々は「市民目線で現在の仕事を見直す」ということに慣れていないだけで、一所懸命に仕事をしてくれています。気付いたことから改善していこうと思いますので、お気づきのことがありましたらお寄せ下さい。
posted by 小林のぶゆき at 13:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月06日

歴代の横須賀市長の仕事ぶりと、人口増減は、関係あるのか?

※2015年の社会増減の数字が調整後の数字だったため、より実態に近い調整前の数字に戻して再掲しています。大変失礼いたしました。(2017/2/7)
 チラシ21号『データで考える2050年の横須賀』でお伝えしたように、統計を基に過去の我が市を振り返り今後を考える、という作業を続けています。最近も街頭プレゼンでみなさんにお伝えしています。
PopulationBottomLineYokosuka2.png
 ところで、ある方から「歴代の市長の任期と、人口の増減を重ね合わせるとどうなるの?」と言われ、それも面白いなと思って可視化してみました。こちらです→
 これは、社会増減(引越しで出たり入ったり)も、自然増減(生まれたり亡くなったり)も、合わせた純増減です。
 うーん、有意な相関はないんじゃないかなあ。
PopulationSocialFactorYokosuka2.png
 ただし、亡くなる方が多いことによる自然減は市の仕事ぶりとは関係が薄いので、社会増減だけを取り出してみました。こちらです→
 ちなみに、総務省の「住民基本台帳人口移動報告」の数値も、2010年以降は市町村別に公表されているので、併せて記載しています。
 うーん、これも有意な相関はないんじゃないかなあ。
SoumuPopulationMovement.png
 ちなみに、この総務省の「住民基本台帳人口移動報告」が、「横須賀市が人口流出全国No.1になっちゃった!」という報道の基になった情報です。せっかくだから、最近の順位を共有します。これは、割合じゃなくて絶対数なので、人口規模の大きいまちは不利ですが、いずれにしても人口流出の激しい街という事実には変わりがないでしょうね。
PopulationYokosukaSheet.png
 さて、結論から言えば、歴代市長の仕事ぶりと人口増減の相関は説明しにくいです。ただし、間違いなく言えることがあるとすれば、「歴代市長はさておき現在の市長は、有意な変化を与えるような成果を挙げることができなかった」ということです。これを、どう捉えるかは読み手次第でしょう。
 私は、ここでは評価を下しませんので、純粋なデータだけみなさんに共有しますね。画像はどれもクリックすると拡大します→
 もし、データで欲しい方がいらっしゃれば、個別にメール頂ければ差し上げますよ。
posted by 小林のぶゆき at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月28日

まさか廃校?! 統廃合対象となりそうな市内13小中学校を一挙公開!

 1学年1学級でクラス替えができない!
 そんな学年がある学校は、今の基準では統廃合対象となります。2015年1月に公表された「施設配置適正化計画」の策定時には、そんな小学校が9校ありました。市役所としては学校名を公表していません。私が勝手に、市の公開情報を分析して、該当校を割り出して公表してきました。なので、文責は私にあります。次の9校です。yokosuka小中学校区.png
追浜小学校
田浦小学校
長浦小学校
逸見小学校
沢山小学校
汐入小学校
豊島小学校
走水小学校
馬堀小学校

 ただし、炎上を恐れて公表を控えてきた教育委員会からは、煙たがられてきたんじゃないかな〜(苦笑)。でも、私は市民には基本的にオープンにすべきだと思っていますので、悪いとは一切思ってません。
 ちなみに、統廃合対象というのは、廃止対象ではなくて2つの学校を統合して1つにする、といったイメージなので、市も9校全部を廃止しようという話では、もちろんありません。
 なお、右上の画像は「小中一貫と言いながら中学校と小学校の学区が揃ってないよね?」という質疑をしたときの使いまわしではありますが、学校の位置関係のイメージが湧くのではないでしょうか。PDFはコチラ↓
 →市内の小中学校の学区と位置関係(PDF)

 ところで、その後2年が経過し、現在の基準に照らすと統廃合対象となる小学校は増えています。次の2校です。
桜小学校
荻野小学校

 坂本小学校と青葉小学校が合併した桜小ですら、子どもが減って既に統廃合対象に名前が上るわけですから、いかに人口減少、とりわけ子どもの減少が激しいかがわかります。現在、統廃合対象11校という計算となります。
 なお、判断材料となる市の資料は下のリンクからご覧頂けます。
 →横須賀市「平成28年5月1日現在 横須賀市立学校児童・生徒・学級数一覧」(PDF)

 そして、気づいて提起したのは、これも私が初めてだと思いますが、なんと3年後には更に次の2校が加わり、13校に増える可能性が高いと見ています。
鷹取小学校
北下浦小学校

 もちろん、転入生がいれば別ですし、学区変更をすれば解消しますが、このまま推移すれば統廃合対象です。
 なお、中学校は当面、統廃合対象にはならなそうですが、5年後はわかりません。

 子どもたちのために、どうするのがいいのか?
 公共施設のあり方のために、どうするのがいいのか?
 もっと言えば、公共施設にかかる税金を圧縮して、子どもたちにムダな借金を背負わせないために、どうするのがいいのか?

 いずれにしても、情報は知りたい人にちゃんと届くべきだと思っていますので、以上ご報告しました。一緒に考えていきましょう。
posted by 小林のぶゆき at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

横須賀市のハコモノの稼働状況ってどうなってるの?

 本日、ヨコスカをよくする会の「施設適正化計画の現状と課題」と題したシンポジウムがありました。この中で、あるパネリストがコミセンの稼働率の話をしていましたが、あれは市が公表しているデータではありません。私が作ったデータを提供してあげたものです。稼働率は、前提が変わると大きく変わりますから、数字だけが独り歩きしていくのは良くないと思っています。なので、検証可能なようにきちんと出典を述べてほしかったのですが触れてなかったし、話を聞いて稼働率に関心を持たれた方も多いと思いますので、改めて共有します。

(1)貸館系施設の部屋別稼働率
 コミセン(2013年度)とみんなの家(2011年度)の稼働率を部屋別・時間別に調べ上げてまとめてあったものです。情報源は、議会の資料照会制度で市役所から提出させた資料を、小林のぶゆき事務所で入力して加工可能にしたものです。施設分野別実施計画をめぐる議論にご活用ください。
 →Excel →PDF

(2)貸館系施設の一覧表のリスト
 下のGoogleMapsの基になったデータですが、稼働率の概要も記載しています。
 →貸館系施設の一覧表のリスト(PDF)

(3)貸館系施設の地図落とし
 概要版です。より詳細な分析は、GISを使った「横須賀データマップ」でご覧ください。

より大きな地図で 横須賀ハコモノ白書 貸館編 を表示
posted by 小林のぶゆき at 17:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月14日

よこすかを変える政治塾、はじめます。

PoliticsSchool2017.png政治塾を始めます。
 →右画像のチラシPDFはコチラ

横須賀を前に動かすために、人材が要ります。
市議選で僕と戦うことになるかもしれません。それでもかまいません。
お互いに当選できたとしても、仲間(同じ会派)にならなくていいです。
ただ、2年後でも、6年後でも、いつか市議選に挑戦してほしい。
そんな人材を、横須賀の地に一人でも増やしたい。

政治塾なんて、偉そうですよね。僕はそんなガラじゃない。
でも、いいんです。一緒に学ぶスタイルでいきます。
これまでも僕の事務所では、歴代のインターンと、一緒に街頭プレゼンや情報公開など新しいことに挑戦して、一緒に成果を出してきました。一緒に受賞もしてきました。
これを発展させて、政治塾とすることにしました。

議員になるための能力、議員になってからの能力、どちらも磨きます。
だから、活動は大きく2つ。
●政務調査:横須賀の現状を調査し、政策を書き上げていきます。
●政治活動:駅頭やポスティングなどで、市民に政策を伝えていきます。

入学金は要りません。逆に、働きに応じて報酬を払います。
でも、あなたの生活は支えられません。
だから、仕事や子育ての合間など、できる範囲で関わって下さい。

連絡を、お待ちしています。
小林のぶゆき政治塾

たとえばこんな人、待っています。
●子育て環境に不満を持つママ
●世の中に怒っている若者
●何かに、目覚めちゃった人
●横須賀愛が強すぎる人

条件
●僕より若い人(年上には教えにくいので)
●地アタマがいいか、ガッツがあること
●学歴・性別・国籍などは一切不問

塾のイメージ
●週に1回、中央の事務所に来る。
●1,000円/1h〜の報酬をもらって調査。
●時々、朝の駅頭やポスティングをする。
●手伝う曜日・時間帯は互いに相談して決める

連絡先
 →コチラまで

追伸:
突然こんなことを思い立ったのは、この記事に刺激を受けたからです。僕は、この飯島さんみたいに引退して後を譲れませんが、自分にやれることはやりたいと思いました。
 →議員のなり手を育てる「議員養成塾・真選組(しんせんぐみ)」で人材発掘―飯島雅則 佐久市議
posted by 小林のぶゆき at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月31日

2016年はお世話になりました。

 本年も大変お世話になりました。

 2016年は、駅頭活動はサボり気味でしたが、多くの時間を議会活動に使ってみた一年でした。

 この間、公共施設問題・中学校給食問題・議会改革では、議会内の議論をリードし市政全体を動かすことに、一定の役割を果たせたかと思っています。一方で、外で市民の議論を喚起するという面では、少し停滞したかと反省もしています。

 ただし、政策面では「市の予算、勝手にオープンデータ化プロジェクト」がマニフェスト大賞で受賞したほか、会派の「政策提言」に一定の政策反映をさせて頂くことができ、一期目で掲げてきたけれどちっとも動かせなかった政策が、会派の政策になり、今後は市の政策になる可能性が高まった、そんな一年でもありました。

 そして来年は、「外に出ていく一年」にしたいと思います。

 朝の駅頭活動を以前のペースに戻すとともに、12月22日から始めた街頭プレゼンを陽の短い間はできるだけ続けようかと思っています。
 また、仲間を増やすべく、長期的に市政を担う人材の育成を図るべく、年明けから「小林のぶゆき政治塾」を始めようと思っています。一見偉そうですが、そうじゃなくて一緒に模索・研究していくスタイルで、年明けから告知を始めようと考えています。乞うご期待。

 来年は、6月には市長選があることもあり、私自身は関わりませんが、政治の季節になりそうです。ただし、8月には私の師である長島一由氏が横浜市長選に出馬する?ようで、横須賀市政とは関係ないものの彼がいなければ政治家・小林はいなかったわけですし、横浜とはいい連携をとりたいので、恩は義で返すつもりです。

 何はともあれ、横須賀市をもっと元気なまちにして引き継ぐために来年も自分の能力を最大限に使っていくことをお約束しながら、今年一年のお礼のご挨拶を申し上げます。
posted by 小林のぶゆき at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月16日

街頭プレゼン「データで考える横須賀のみらい」、見かけたらヨロシク!

 「小林は、ホントに新しいもの好きだな〜」と呆れられそうですが、この間、GISやオープンデータ、Preziなど他の議員がやっていない新しいことに挑戦し続けてきました。今回は、2年前に“開発”した街頭プレゼンの手法を使って、「データで考える横須賀のみらい」という「まちかどプチ講座」を始めました。
 スライドを一応ここにもUPしておきますが、横須賀中央、汐入、北久里浜、久里浜などで暗くなったらやっていくので、ぜひ見かけたら話も聞いてみてください。


 ちなみに、公共施設リストラ問題を扱った前回の街頭プレゼンは、かながわ勝手連の方のご紹介でCITV横浜市民放送局の方がYoutubeで観られるようにして下さいました。今なお、通用する内容です。市のやり方が改善されてないので(苦笑) こちらもどうぞご覧ください。
→過去記事「街頭プレゼン『このまちのみらい、きめるのはだれ?』が動画でUP!」
posted by 小林のぶゆき at 15:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月07日

市民の声の中に政策のタネがある。

 今日、急に声をかけられて、市政相談を頂きました。次の用事は遅れていくことにして、お話を伺いました。

■横須賀市に献血ルームがほしい
 一つは、「献血ルームをつくってほしい」という相談でした。
 「赤十字だから、市でも県でもなく民間だということはわかる。しかし、2008年3月に献血ルームが廃止されてから、なかなか献血できず残念に思っている。もちろん、頻繁にバスは来ている。しかし、バスだと成分献血はしてあげられない。成分献血のほうが用途が広くなるし、400mlよりも年間に献血してあげる回数も増やせる。仲間と競うようにして献血してきたが、定年退職してからは横浜のルームまで通う交通費も負担だ。市には公共施設がたくさんあるだろう。たいして使っていない部屋もあると聞く。民間ビルで家賃負担が大変だから赤十字も撤退したのだろう。だったら、献血は公共性が高いのだから、公共施設を無料か安く貸してあげられないのか?」という内容でした。なるほど。これって、健康づくり政策とからめて、何とかできないかな〜?

■転倒防止のテープを
 もう一つは、「中央Yデッキ下の和菓子さかくらからタバコ屋にかけて、タイルが敷かれているが雨の日など濡れると滑りやすい。もう、何回も高齢者や自転車の転倒するところを見ている」とのこと。確かに、私も一度見たことがあります。「一部はスリップ防止テープが貼ってあるが、ここは全体に勾配がついていて他も滑りやすい。何とかしてあげられないのか?」とのこと。むむ、テープぐらい全体に貼ってもいいよな〜。しかも、さかくらさんの前のテープは、かなり丈夫そうで目立たない色で、これだったら全体に貼っても景観を損ねないなと思いました。

 なんだか、別に自分のためでなく、他人を思いやって市政相談して下さる方って実は多くて、本当にありがたいと思います。もっと、自分でも気づかなきゃいけないし、カシノとか市電とか大きい話ばかりじゃなくて目の前の小さいこともきちんとやらなきゃ、と改めて。
IMG_2799.JPG

 ところで、遅刻したので、坂本コミセン廃止計画案の説明会にタクシーで急いで行ったら、参加者ゼロ。担当職員と、プライベートとしていらした職員1名と私だけで、さみしい感じでした。一応、参加者2名か(苦笑)。「やっぱりここは要らないのかもな〜」と思ったりしながらトボトボ夜道を歩いて帰ってきました。
posted by 小林のぶゆき at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月03日

カジノのどこが悪いのさ?

IMG_1009.JPG 敢えて挑戦的なタイトルにしたが、現在の日本の状況においてカシノ合法化の何が悪いのか、本当にわからない。
 カシノ、いいじゃないの?
※写真は2014年に私費視察した韓国のSeven Luck Casino

 予め断っておくが、「カジノ法案」の内容や国会審議のプロセスについて、ここでは問わない。現在の国会は、地方議会から見ると与野党ともに大変お粗末な議会運営をしているので、語るに値しない。
 一方で、政策としてのカシノ合法化は、筋がいいと考えている(ちなみに「カジノ」と言うのは日本とドイツぐらいらしいので、ここでは国際的に一般的な「カシノ」と呼ぶ)。

 まず、カシノ批判をする言説を最近目にする機会が多いが、実にピンボケだ。いわく……
●カシノは、ギャンブル依存症を助長する
●貧困者を、さらに苦しめる
●風紀・治安が乱れる
●日本や都市のイメージを損なう

……既に「世界最大のギャンブル大国」とも言える現代ニッポンのこの有様を無視して、何をか言わんやである。

 カシノ反対論者は足元を見よ。公営ギャンブルに加え、法的にグレーな事実上のギャンブルである巨大産業パチンコが……
●ギャンブル依存症を大量生産している
●生活保護から中流階級まで真ん中より下を既に苦しめている。上流階級はパチンコなどやらない
●放置自転車や煙草ポイ捨てなど風紀を乱す者もおり、車中幼児死・育児介護のネグレクト死など刑法犯を増やしている
●駅前の一等地にドーンと立地しているので、外国人旅行客は唖然としているし、景観面で疑問の声も多い

……というわけで、カシノを合法化したところで、これ以上悪くなることはないだろう。このあたりの現状認識は、『パチンコがなくなる日』を一読頂ければ納得されると思う。私は6年前に読んだが、現在では改訂版の『パチンコが本当になくなる日』が出ているようだ。

 ところで、上記の言い分だけでは「パチンコや公営ギャンブルにカシノが加わったところで大勢に影響ない」という論旨だけで、積極的に推進する理由にはならない。では、小林は何をもって「カシノ合法化は筋がいい」と言っているのか? 列記する。
●本場のカシノは、むしろ高所得者向けのエンタテインメントである
●控除率(胴元に取られるカネの割合)が低く、博徒にとって良心的
●最近のパチンコは、なかなか出ないが当たると爆発的に出る高射幸性だが、カシノは違う
●パチンコや公営ギャンブルは日常的にできるが、カシノは特別な場所に行かなきゃいけない非日常なので、常習性が低い
●上記の性質上、比較的良質なギャンブルであるカシノを公営ギャンブルに加えて促進することで、高所得者に消費させる再分配効果がある
●外国人観光客による外貨も取り込める(マカオが、国際観光客数でこそ上位ではないが国際観光収入では10位にランクインするのには理由がある)
●同時にパチンコを段階的に規制することにより、低所得者は日常的にギャンブルができなくなって実経済につぎ込めるお金が増えるはずで、今よりは経済活性化する

IMG_1009.JPG
 韓国は、国を挙げてパチンコを廃止した。一方で、カシノは整備された。
 私は、私費で韓国視察した際にSeven Luck Casinoに行ってみたが、何ということはない。昔パチンコを試したらうるさくて煙草臭くて5分もいられなかった私だが、同店は特に高級店でもないのだろうがキレイで静かだったし、労働者も数か国語を操る者や高度なディーラーのスキルを持った者など付加価値の高い雇用が生まれていた。
 しかも、パチンコは、外国資本の会社も少なくないと聞く。勤勉な国民が外貨を獲得してせっかく蓄えた国富を海外流出させることにつながる。であれば、国産カシノを導入し、パチンコを規制することは、理も利もある。
 いずれにしても、私は保守も革新も超えて理解が得られる筋のいい政策だと考えている。

 なお、過去記事でも横須賀市におけるカシノ導入の可能性について書いているので、関心を持って頂ける方はご覧頂ければ幸いだ。
 →横須賀カジノクルーズ?!の可能性を探る
posted by 小林のぶゆき at 21:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月29日

走り続ける会津若松市議会から凋落の横須賀市議会が学ぶこと

Ranking.png 2016年7月29日(金)に、議会運営委員会で会津若松市に視察に伺った。まず、つい視察報告を忘れていて、大変に遅くなったことをお詫びする。
 大変申し訳ありませんでした。

 横須賀市議会では、4つの常任委員会が「委員全員で先進事例を見て、共通認識をもってやろう」ということで、年に一回視察に行くことが多い。「今年も行きたい! ここに行きたい!」と言う勉強熱心な議員が多く、視察先候補も沢山挙がる。10日程ないと全部行かれないが、日程や予算の都合で3日間に詰め込めるだけ詰め込むのが慣例となっている。
 一方、議会の議論の進め方や段取りを決める議会運営委員会では、私が議員になってからの6年間で初めて視察に行くことになった。過去にも視察はあったようだが、惰性で毎年行ったりせず、必要に応じて行くのは良いことだと思う。
 今回は、会津若松市の先進的な取り組みが様々な議員の口に上ることを受けて、我が会派の研政から提案させて頂き、了承頂いた。

 なお、議会運営委員会は4名以上の交渉会派から選ばれる。
 →横須賀市議会の委員会
 交渉会派ではない共産党は残念ながらオブザーバーであるため視察には行かれなかった。一方、議会を代表しており議運にも出席頂いている議長には視察に帯同頂いた。

視察の背景

●議会改革の3段階
 議会改革は3段階に分かれるように思う。私なりの分類である。
 第一段階は、公開性・透明性の確保の段階。
 第二段階は、政策実現と市民参加の段階。
 第三段階は、市民と一緒になった民意反映の段階。

●第一段階:かつてはトップランナー
 横須賀市議会は1998年から実質的な議会改革を進めた。とりわけ、会議条例や委員会条例の制定、インターネット中継(本会議2003年〜・委員会2008年〜)の実施、政務活動費の領収書公開などは、注目を集め、全国有数の改革議会として日本中から視察が相次いだという。第一段階では、間違いなく日本のトップランナーの一角だった。

●第二段階:まだまだ先頭のほうの優等生
 その間に全国の議会改革の流れは進んだ。
・首長提出議案を修正や否決しない、「丸のみ議会」
・議員提案の政策条例を策定しない、「無提案議会」
・議案への議員の賛否を明らかにしない、「非公開議会」
 これら「3ない議会」への批判が相次ぎ、政策づくりをする議会が求められた。また、市民参加の重要性もより強調されるようになった。
 こうした中、横須賀市議会は元々賛否を明らかにしていたうえ、必要に応じて次のような政策条例を策定したり市長提案の議案を修正したりしていた。
・2011年 中小企業振興基本条例
・2012年 空き家等の適正管理に関する条例
・2013年 地域で支える条例
・2014年 観光立市推進条例
 そのため、これら批判とは無縁だった。また、議会報告会、傍聴者にわかりやすい一問一答方式、請願・陳情への意見陳述制度などの導入により、市民に開かれた議会づくりを進めてきた。
 こうした第二段階において横須賀市議会は、全国に先駆けるトップランナーでこそなかったが、先頭集団の作り出すトレンドから大きく遅れることのない優等生議会だったと言えよう。

●第三段階:ペースが落ちて抜き去られる
 しかし、ここ4〜5年の全国の議会改革の進化のスピードは速かった。「議会に求められるもの」や「議会を測るモノサシ」も急激に変わった。
 第一段階・第二段階は、情報の公開や議会報告会の実施といった「形式要件」の改革で評価されたが、「住民の意向をどれだけ鏡のように市政に反映する取り組みをしているか?」という「実質要件」が重視されるようになった。
 この面において、会津若松市議会のような先進議会は常に実質性を追及していたため、「形式要件」でも「実質要件」でも評価され続けた。一方、横須賀市議会は「形式要件」の評価では高い評価となってきたが、「実質要件」の評価には耐えられなかった。

●数字で見る横須賀市議会の凋落と会津市議会の常緑
 ここまで定性的な議論をしてきたが、わかりにくい向きもあろうと思うので、一面的ではあるものの定量的な議論をしてみたい。
 早稲田大学マニフェスト研究所による「議会改革度調査」がある。
Ranking.png このランキング結果を、今回の視察対象である会津若松市に加え、直近の上位3議会も併せた表にしてみた。
 ここから見えるものは明らかだ。
 過去記事「17位から175位への転落。これが横須賀市議会の実力か?」でも触れているが、改めて整理してみたい。

 繰り返しになるが、横須賀市議会はかつて、議会改革の第一段階ではトップランナーの一角だった。この表の2011〜2012年ごろまでの第二段階でも先頭集団に食い込む優等生議会だった。しかし、ここ4〜5年の第三段階の議会改革の波には乗り遅れた。つまり、近年の「実質要件」による評価傾向に照らせば順位が落ちるし、先進議会を見習って急激に議会改革を進めた新鋭議会にも追い越される結果となった。直近のランキング2015の上位3議会は、いずれも横須賀市よりはるか下位に位置していた議会であり、実に対照的だ。

 こうした中、横須賀市とも上位3議会とも異なるのが会津若松市議会だ。このランキングが始まる前から、ずっと高い評価をされ続けてきた。
 ランキングは、実体の一面を切り取るモノサシである。エヴァーグリーンな会津若松市議会を訪問することで、横須賀市議会の改革を進め、実質的な住民満足の向上を目指すことが今回の視察の狙いだ。

視察の内容

●「カタマリとしての議会」から「市民と結びつく議会」へ
 会津若松市議会の優れた点は多方面にわたるが、今回は「市民参加型の政策形成サイクル」に焦点を当てて視察を実施した。
 会津若松市議会と言えば、「カタマリとしての議会」論の印象が強かった。彼らの言葉によれば「市長に対抗するためには議会が一つにまとまる必要性がある」ということだ。個々の議員の発言では「そんな声もあるね」で終わるところ、議会全体の声はすなわち「市民の声」となり、市長以下の執行機関に対して事実上の「命令」に近い強い力を持つ。
 しかし、会津若松市議会は、すでにその先を見据えていた。彼らの言葉によれば「議会だけでまとまるのではなく、議会は市民と結びついて、市民意見を後ろ盾にして、活動していくべき」ということだ。市の「株主」であり「オーナー」である市民の声を代表していることの自信は、議会の力をより大きくするはずだ。

●「政策形成サイクル」の特徴
政策形成サイクル.jpg 上記の考え方を下敷きにした会津若松型議会制度の最大の特徴は「政策形成サイクル」である。
 頂いた資料から模式図を転載する。
・市民との意見交換の中から、課題を発見する
・議会として何に取り組むべきかについても意見交換を通して明確化
・政策や条例づくりにあたっても意見交換をして市民を巻き込む
・最終的な議決前にも意見交換をする
・市長以下の執行機関に実施させた後も意見交換をしながら監視する

 ざっと言えば、このような流れだ。いわば民意反映のPDCAサイクルであり、その全てに市民参加の手続きを盛り込んでいくというものである。
 さらに、このサイクルの推進体制として、広報広聴委員会、各派代表者会議、政策討論会、議会の各種会議体を明確に位置付けている。役割分担が明確で、システムとして作り上げられている。

●年に30回以上の市民意見交換会で民意を汲み取る
 システムの全体像だけでなく、具体的な状況も紹介する。
 具体的な意見交換会の実施にあたっては、(1)地区別・(2)分野別に分けて行われる。
 (1)地区別においては、概ね小学校区ごとの15地区に分け年2回開催しているという。この議員30名を5班に分け、15地区を1班3地区ずつ手分けして担当するという。横須賀市の議会報告会が年1回であり人口が4倍でありながら市内5か所と1/3の実施箇所数にとどまることを鑑みれば、彼は密であり我は疎である。しかも、我が方は基本的に一方通行の「報告会」であり、彼が方は市民を巻き込む「意見交換会」だ。驚くべきことに、この地区別意見交換会には各会場合計で毎回160〜300名もの市民の参加があるという。市民にとって「行けば声が反映される」感があるということだろう。なお、我が方の議会報告会への参加者数は各会場合計で数十名にすぎず、年々減少している。
 このほか、我が市では実施していない(2)分野別でも意見交換会を実施している。これは、必要に応じて随時開催するということだが2008年以降7回開催しており、ほぼ年1回のペースである。

●市の公共施設再配置計画も転換させた
 会津若松市議会は政策形成サイクルにより、実質的な政策へ落とし込んで、実際に市政を動かしている。
 一例として、公共施設の再配置がある。市長が提案した計画素案に対して、市民との意見交換をふまえて検討し、報告書と決議にまとめて市長に提示し、結果として別案に転換して実施させた。
 この他、水道未整備地域の解消や、公共性の高い私道の除雪実施など、議会が主導して市政を動かしている。政策形成サイクルが実質的に機能している証左といえる。

●増える仕事量。減る報酬。
 その他、お話を伺いながら印象に残ったことを記しておく。

・「既存の問題」と「将来の課題」がある。「既存の問題」に対処するのが政策形成サイクル、「将来の課題」に対処するのが総合計画の議決であろう。

・もはや、「通年議会」どころか4年間の「通期議会」になっている。

・かつてと比べ、議会としての仕事量は4〜5倍になっている。広報広聴委員会メンバーに至っては10倍位になった印象。

・会津若松市議会が全国で評価されているとは言っても「報酬下げろ」議論はある。地道に仕事していくしかない。

 ちなみに、「報酬下げろ」議論どころか、調べてみるとむしろ2013年1月1日以降は従前の7%減となる月額447,000円としているようだ。
 公募委員や有識者などによる「特別職報酬等審議会」を開催し、その答申に沿って、議会が自ら決めたという。仕事が5倍なのに報酬減では、なんだか割り切れない思いがする。だが、それはそれぞれの市町村の住民が決定することであり、私が口を挟むことではない。
 なお、我が方は2010年4月1日より従前の2.4%減となる月額646,000円である。議員の仕事は何なのか。それに見合った報酬はいくらなのか。そこから自ら決めればよいだろう。いずれにしても、市の人口や予算規模と相関させるべきではない。

視察からの洞察

●横須賀市議会も政策形成サイクルの導入による議会改革第三段階へ
 以上を受けて、我が議会はどうするべきか?

 まず、最大の課題は公聴機能がほぼないことだ。市民の意向を汲み取って、政策づくりや意思決定に反映するための、議会としての体制がない。現在では、議員個人や会派に委ねられている。
 議会報告会の場で、若干の意見交換の時間があるが、あくまで報告会の付属物という雰囲気だ。公聴や意見交換の場としてふさわしい設えをしていない。しかも、その場で頂いた意見は各議員に後日共有されるだけであり、議会という機関として受け止める格好ではない。

 ついては、議会報告会等準備会、議会だより編集委員会、議会IT化運営協議会を発展的に統合・解消して「公聴広報委員会」をまず作る必要があるだろう。

 併せて、大津市議会「政策検討会議」や会津若松市議会「政策討論会」にならった、政策検討の会議体を作る議論も進んでいる。この会議体と「公聴広報委員会」との業務連携の仕組みも「政策形成サイクル」に習って作るべきだろう。

 実際にどのような提案を議会内でしていくか、という点については、会派内や議会内での議論を経て調整していく必要があるが、視察をした時点での一委員としての洞察はこのとおりである。

 以上で、議会運営委員会視察の報告を終える。
posted by 小林のぶゆき at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月25日

「田舎のプロレス」に失礼な国会議員たちは地方議会を見習え

国会が「田舎のプロレス」だとの発言が話題になっているが、そう言われて当然だ。むしろ、プロレスに対して失礼だ。
牛歩作戦、プラカード、かまくら作戦、議事録改竄など、与党も野党も見るに耐えない。地方議会では、あんなことしている議会はほとんどない。同じ議会人としてカンベンしてほしい。
プロレスは観客に楽しんで頂くために「お約束」をする。
国会は国民に仕事をしているフリをするために「茶番」をする。
言論の府が穢れる。国会議員たちは地方議会に見習ったほうがいいんじゃないか?
ただし、荻生田さん、あんたが言うなよ。
posted by 小林のぶゆき at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月21日

横須賀市はB級観光地から脱却せよ 〜サンセバスチャンを参考に〜

IMG_2628.JPG 写真はサンセバスチャンのバル街
もったいない、横須賀市
 8年前に横須賀市に引っ越してから、「なんて、もったいないまちなんだ!」と思ってきました。要するに、いいまちなのに活かせてないのです。だから、市議にもなりました。

(1)定住で、もったいない。
 住む環境としてはいいのに、市のお金の使い方が悪くて制度が整っていないから、住みやすくない。

(2)観光で、もったいない。
 色々な観光資源があるし立地も恵まれているのに、上手く使ってないから、観光客を呼べない。

 逆に言えば、定住人口減を食い止め、交流人口増を目指す潜在力がある。これは、ずっと横須賀市に住んできた人よりも、よそ者のほうがむしろ気付き易いかもしれません。
 じゃあ、どうすればいいのか?

 定住面では、中学校給食導入や学童保育改革、教育改革など、色々な提案をして、少しずつ実ってきました。一方、観光面では、具体策が欠けていたと思います。

 もちろん、手をこまねいていたわけではありません。横須賀市議会は2014年に「観光立市推進条例」を議員提案で作って、「うちは今後、観光でメシを食っていくんだ!」という方向性を明確にしました。しかし、現時点では実力不足です。そして、条例は枠組を決めただけであり、具体策はまだ詰められていません。ただし、観光は生き物で、時の流れに応じて動いていくものなので、むしろ条例であまり細かく定めないほうがいい。
 とはいえ、観光には戦略と打ち手が絶対に必要です。それを市議会が条例でルールとして決めるのか、市役所が行政計画として決めるのか、観光協会や企業など民間が決めるのか、という違いはあっても、誰かが決めて実行しなきゃいけない。

 その戦略をどうすればいいのか?
 これについては、ずっと考えてきましたが、自分としては最近ある程度の方向性が見えてきました。以下、書き出しながら整理したいと思います。

なぜ観光なのか?
世界のインバウンド観光.png もはや改めて述べるまでもありませんが、なぜ横須賀市が観光に力を入れるべきなのか?
 現在、世界最大の産業は観光であると言われています。UNWTO(世界観光機関)の“Tourism Highlights 2016”によれば、次のような状況です。
●国際観光は、1950年・2500万人→2015年・11億8600万人へ急成長
●国際観光収入も、1950年・20億ドル→2015年・1兆2600億ドルへ
●いまや、世界のGDPの10%
●11人に1人は観光産業で雇用
●世界の輸出の7%。燃料、科学に次ぐ第3位。食料や自動車産業を超える

 横須賀市も、製造業はかつての輝きを失っています。その穴を埋めるために基地の拡大を目指すことも市是に反します。かといって、IT企業の立地やYRPのような研究開発拠点を増やせるかと言えば、以前考察したように(→過去記事)競争力に欠ける。しかも、相手あってのことなので、あてにはできません。
 だからこそ、資源にも比較的恵まれ、まだまだ伸び代のある観光なのです。観光テコ入れが、横須賀市の打ち手として最も確実な産業政策ではないかと考えています。

観光産業の特徴と戦略
 観光は、何で付加価値や競争力を生むのか?
 まず、技術志向ではありません。設備投資に比例する資本集約でもありません。労働分配率は比較的高いですが、労働集約とも限りません。もちろん資源は必要ですが、天然資源と違って新たな観光資源を生み出すこともできます。その意味で、企画力や広い意味のデザイン力に負うところが大きい。典型的な第三次産業だと思います。
 たとえば、個人が山に植えた花を見るために世界中から何万人もの人が訪れる時代です。何を発掘するか? 何に投資するか? それをどんなチャンネルでどう知らせるか? 観光には戦略が要ります。

横須賀市はA級で売れ!
 横須賀市の観光戦略は、B級ではなくA級でいくべきです。
 横須賀市は、日本だけでなくアジアの近代史に大きな役割を果たしたまちです。そして、三浦半島は良い景観や食材にも恵まれています。これらはA級の素材です。
 ところが、現在はB級に偏りすぎていると思います。軍港めぐり、海軍カレー、ネービーバーガー、アニメの「聖地」化などなど。もちろん否定するものではありません。しかし、残念ながら、これらはニッチなマーケットにしかなり得ない。一部の層しか取り込めないというだけでなく、単価も取れません。
 たとえば、戦艦三笠の甲板の上でアニメのキャラに扮する人々がどれだけお金を落とすのか? 衣装は用意してから臨むだろうし、入場料などの課金化も知れている。大きな市内消費は望めない。
 また、人はカレーやバーガーにどれだけお金を使うだろうか? 客単価と利益率を上げるにはF/D比的に酒を飲んで頂かねばならない。しかし、カレーやバーガーを食べながら酒を飲みたい人は少ない。しかも、観光消費の牽引役である女性は、可愛いものを色々少しずつ食べたいもの。どちらかといえばガッツリ系のファストフードじゃ、そもそも呼べない。

 B級グルメに手を出すのは、B級な物しかないまちだけでいいんです。宇都宮や浜松が餃子のまちで売っていますが、あれはあれでいい。一皿の量が少なくて食べ歩きができ、万人受けする料理で、何よりも「餃子といえばビール」という刷り込み効果があるので単価と利益を上げられる。これが焼きそばやラーメンじゃ、そうは行かない。いわんや、カレーやバーガーじゃ、どうにもならない。
 別に民間が頑張る分にはいいんです。それで儲かるなら、自前でやってくださるでしょう。ただし、いずれにしろ行政の仕事じゃない。市の各種リソースの割き方としては、海軍カレーとネービーバーガーにさっさと見切りをつけるのが正解です。
 三浦半島にはA級の商材が揃っている。わざわざB級の土俵に降りて戦う必要なんてないのです。

名勝史跡や神社仏閣だけじゃなく、グルメも大事。
 横須賀市の近代史の観光活用については、参考にすべきまちは多いでしょう。パリ・京都や呉市「大和ミュージアム」、広島・長崎の原爆資料館、アウシュビッツ強制収容所、ベルリンの壁などが参考になるかもしれません。
 また、景観の面でも、ミシュラン・グリーンガイドで三浦半島・城ヶ島・観音崎・葉山マリーナなどに星が付いたことは、もっと活かしたほうがいい。また、海岸線の電線地中化や歩道整備でもっと美しくなるはずです。

 一方、名勝史跡や神社仏閣だけでは人は来ないし、観光消費も増えない。人間は、三食食べて夜は寝る生き物だし、それが大きな楽しみです。美味しいものが必要です。
 この面で横須賀市が参考にすべきは、私はサンセバスチャンじゃないかと考えています。政務活動費で買った『人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか』という本から引用する形でご紹介します。

世界一の美食の街、サンセバスチャンとは
IMG_2620.JPG サンセバスチャンは、スペインのバスク自治州ギプスコア県の県都となる人口18万人の港町です。
 バスク語を話すバスク人が多く住んでいて、スペインの中でも独自の文化を持つ。独立運動もある。美しい砂浜があり、欧州貴族の避暑地として歩み、ミシュランガイドの星付レストランが世界一ひしめく美食の街としても知られる。
 無理やり日本でたとえると、人口規模・県庁所在地や独立運動の感じから言えば那覇市みたい。金持ちの避暑地で小ぢんまりした美しい海岸の雰囲気から言えば逗子市みたい。歴史ある街並みの美しさやミシュランの星のあふれぶりは京都市みたい。そんな感じでしょうか。

 ここは今、世界一の美食の街と言われています。1980年代のフランス料理のヌーベル・キュイジーヌ(新しい料理)の流れを受け継いで、1990年代にヌエバ・コッシーナ(新しい料理)のムーブメントがスペインで花開きます。その中心となったのがサンセバスチャンでした。
 著者は、サンセバスチャンにおけるヌエバ・コッシーナを、シリコンバレーにおけるIT革命になぞらえています。
●規制概念にとらわれない型破りな人物たちの活躍
●世界中を旅して得た(とりわけ禅・和食からの)新しい感覚の導入
●情報・ノウハウをシェアするオープンな気質・文化
●それらが集まって交流する学校・企業などの場

 そうやって生まれた料理がいかに新しいかについては本を読んで頂ければと思いますが、横須賀市政にとっての要点はIT革命ならぬ調理革命のインパクトです。街のレストランのレベルを一気に上げ、世界中から観光客やコック・生徒が集まるようになり、世界中にノウハウや人材を輩出している。そして、行政側も料理大学の設立やグルメツアーのプロモーションなどの側面支援をして盛り上げました。
※追伸:若松マーケットの「横須賀ブラジャー」は良いモデルだと思います。競争力のあるカクテル。そのレシピを、開発者が抱え込むことなく公開し、近隣のお店と一緒に展開する。これはオープン&シェアのモデルです。こういうことを積み重ねることで、まち全体に付加価値をつけることができ、誘客効果を高め、みんなで栄えるモデルが最高ですよね。
IMG_2643.JPG
 そして、サンセバスチャン観光の最大の売りがバルめぐりです。バル(バーとカフェと居酒屋が一緒になったようなスペインで一般的な業態)ごとに自慢のピンチョスという一品料理があり、ちょこちょこ食べ歩きするのです。このピンチョスが進化し、ミシュラン星付の高級店でしか食べられないような独創的な料理が300〜400円程度で出てきたりします。バルめぐりのために、わざわざ飛行機で海を渡ってくる旅行客がたくさんいるんですから、要するに人間は美味しいものに目がない食いしん坊なのです。
※ピンチョスの写真は最後にまとめて掲載します。

 このサンセバスチャンのシーンに日本で一番近いのは、横浜の野毛でしょうか。ただ、ちょこちょこ感は薄いので、宇都宮の屋台横丁のほうが近いかなあ。
 うーん、そうですね。チケット一枚で一皿とワンドリンクを頼んでハシゴ酒する「ちょい呑みフェスティバル」を毎日やっている感じが一番近いかもしれません。

三浦半島の食材は武器になる。
 ただし、サンセバスチャンの強みは、料理法や料理人だけではありません。食材も自慢です。ビスケー湾でとれた魚介類やピレネー山脈の麓でとれた肉や野菜など、地元の豊かな食材を使うことにこだわっています。フランス発のヌーベル・キュイジーヌに加えて、イタリア発のスローフードの流れも取り込んでいる感じです。
 この観点では、野毛や屋台横丁にない食材の競争力が横須賀市にはあります。三浦半島には東京湾・金田湾・相模湾の「三つの浦」からの海の恵みと、三浦野菜や鎌倉野菜のような少量多品種の珍しい野菜たち、葉山牛などがあります。加えて、三崎から鎌倉にかけて、スローフードや農的生活を取り入れた、感度の高い人やお店の集積があります。
 これは、武器になります。横須賀市には野毛より化ける潜在力があると思う。しかも、僕は横須賀市に引っ越してきて、この地域の飲食店のレベルの高さに驚きました(おかげで飲みに行く回数が増えてしまいましたが苦笑)。東京・横浜に負けないと思う。

横須賀市は「日本のサンセバスチャン」を目指せ?!
 具体的には、民間のやる気のあるシェフ・経営者を公費でサンセバスチャンなどに派遣して、世界の最先端を観てきてもらうのもアリじゃないかと思っています。
 そのうえで、若松マーケット・ドブ板通り・逗子銀座商店会や、追浜・久里浜・衣笠などに飲み歩き文化を形成してもらう。必ず三浦半島の食材を使って、自慢の一品料理を展開してもらう。
 そして、交通網は恵まれているので京急やJRとも連携して、東京・横浜圏から週末は三浦半島に呑み歩きに来るイメージを刷り込みます。そして、定着してくれば、呑んだ後に帰るのもカッタルイので、泊って頂いて、翌日は(仮)近代歴史資料館や海で遊んでもらうパッケージなども展開できます。飲酒してもらい、宿泊してもらえれば、観光消費額はヒト桁違ってきます。

 いかがでしょうか?
 私は、横須賀市なら十分狙えるし、世界一の都市圏である東京首都圏でこのポジションを獲得すれば経済効果も大きいと思います。逆に言えば、こういう位置に立てない限り横須賀市の観光振興は中途半端で終わる気がします。
世界の上位10か国.png
 観光インバウンドにおいて、日本は世界の上位10位に全然届かない状況です。実力を考えれば、日本こそもったいない。とはいえ、そんなことを嘆いていても仕方がない。横須賀市は自前で頑張るしかない。そして、世界からお客さんを招くときに参考になるのが、次のデータです。
世界の支出上位10か国.png 世界の観光支出の多い国、上位10か国を見れば、自ずと戦略が見えてきます。UNWTO“Tourism Highlights 2016”によれば、国際観光の5分の4は域内観光だといいます。つまり、北米の人は5人に4人が北米に、欧州なら欧州に、東アジアなら東アジアに旅行に行くということです。私もヨーロッパに行った際、飛行機移動があまりに長くて「次は近場に行こう」と思ったので、よくわかります。近くがラクだし安い。
 ここから、横須賀市が狙うべきは中国・米国・韓国だと思います。域内で市場の大きい中国・韓国はもちろんのこと、日本一米国関係者の多い地域だからこそ“域内”感があると思います。「ヨコスカのトモダチに会いに行こう。景色のいいところで美味しいもの食べよう」というキャンペーンを、米海軍関係者の多い街で展開するのもアリかな、と思います。

 以上、私の政策提言でした。
 ぜひ一緒に考えていきましょう。

IMG_2633.JPG<左上>スイカ?味のナッツ入りゼリー、ベリーソースとカラメル?ソースにセサミがけ
<右下>コンソメ?味のジュレに黄身を入れた再構築玉子、卵か魚の白身?フレーク添え



IMG_2632.JPG<上>スモークサーモンとクリームチーズの何らかのソースがけ
<下>サーモン&イクラの親子とクリームチーズの何らかのソースがけ



IMG_2640.JPG<左上>カニと生ハムと海老入りガスパチョ
<右上>エビ、マッシュルーム、生ハムのピンチョス、ブルーチーズソースがけ
<下>ヒルダ(アンチョビ、青唐辛子、オリーブの定番ピンチョス)





IMG_2654.JPG<左>3種のキノコのタルト
<中央>やわらかいタコのマリネ(これを久里浜の地ダコに応用すれば、高齢者でも食べやすいと思う)
<右上>ヒルダ
<右下>カマンベールと生ハムの蜂蜜ソースがけ


IMG_2655.JPG地元の人に大人気の市場のバルの朝食(朝から呑んでる人多数)
<左>イワシマリネとツナ、イワシマリネと何か、ナスとハムのはさみ揚げ
<右>オイル漬けマグロとオリーブの玉ねぎソース、鳥胸カツサンド、タラのフライ

IMG_2653.JPG<左>ウナギの稚魚風カニカマ入りムースにトマト?ソースと卵か魚の白身?フレークがけ
<右上>マック神戸(ミニチュアのハンバーガーただしレア)のバナナフライ添え
<右下>スモークサーモンならぬスモークイワシを刻みパイナップルに乗せた寿司?

IMG_2718.JPG<左上>フォアグラ乗せカマンベールチーズのオーブン焼きメイプルソースがけと青リンゴ乗せカマンベールチーズのオーブン焼き青リンゴソースがけ
<左下>穀物と牛肉のハンバーグに青い豆かナッツのトッピングとベリーソースがけ
<右上>目の前でモクモクと追加スモークするスモークサーモンならぬスモークタラを乗せて食べる緑色のディップ
<右下>ココナッツ入りのクリームチーズにナッツとスプラウトまぶしカラメルソースがけ

IMG_2672.JPG<左>ヒヨコ?豆の辛くないチョリソ煮込み
<右>生ハムのチーズカツレツに赤ピーマン添え
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2016年11月10日

11/23(祝)14:00〜逸見地域の未来をみんなで考えよう!

Hearing20161123.png 11/23(祝)14:00〜、「有志議員で市民の声を聴く会」を開催します。今回は、追浜編・北下浦編に続いて、「まちの未来デザイン会議」逸見編で開催します。

●20年以内に坂本コミセンも逸見コミセンも廃止するなんて、ひどいわ!
●坂本小に続き、逸見小・沢山小・長浦小も廃校ってホント?
●空き家が増えている谷戸を盛り上げるには、こんなのどうかな!

などなど、色々な声を頂いています。市役所は、「施設配置適正化計画」という公共施設リストラ計画を進めようとしていますが、「市民が主役のまちづくり」感をちっとも感じないのです。しかも、この計画で最も大きな影響を受けるのが逸見地域なんです。

 地域のことは、地域で決める。
 市民の手で、このまちの未来をデザインする。
 気軽なワークショップ形式でみんなで考えていきます。特に逸見地域のみなさん、ぜひお誘い合わせてお越しください。
 →詳しいチラシはコチラ 
第12回「議員有志で市民の声を聴く会」
まちの未来デザイン会議〜逸見編〜

●日時:11/23(祝)14:00〜16:00
●場所:逸見コミュニティセンター 学習室(逸見行政センター内)
●参加対象:どなたでも(逸見以外にお住まいの方も歓迎)
●申込:不要(でも、できればご連絡くださいm(_ _)m)
●主催:市議有志
    ・小室たかえ080-9152-3158
    ・橋英昭070-2209-3301
    ・小林伸行070-6640-3927
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2016年11月09日

【委員会視察報告後編2】佐世保で気付いた「ふるさと納税」の浅薄さ

IMG_2580.JPG 先日、ファミレスで朝飯を食べていて、テーブルに置かれていた冊子に何気なく手を伸ばしたら、たまげた。なんと、ふるさと納税専門のフリーペーパー!

 16ページもので30前後の市町村が掲載されている。ネットだけじゃなくリアルなチャネルを試したいクライアントのニーズに応えた、ということなのだろう。元フリーペーパーの広告営業マンとしては、少し透けて見える。しかし、こんなことまでするものかね?
IMG_2581.JPG
 だいたい、表紙の英文表記が腹立たしい。“FURUSATO SPECIAL GOODS”だと? 英語なんてただのイメージでみんな読まないとでも思ってるんだろう。本来、同じ頭文字なら“FURUSATO SUPPORT GIVING”とでもすべきだろうに。寄付の趣旨を完全に忘れて、ただの物品カタログに堕している。

 ふるさと納税といえば、2年半前に「ふるさとチョイス」のサイトを見てビックリしてこんな記事も書いた。
 →「仁義なき市町村バトル?〜ふるさと納税のサービス合戦はいかがなものか会議〜」 
 改めてサイトを覗いてみても、2年半前より、ふるさと納税の「オマケ商法」大合戦ぶりに拍車がかかっている。

 いったい、いつまでこんなことを続けるのだろうか? この国の為政者の責任は、いずれ検証されるべきだと思う。
 とはいえ、われわれ地方は法律上、国の敷いたレールの上で仕事しなければいけない。屈辱的だが、市町村間の分捕り合戦の中、一所懸命に領地を守らなければいけない。というわけで、横須賀市もまた「ふるさとチョイス」を使って「オマケ商法」に手を染めている。
 さて、視察。

 こうした中、佐世保市もふるさと納税の「オマケ商法」に参入した。時期は遅い。横須賀市と同じ2015年度からだ。
 ただし、大きな差が出た。2015年度の寄付額実績で、横須賀市が3088万円のところ、佐世保市は26億4759万円を稼ぎ出しているのだ。実に、我が市の86倍にあたる。
 →平成28年度“キラっ都”佐世保応援寄附金活用事業
 →平成27年度横須賀応援ふるさと納税活用状況報告書
 この差がなぜ生まれたのか? 大きく3つの理由が考えられる。

(1)おトク感(還元率)と方式の差
 横須賀市は10,000万円以上1回の寄付につき4,000円相当の商品をオマケにつけていた。40%還元である。50,000円寄付しようが、同じ4,000円相当なので、この場合は8%還元。つまり、おトク感が低い。ただし、10,000円を5回に分けて寄付すれば、4,000円×5=20,000円分もらえる。ただし、寄付控除は1回につき2,000円分引かれるので、2,000円×5=10,000円はバカにならない。20,000円−10,000円=10,000円のおトク感となってしまうのだ。
 ところが、佐世保市は50,000円寄付すれば、25,000円相当のポイントがもらえる。50%還元である。これだと、寄付控除は2,000円しか引かれないので、25,000円−2,000円=23,000円分のおトク感となる。差は歴然だ。
 また、ポイント制だから、25,000円相当のポイントを15,000円分と10,000円分に分けて引き換えることもできる。便利で、選びやすい。ちなみに横須賀市も、2016年度からこのポイント制を導入した。
catalog.jpg
(2)商品とカタログの差
 佐世保市の「返礼品カタログ」を見て、少し唖然としてしまった。108ページ。全ページカラー刷り。どこのギフトカタログかと見まがうばかり。
 それもそのはず。このカタログのディレクションは、百貨店の食品部門でバイヤー元部長さんを定年後に嘱託で雇用して担ってもらっているという。
 返礼品の送り先を、自宅ではなく親戚など別のところにする人も多いらしい。そう言われれば合点がいく。これはそもそも、「ささやかながら寄付の返礼品を差し上げたいのでこの中からお選びください」というつつましいものではない。発想がそもそも違う。要するに、お歳暮のギフトカタログや結婚式の引き出物の選べるギフトカタログの発想なのだ。
 商品も、おいしそうな写真で長崎の山海の恵みがこれでもかというほど載っている。勝てる気がしない。ちなみに、カタログへの掲載は、出品する業者が1コマ9,000円払っている。つまり、フリーペーパーに近い。約1800万円の費用で14万部印刷しているが、うち1/3強の675万円程度は掲載料で賄っている。

(3)都市イメージの差
 横須賀市はCrazy Ken Band『タイガー&ドラゴン』でも「ドス黒く淀んだ横須賀の海」と歌われているように、軍港のまちという印象が色濃い。食べ物も、実はA級食材だって多いのに、マーケティングに失敗しているからカレーやハンバーガーなどB級グルメのイメージが根強い。
 一方、佐世保市はどうか?
 同じ、旧軍港4市でありながら、少なくとも関東に住んでいると呉や横須賀に比べて軍港のまちという印象は薄いのではないか? むしろ、ハウステンボスのまちとして知られているし、どこか九州の島がいっぱいの海のまち、程度の認識しかないのが大半だと思う。そうすると、軍港イメージが観光や定住の邪魔にならないだろう。事実、A級グルメもたくさんある。
 東京の人がふるさと納税するとき、横須賀か佐世保か迷う人なんかいなくて、マジョリティは迷わず佐世保を選ぶし、コアな興味関心のマイノリティが横須賀を選ぶのだと思う。

 さて、こうして比べてきたが、ここから横須賀市が参考にすべきことは何か?

 私は、横須賀市が佐世保型のきれいなカタログをつくる必要なんてないと思う。
 佐世保市を否定するつもりはない。佐世保市には、競争力のある沢山の物産があり、ふるさと納税による財源確保よりも物産の販促が主眼である。だからこそ、観光商工部ふるさと納税推進課が担当している。
 横須賀市は、財源確保が主眼である。だからこそ、財政部財政課が担当している。そして、市を挙げて物産振興をするほどの産業の厚みはない。過熱する「ふるさと納税オマケ商法マーケット」の中で勝てるだけの強みもない。ニッチなマーケットの中で、コアな横須賀的なものやサブカル的なもの、軍港的なものに関心を持つ層にきちんと訴求し取りこぼさないことで精いっぱいだろう。そのためには、カタログやフリーペーパーのような費用のかかるプッシュ型メディアではなく、ふるさと納税ポータルのようなプル型メディアで費用をかけずに情報伝達するのがやはり正解なのかもしれない。

 というわけで、横須賀市にすぐ活かせそうなものは、私は特に見出せなかった。ただただ「こんな不毛な仁義なき市町村バトルを早く終わらせてほしい」と国に願うばかりだ。


 以上で、委員会視察の報告を終える。
posted by 小林のぶゆき at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【委員会視察報告後編1】佐世保で気付いた「日本遺産」制度の浅薄さ

IMG_2571.JPG 視察3日目は、佐世保市に伺った。横須賀市にとって佐世保市と言えば、何といっても旧軍港4市の仲間である。
 同じ軍転法の下で戦後復興を果たしてきた。まちの空気感も景色も、どこか似ているような気がする。
 旧軍港の近くにJR佐世保駅があり、市街地に私鉄の佐世保中央駅があるのも、JR横須賀駅と私鉄の横須賀中央駅の関係に似ていて面白い。
 さて、視察。

日本遺産について
 「日本遺産」なるものが2015年にできた。色々と言われているが、要するに「世界遺産」の弟分になり損なった制度だろう。
 →文化庁『「日本遺産(Japan Heritage)」について』

 「世界遺産」は、世界に1,000ヶ所以上指定されている。大きく、文化遺産と自然遺産とがある。
 「日本遺産」は、2015年に18件、2016年に19件登録され、計37件でまだまだ増えそうだ。しかも、「世界遺産」のように「その価値を評価して保護していこう」という話ではなく、「地域活性化に活用しよう」という話らしい。「地方創生」と軌を一にしているのだろう。そのため、どこかの時点の内閣が止めない限り、際限なく増えそうな気がする。
IMG_2573.JPG
 で、佐世保市・呉市・舞鶴市・横須賀市の旧軍港4市チームで登録した日本遺産が、「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴〜日本近代化の躍動を体感できるまち〜」だ。
 このストーリーを構成する文化財が4市にたくさんあって、そのうち2つを、港を見下ろす丘の上から見せて頂いた。
IMG_2574.JPG また、その1つである旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館については、中に入れて頂き、見せて頂いた。
 以下、感想と横須賀市に活かせる視座を書き出してみたい。

 これらの構成文化財に価値はあるのだろうし、私には詳細まではわからない。ただし、問題は「日本遺産で、本当に地域活性化できるのだろうか?」ということだ。

 「世界遺産」登録された白川郷や白神山地などは観光客が一気に増えたという。しかし、石見銀山のように登録後にどっと増えたものの、登録前に近い水準まで減ってしまう「世界遺産登録バブル」みたいなことも起こっている。
 そもそも、「世界遺産」は観光振興が目的ではない。「世界遺産」登録されることで元々の価値が上がるわけでもない。「世界遺産」に登録することで、価値を認定し、むしろ保護していこうというのが本来の意図だ。

 一方、「日本遺産」は全く違う。ホームページから説明文を引用する。
世界遺産登録や文化財指定は,いずれも登録・指定される文化財(文化遺産)の価値付けを行い,保護を担保することを目的とするものです。一方で日本遺産は,既存の文化財の価値付けや保全のための新たな規制を図ることを目的としたものではなく,地域に点在する遺産を「面」として活用し,発信することで,地域活性化を図ることを目的としている点に違いがあります。

 要するに、文化財に「日本遺産」という箔をつけ、それを利用して観光客増など地域活性化しようということだろう。しかも、「世界遺産」には自然遺産部門もあって「自然保護をしていこう」というメッセージが込められているが、「日本遺産」には文化遺産部門しかない。自然保護の意識が低いから、ホームページにおける世界遺産の説明も、こんな一面的な間違った表記になるんじゃないか?
 日本はフロー型社会で流されやすいが、ストックがあってこそフローで食える。歴史文化的ストックと自然環境的ストックにきちんと投資して保護しないと、いずれフローが目減りすることを、この国の為政者はよく理解したほうがいいだろう。

 いずれにしろ、なんだか底が浅いし、これだけ乱発されると「箔」のメッキも褪せようというものだ。頑張ってアピールしている4市のご担当者には申し訳ないけれど、こんなものに踊らされなくていいんじゃないか? 「日本遺産」に登録されようがされまいが、価値のある文化財には価値がある。普通に、旧軍港4市共同で激動の近代史の物語を語って、観光と戦後日本の振り返りに大勢の方に来て頂けばいい。

 佐世保市では、他に「日本磁器のふるさと 肥前 〜百花繚乱のやきもの散歩〜」というストーリーも登録されたようだ。お互い、文化財をしっかり守りつつ、磨き、観光振興にも上手に活用していきたいものだ。
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2016年11月08日

【委員会視察報告中編】将来、横須賀NISSANベイスターズvs筑後タマホームホークス戦@追浜球場は観られるか?

IMG_2570.JPG 視察2日目は、福岡県筑後市でホークスファーム連携推進室の取り組みについてお話を伺った。
 ところで横須賀市にどんな関係があるのか?
写真は、タマホームスタジアム筑後に立つ総務常任委員ら。

IMG_2569.JPG これは、横浜DeNAベイスターズの2軍の拠点が横須賀市長浦の借地から、市外に移転しそうになり、政策推進部があわてて引き留めにかかってくれた件の参考にするためだ。この件は、市の公園である横須賀スタジアムの優先使用をさせることで、ベイ2軍は横須賀スタジアム周辺に選手寮や練習場などの拠点を築いて留まることになった。市と追浜地域では、地域スポーツと地域経済への好影響を期待しているようだ。
→「横浜DeNA、進む2軍の拠点移転計画 横須賀・追浜公園内へ」神奈川新聞
IMG_2564.JPG
 さて、筑後市に行って驚いたのは、その歓迎ぶりと盛り上げぶりだ。

 羽犬塚駅を降りるとホークス2軍のバナー。出迎えに来てくださった議会事務局職員も全員がホークスTシャツ。みんな自前で買ったという。「俺はそういう同調圧力と自腹はイヤだな」と思ったが、いずれにしろみんな着ていた。
 市役所の入口には何十本ものノボリをはためかせ、市役所建物にもバナー。市役所に入ると、受付にもバナー。
IMG_2565.JPG 入って右手には、市のゆるキャラ「はね丸」という犬の顔。よく見るとこれはフォトモザイクだった。しかも、普通はデジタル画像をソフトウェアで処理して自動的にフォトモザイクを生成するが、これはリアル紙焼き写真を手で並べて張り付けて作っている! なおかつ、その写真もどうやらホークス応援っぽい写真のようだ。なんて酔狂な!
IMG_2567.JPG 案内された会議室も、壁一面にホークス。説明資料も頂いたパンフレットも全部ホークス、ホークス。

 なぜ、ここまでする必要があるのか?
 野球の試合を観るのが退屈で、41年の人生のうち一試合たりとも最初から最後まで観たことがない私には、到底理解不能だった。ただし、担当者のお話を伺って、ようやく少し頭では理解できた。以下は、先輩議員から教えてもらったことを含む。
IMG_2566.JPG
 どうやら、プロ野球には十数チームあるらしい。しかし、かつて九州にはプロ野球チームがなかったらしい。
 そこへ、ホークスという球団が売りに出て、ソフトバンク経営者の孫正義さんが買ったという。孫さんは九州の出身のようで、ホークスの本拠地を福岡に定めたらしい。この経緯から、九州におけるホークスの人気は非常に高いということのようだ。
 このご当地のホークスが2軍・3軍の拠点を作るというので、九州一円で大誘致合戦が起きた。5県34市町村に及んだという。マスコミもだいぶあおったようで、誘致合戦は加熱した。俄然「買い手市場」となり、ホークス側の要求内容も高くなっていった。こうした環境下で誘致交渉を担当した各市町村の行政職員の苦労は察するに余りある。
 とにかく、筑後市は署名活動で市の人口48,000人を超える76,084筆もの署名を集め、市議会議員も全員でホークスユニフォームを着ながらアピールし、市のお祭りでもホークス応援歌を斉唱するなど、涙ぐましい努力を重ねて34市町村の中から最終候補4市に残った。
 この後、筑後市は近隣の筑後地区4市2町と共同での誘致を目指すことにし、わざわざ総決起集会まで開催し、福岡市・北九州市といった巨大政令指定都市に競り勝って選定された。もちろん、気合だけでは誘致は成らない。複数の民間所有の用地を買収によって市有地への一本化、当該用地の無償貸与、建物の固定資産税の3年間「免除」など、「実弾」も込めた。しかも、誘致がまだ決定しないうちに用地買収契約を結んだという(ただし、誘致不成功の場合の契約解除条項は盛り込んでいたらしい)。一般的に腰の重たい行政の常からすれば、かなり思い切った手法だ。担当者にも企画調整部門の若手の選り抜きを充てたものと見られる。

 そうまでして誘致したい気持ちは、感情としては私にはわからないが、苦労の末の選定は喜びもひとしおだったろう。

 ここから横須賀市として学ぶ点は何か?
 冷徹に言えば、私にとっては特に無かった。

 駅至近の民間企業保有の未利用土地を、市が買い上げて無償貸付するのも疑問に思った。市が保有したら土地の固定資産税も入ってこない。民間同士の相対でやってもらい、土地の固定資産税「免除」や補助金などの側面支援だけでも良かったんじゃないか、とも思う。ただし、建物の固定資産税が入ってくるようになるのは良かった。
 別の観点では、イニシャルの建設発注は地域を潤したものの、ランニングの地域雇用や地域調達はたいして生まれていないようだ。また、地域経済への影響についても、横須賀市においては追浜の飲食店での消費増が想定されているが、筑後市の場合は最寄りの筑後船小屋駅の周辺が田んぼばかりで、おカネの落としようがない。しかも、観客の8割が自動車・バイクで、公共交通が2割しかいない状況では、FD比的に利益の取れるアルコールが売れないだろう。

 ただし、これは後知恵である。おそらく、当時の報道の過熱&住民の熱気は、そんな消極的な姿勢を市に許さなかったのだろう。政治は民意を受けて行う。筑後市に参政権のない私が評論する話ではない。

 いずれにしても、問題は横須賀市にとっての要点である。
 筑後市の取り組みから直接活かせるものは、あまり思い当たらないが、ポイントは「スポーツと地域経済活性化」だろう。
 アメリカにおけるアメリカン・フットボール、イギリスやEU諸国におけるサッカーを考えてみる。各都市に「おらがまちのチーム」があり、「おらがまちのチーム」が「よそのまちのチーム」と闘ってくる。西欧は都市国家として発達したという歴史もある。各都市に大企業があって企業城下町化していてスポンサーになるという面もあるにせよ、都市とクラブチームの結びつきは強いようだ。
 「おらがまちのチーム」を応援するために、ホームでもアウェーでも応援に行く。金が回る。このおかげで、アメリカなどでは辺鄙なまちにも立派なスタジアムがあったりするようだ。
 さらに、この都市対抗リーグを放映することで、放映権と巨大な広告費も動く。ローカルとローカルの球団ビジネスが結びつき、ナショナルもしくはグローバルな放映ビジネスに乗っかって、より大きな経済効果を生む。これは冨山和彦氏の「LNG論:Local-National-Global」の話だ。

 翻って日本を見ればどうか?
 プロ野球リーグは同様のモデルが成り立っていると思う。ただし、近年こそホークスの九州化、日ハムの北海道化、楽天イーグルスの東北化という動きはあったようだが、とはいえ大都市圏偏重であまり都市対抗にはなってこなかったのがプロ野球だろう。
 この点、Jリーグは欧州を参考にし、より都市に軸足を置いていてチーム数も多い。そのため、一部と二部の入れ替えがドラマを生むなど、うまく機能していると思う。
 問題は、「プロ野球の二軍」という存在だ。

 横浜DeNAベイスターズの二軍に、横須賀市の人々は愛着を持つのだろうか? あくまで横浜が本拠地の球団である。そして、一軍あっての二軍である。
 仮にこれが、二軍ではなく「横須賀NISSANベイスターズ」とかいう名前の「おらがまちのチーム」だったとする。そのチームが「よそのまちのチーム」と闘って勝ちに勝って、いよいよ一部昇格か!?、となればいきおい愛着も沸くだろう。野球に一切興味がない私でも、チケット買って応援に行くと思う。しかし、よその横浜チームの、しかも二軍の試合を、わざわざ観たいとは思わないのだ。
 野球もJリーグ化して下剋上の都市対抗にできないのだろうか? いつか「筑後タマホーム・ホークス」と「横須賀NISSANベイスターズ」の一部昇格戦が追浜で観られたらいいのになあ。


 ……さて、こうやって書き出しながら、この案件から良い洞察を導こうと自分なりに試行錯誤してみた。しかし、やはり私は野球についての基礎知識や市民の興味関心を理解してないので、これ以上意味ある内容を提供できる気がしない。そのため、視察報告はこの程度にとどめたい。
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【委員会視察報告前編】産プラは富士市f-Biz型の中小企業コンサルに入れ替えよ!

 2016年10月31日(月)〜11月2日(水)の日程で、委員会視察に行ってきた。
 横須賀市議会では、議長を除く40人の議員が10人ずつ4つの常任委員会に分かれて、分担して市の経営を深くみることになっている。
 →横須賀市議会の委員会
 担当する委員会は、会派ごとにくじで割り当てられる。毎年、違う委員会を担当する者もいるし、できるだけ同じ委員会を担当しようとする者もいる。私は毎年変わっており、今年は総務常任委員会に所属している。この委員会では「今年も全員で先進事例を見て、共通認識をもってやろう」という話になったので、委員みんなで視察に行くことにした。
 なお、この視察は各議員の政務活動費ではなく、議会全体のおサイフでまかなわれる。基本的には、交通費と宿泊代のみである。いずれにしても、みなさんの税金であり、税金をかけた分以上の知見を持って帰らねば失敗となる。

静岡県富士市「創業者・中小企業支援施設について」
 最初に伺ったのは富士市産業支援センター、通称f-Biz

 正直言って、行くまではあまり期待していなかった。どうせ「立派な施設作って、国からの補助金か何かもらって中小企業支援をしていたけど、成果が上がらないから民間に任せたらわりと上手くいきました」的な話かと思っていた。
 着いてみたら、まず施設は全然華美ではなかった。中央図書館分館の1階と2階の一部を使っているだけで、どちらもコンビニより狭いくらいだ。3Dプリンタとかを備えたファブラボ的な機能もない。仕切られた会議室すらない。人がいて、机と椅子とパーテーションとパソコン類があるだけだ。特別なものは何もない。

 センター長の小出宗昭さんが自ら説明をしてくださり、ようやくここの本当の価値がわかった。「知恵」だ。
 私も以前、小さなコンサル会社で下働きをさせてもらったので、「知恵」の価値も、コンサルタントの実力も、多少はわかるつもりだ。そして、小出さんの話を聞いて、本物のプロのコンサルタントだと感じたし、改めて「こういうことなんだよな」と思った。自分が無知で知らなかっただけで、実はここは全国から注目を浴びる第一線の中小企業支援コンサルティング・ファームだった。その成果は各種報道などでも触れられているので割愛する。私にとって大事なのは横須賀市に活かせる要点だ。

 小出さんの話の中からポイントを抜き出すと、次のようなものだ。
・大企業向けには大手のコンサル会社がある。
・大手コンサルは、ピカピカの人材を揃え、高いフィーをとる。
・中小企業には、大手コンサルに頼む金などない。
・コンサルのフィーが払えない中小企業のために、行政支援が要る。
・しかし、行政の支援機関はことごとく失敗している。
・制度が悪いわけではない。コンサルタントがいないだけだ。
・大企業向けコンサルと、中小企業向けコンサルは、違う。
・中小企業診断士や税理士がコンサルティングできるとは限らない。
・中小企業支援には、知恵が必要だ。
・知恵を出せる人には、適性がある。
・適性は、経験や資格とあまり関係がない。
・ビジネスセンス、コミュニケーション力、情熱が重要だ。
・おカネでなく、人のためにやりがいを感じるピカピカな人材がいる
・そんな人材を公募やスカウトにより年棒1200万円で迎えられる時代。
・1年契約で、成果が出なければ別の人に交代させる仕組みが良い。
・適性を見抜くには、実際に中小企業の方に来て頂いて、質問させる。
・どんな質問をするかで、実力はある程度見える。

 話を伺いながら、正直ワクワクした。「俺が企業経営者だったら、こういう人に相談したいな」と思った。そして、なにより、「これは横須賀市にあるべきだ」と思った。

 横須賀市の公的中小企業支援機関としては、産業交流プラザがある。この機関の設置目的は産業交流プラザ条例にこう書かれている。
経済の国際化及び情報化並びに技術革新の進展に対応するため、地域の産業振興の交流拠点として、本市に産業交流プラザを設置する。

 ところで、産業交流プラザは産業振興の役に立っているのか?
 市のホームページでも、指定管理者のホームページでも、貸館としての説明に終始している。そう、つまり、たかが貸館に堕している。産業交流プラザの課題と解決策については、過去の視察報告でも触れているので、ここでは割愛したい。
 →「会派視察報告【神山町】IT企業を呼び込む成功則はあるのか?」
 →「【委員会視察報告】柏にできて横須賀にできない創業支援拠点」
 →「【会派視察報告前編】まちをデザインする神戸市」
 ただし、上記報告でも触れている通り、人が大事なのだ。その点は、小出さんの話からも明らかで「我が意を得たり」と感じた。

 もう、四の五の言う必要はない。産業交流プラザは即刻廃止。貸館として別なスタートを切ればいい。プラザ内にテナントとして入っている横須賀市産業振興財団は実質的な相談業務をして頂いている団体だが、市の関与がある限り、これ以上の力を発揮できない。ついては、市の出資額4億円(出資割合73%)を引き揚げて、残る1億4760万円(出資割合27%)を出資している65の企業・団体による民営化なり廃止なりしてもらえばいい。
 その上で、すでに実績を出しているf-Bizをそのまま横須賀に持ってくる。これを新生・産業振興財団に運営してもらうのか、他の民間企業に運営してもらうのかは、ここでは問わない。
 f-Biz型の事業に、地域性などない。事実、工業集積地である富士市でも、天草市の離島でも、軌道に乗っている。要するに、そこに人がいて、何がしかの産業があり、支援ニーズがあれば、行政のカネを使って良いコンサルタントを招き、支援するというだけの、ある意味で非常にシンプルな事業である。

 なお、小出さんの「みんなのビジネスを応援する小出宗昭の日記」2016年11月4日の記事でも、我々の視察について取り上げて頂いた。
 →『本気の意見交換ができる視察が増えています。』

 こんなふうに書いて頂いたのは、単に情報のやり取りではなく、魂の響き合いがあったからだと感じる。委員会発議で、市長に導入を「指示」したいと思った。
posted by 小林のぶゆき at 13:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月18日

市内米兵犯罪のその後 〜0の背景に何があるのか?〜

ListOfCrime201601018.png 以前、横須賀市に関連する米兵犯罪をリスト化してご紹介しました。
→過去記事「横須賀でこんなに米兵犯罪あったんだ!」
 今回はその続きです。

 3年半前の当時よりも、市のホームページへの記載が網羅的になったようなので、もう私のほうでリスト化しなくても大丈夫かな、とも思っています。
 →横須賀市「基地対策のあゆみ」

 ともかく、市がUPしていない事件(2015年2月など)も含め、その後の分をUPします。右上画像や下記では見にくいと思いますので、詳しくはPDFファイルでご覧ください。
 →PDFはコチラ
時期 概要 内容
2016/1/7 暴行被疑事件 大滝町において、酒に酔った米海軍グアム基地所属の米軍人による、店内で店主3名に暴行する暴行被疑事件が発生
2015/2/? 性的不法行為 酒に酔った米海軍横須賀基地所属の米軍人による、合意を得ずに女性に性行為をする事件が発生し、軍法会議で処分
2014/1/14 住居侵入被疑事件 根岸町において、酒に酔った米海軍横須賀基地所属の米軍人による、不法侵入被疑事件が発生
2013/12/8 詐欺(無賃乗車)被疑事件 汐入町において、酒に酔った米海軍横須賀基地カーティス・ウィルバー所属の米軍人による、タクシー運賃等を支払わずに逃げる事件が発生
2013/7/13 窃盗未遂被疑事件 逗子市において、酒に酔った米海軍横須賀基地空母GW所属の米軍人による、窃盗未遂被疑事件が発生
2013/6/21 器物損壊被疑事件 若松町において、酒に酔った米海軍横須賀基地の関係者(軍属)による、器物損壊被疑事件が発生
2013/5/28 県迷惑防止条例(卑わいな言動)違反被疑事件 横須賀市内走行中の京急バス車内において、米海軍横須賀基地第7潜水艦群所属の米軍人による、スカート内盗撮被疑事件が発生
2013/5/26 住居侵入被疑事件 グリーンハイツにおいて、酒に酔った米海軍横須賀基地所属の米軍人による、不法侵入被疑および転落死事件が発生
2013/5/21 住居侵入被疑事件 汐入町において、酒に酔った米海軍横須賀基地空母GW所属の米軍人による、不法侵入被疑事件が発生
2013/5/12 建造物侵入被疑事件 逗子市において、酒に酔った米海軍横須賀基地ステザム所属の米軍人による、建造物(小学校)侵入被疑事件が発生
2013/5/5 住居侵入被疑事件 吉倉町において、酒に酔った米海軍横須賀基地フィッツジェラルド所属の米軍人による、不法侵入被疑事件が発生
 こうして見ると、2013年度が異様に多かったことがわかります。1年間に10件。2012年度の7件も例年になく多かったのに、それを上回りました。

 ところで不思議なのが、2014年1月を最後に現在まで2年9ヶ月の間、横須賀基地所属の米軍関係者による刑法犯は報告されていないという事実です。2016年1月分は横須賀基地所属ではなく、2015年2月分は日本の法律や日本人には関係しない事件なので、それを除けばという話です。
 この背景に何があるのか? 4つの理由が考えられそうです。
●(1)犯罪はあったが、隠蔽され認知されていない。
●(2)幸いにもたまたま犯罪が起きなかっただけ。
●(3)横須賀基地所属の米軍関係者への教育研修プログラムが改善された。
●(4)知らないうちに、在日米軍の内規が厳罰化され、抑止されていた。
 基地対策課にも半年ほど前に確認をしたのですが、理由はわからないとのことでした。現在では、いずれの可能性も残されていると考えています。また何かわかったら、ご報告したいと思います。

 ところで、前回記事でも沖縄市との比較でお伝えしたので、沖縄市議会の近況も調べてみました。見にくいと思いますのでPDFファイルでご覧ください。
 →沖縄市議会で可決された意見書・決議
沖縄市議会で可決された意見書・決議の件数
年度 2013 2014 2015 2016※
意見書数 7 4 9 8
決議数 2 4 4 6
合計 9 8 13 14
うち米軍関係 8 6 9 13
出典:沖縄市市議会ホームページ
※2016年の範囲は1月1日から8月15日までとする。

 なお、2016年(しかも8か月間のみで)の13件というのは、例年よりかなり多いですが、内訳は次のようなものでした。
沖縄市議会の米軍に関する意見書・決議の一覧2016Jan-Aug
可決年月日 意見書 決議
3/17 F-22及びF-16戦闘機の嘉手納基地への暫定配備に伴う騒音被害増加に関する意見書
F-22及びF-16戦闘機の嘉手納基地への暫定配備に伴う騒音被害増加に関する抗議決議
3/17 度重なる米軍人・軍属による事件事故並びに飲酒運転に対する意見書
度重なる米軍人・軍属による事件事故並びに飲酒運転に対する抗議決議
3/24 米兵による女性暴行事件に関する意見書
米兵による女性暴行事件に関する抗議決議
5/25 米軍属による女性死体遺棄事件に関する意見書
米軍属による女性死体遺棄事件に関する抗議決議
7/5 在沖米空軍軍属及び在沖米海軍兵による飲酒運転事故に対する意見書
在沖米空軍軍属及び在沖米海軍兵による飲酒運転事故に対する抗議決議
7/5 米軍属の覚せい剤取締法等違反に対する意見書
米軍属の覚せい剤取締法等違反に対する抗議決議
7/5 防衛施設周辺防音事業補助金交付要綱の改正に伴う防音工事に係る維持費補助の見直しに対する意見書

 沖縄市は、国に対しては、地方自治法に基づく「意見書」、米軍に対しては法的な規定がないので「決議」として、セットで提起することが多いようですね。

 この間、横須賀市議会でも多くの意見書が可決されていますが、米軍に関するものは0件です。背景となる状況も風土も違うため、単純比較はできませんが、日米地位協定に対するスタンスにも表れているかもしれません。
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2016年10月06日

会派「研政」の政策提言2016を市に提出しました。

14444608_1143366222437753_8900602079958883210_o.jpg 9/26に「政策提言2016」を横須賀市役所に提出しました。去年までは予算要望と呼んでいたもので、毎年提出しています。うっかり、提言した内容をUPするのを忘れていました(汗) こちらです。
 →政策提言2016(PDFファイル)

 これは、過去3回の「市民と議員のよこすか未来会議」を経て、市民との議論、会派内の議論、視察やヒアリングなどによる調査などで、練り上げて、練り上げてつくったものです。
 「議論の力」ってあると思うんですよね。誰か一人が考えるだけじゃなくて、話し合う中でより良いものが生まれていく体験ってありませんか? 会派内でも未来会議でも、そんな化学反応がいっぱい起きた気がします。そして、そのプロセスは楽しかったです。

 だから、僕らの政策には自信があります。僕の政策じゃなくて、市民も市民代表も交えた「僕ら」の政策だから。市民のための政策を実現させるために、研政は、これからも政策集団として頑張りますよ〜!

 ちなみに、研政の“コーポレート・メッセージ”は「くらしの声をかたちに。研ぎすます政策力。」です!
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2016年10月05日

「市の予算、勝手にオープンデータ化」がマニフェスト大賞で受賞!

 本日、マニフェスト大賞2016の結果が発表され、「優秀政策提言賞」部門で、インターンの増田紫乃さん、和田悠人さん、I-CASインターン生のお2人と共同受賞しました!
 →『マニフェスト大賞「優秀賞」35件決まる』毎日新聞2016年10月5日
DistributionYokosuka2016.png
 マニフェスト大賞は、政策本位の政治を目指す全国の首長・地方議員・市民らを毎年表彰しており、今回で第11回。実は、個人で受賞したものも含めると、今回で5年連続の受賞となります。
●2012年「横須賀ハコモノ研究会」
2013年「横須賀データマップ」
2014年「市民の声を聴く会」(故・山城保男議員と共同)
2015年「街頭プレゼンのパッケージ開発」(間瀬海太さんと共同)
2016年「市の予算、勝手にオープンデータ化プロジェクト」

 ちなみに、どの活動も現在も継続中です。市議会議員になってから、毎年受賞していることになりますが、その背景としては、
マニフェスト研究所の勉強会で学ぶ
   ↓
全国の先進事例を知って刺激を受ける
   ↓
自分もがんばる
   ↓
受賞する
   ↓
受賞作のプレゼン大会に参加して学ぶ
   ↓
またまた刺激を受ける
   ↓
更に自分もがんばる
 という「マニフェスト・サイクル」がなんだか完成している気がしています。要するに、マニフェスト大賞の狙い通り、賞というニンジンをぶら下げられて、まんまと「善政競争」させられています(笑)。でも、私は怠け者なところがあるので、本当にいい機会を頂いています。感謝。
 と言いつつも実は今回、厚さ32cmもの資料を入力してくれたのは全部インターンの4人。私は1件たりとも入力作業をしておらず、監修をしたという体になっています(苦笑) みんな、よくがんばった!

 いずれにしても、出馬以来の公約「見える」「わかる」「変わる」の延長線上に今回の取り組みもあります。今後も続けていって、横須賀市をもっと面白くしていきますよ!

追伸:
 小林のぶゆき事務所では随時インターンを募集しています。この業界にもし興味があれば、報酬もあるので普通にバイトするよりも、得られるものが多いと思います。ぜひ事務所のドアを叩いてみてください。
posted by 小林のぶゆき at 21:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする