この問題は8年前にも議会で取り上げて値下げを訴えたが、他の議員に妨害されたため、「根回ししないから議論させてくれないのか?」旨の嫌味を述べたところ、懲罰にかけられた経緯がある。私にとって因縁のテーマである。
当時、他県の都市との比較調査は行ったが、時間が経ったこともあり、県内比較もしてみようかと思い立って調べてみた。
結果が右の表だ。横須賀市の水道料金と下水道使用料の基本料金の合計は県内29位/33自治体となった。やはり高い。
高い要因は、大きく2つあると考えている。
第一の要因が、地形だ。本市には水系が多く、山坂も多い。コストアップ要因だ。ただし、38万人の人口を擁しているのでスケールメリットが働くほか、水利権も持っていて他所からたくさん買わなくてもいいというコストダウン要因で相殺される程度だと思う。
第二の要因が、基本水量だ。これが一番の高止まり要因だと言える。本市の基本料金には、月10t分が含まれている。つまり、使っても使わなくても月10t分がコミコミで請求されるということだ。これは、他のまちよりも多い。多くは月8t分だけコミコミにしている。そして、県内No.1の安さを誇る秦野市に至っては、基本水量が月4t分となっている。2か月で2,299円だから、月に1,150円だ。安い!
私は横須賀市も、月5t分だけコミコミにして基本料金を県内平均より若干安い合計3,000円(2か月分)に下げればいいと思う。その分、月5tを越えた分の従量料金はいくらか値上げになるが、節水すればするほど安くなる料金体系だ。低所得の世帯は生活防衛もできる。なにより節水へのインセンティブが働くことは環境にも優しい。水は浄水やポンプなどに多くのエネルギーを投入するため、CO2の排出係数が高いからだ。
加えて言うならば、今はトイレもシャワーも洗濯機も節水型になってきているため、昔より市民の世帯あたり使用料は減っている。全国的にもコミコミにする基本水量は下げる傾向にある。当然の流れだと思う。
この提案に相乗り頂けるよう、みなさんの支援する議員に働きかけていただけないだろうか。
神奈川県内上下水道基本料金比較(2か月分)
順位 市町村名 水道 下水道 合計
1 秦野市 1,496 803 2,299
2 中井町 1,320 1,210 2,530
3 川崎市 1,166 1,452 2,618
4 山北町 1,364 1,320 2,684
5 逗子市 1,562 1,245 2,807
6 横浜市 1,580 1,260 2,840
7 茅ヶ崎市 1,562 1,355 2,917
8 葉山町 1,562 1,408 2,970
9 清川村 1,430 1,540 2,970
10 海老名市 1,562 1,427 2,989
11 平塚市 1,562 1,456 3,018
12 開成町 1,540 1,478 3,018
13 南足柄市 1,540 1,482 3,022
14 綾瀬市 1,562 1,463 3,025
15 大和市 1,562 1,485 3,047
16 相模原市 1,562 1,509 3,071
17 藤沢市 1,562 1,537 3,099
18 厚木市 1,562 1,546 3,108
19 寒川町 1,562 1,555 3,117
20 愛川町 1,562 1,650 3,212
21 箱根町 1,562 1,672 3,234
22 鎌倉市 1,562 1,707 3,269
23 伊勢原市 1,562 1,806 3,368
24 松田町 1,430 1,972 3,402
25 大井町 1,826 1,672 3,498
26 二宮町 1,562 1,940 3,502
27 大磯町 1,562 1,969 3,531
28 座間市 1,672 1,968 3,640
29 横須賀市 1,780 1,942 3,722
30 小田原市 1,804 1,992 3,796
31 三浦市 2,140 2,012 4,152
32 湯河原町 1,702 2,486 4,188
33 真鶴町 3,094 3,038 6,132
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ひまわり