横須賀市のオープンデータが使えない……。トイレに向かったら海の中

※8/3追記 その後、デジタルガバメント推進室と民間事業者の間で調整をして、座標データを日本測地系から世界測地系に全て切り替えてくれた。それをもとに、トイレマップを作り直したので、下記マップはきちんと使えるものとなった。なお、新しいマップの元になった小林にて整備したデータはコチラ
 →YokosukaPublicWC2021new.xlsx

※5/21追記 デジタルガバメント推進室に確認したら、地理オープンデータの測地系が日本測地系となっているとのことだった。何も書いていないので、Web界の事実上の標準となっている世界測地系かと思っていたが、違ったので「であれば、測地系を書いておかなければGISユーザーだって変換にまごつきますよ」と指摘したところ、「測地系を記載しておく」との回答だった。また、わが街ガイドの提供事業者であるパスコにもオープンデータは世界測地系のほうがいいのではないかと提案してくれたとのこと。相変わらず、デジタルガバメント推進室は仕事が早い。

 先日の、公園の位置情報に続き、公衆トイレの位置情報を地図に落としてみた。

 先日の公園情報は、「横須賀市オープンデータライブラリ」から取得した。この時は、位置情報(緯度経度情報)に未入力が見つかり、結局、使い物になるマップは読者に提供できなかった。 (今後、公園管理課が追加入力して再UPしてくださるそうだ)

 今回の公衆トイレ情報は「横須賀市オープンデータライブラリ」になかったので、都市戦略課にUP予定を伺ったところ、「既に「よこすかわが街ガイド」にUPされている」と言う。

 見てみると確かにあった。ところで、「公衆トイレ」と「だれでもトイレ」が別ファイルになっている。「利用者は、どっちでもいいから使いたいんだよ!」と思いながら、2ファイルを1ファイルに統合して「だれでもトイレ」を属性情報とし、備考に「職員用トイレ」などと書いてあったりしたので、「そんなの、利用者にとっては要らない情報なんだよ!」と思いながら「一般使用不可」という属性情報を付与するなど、備考にゴチャゴチャ書いてあることを属性情報として整理して、ようやく元データを準備した。
 →YokosukaPublicWC2021(EXCELファイル)

 いよいよGoogle Mapsにインポートしたのがこれだ。
 ……位置が南東に数百メートルもズレている。津久井浜海岸公衆トイレに向かったら、そこは海の中だ。
※8/3追記 下記マップは位置が正確になったので、ほぼきちんと使えるはずだ。

 結局のところ、市の担当者の誰も、実際にオープンデータを使ってはいないのかもしれない。
 これがクリエイターなら萎える。もう横須賀市とコラボしようとは思わないはずだ。「どうせハッカソンとかやって時間使うなら、鎌倉とか横浜のほうがイケてる感じするし、そっち行くわー」となるだろう。
 ちょっと本腰入れてもらわないと……。

この記事へのコメント

  • 技術者

    お疲れ様です。これは国内外のオープンデータでよくあるミスです(私はよくこの手の修正をして担当窓口に知らせています)。担当の測地系設定チェック漏れ(位置は間違っていないが定義がズレてる文字化けみたいなもの)とみられますのでQGISなどで確認して修正してもらうことが建設的かと思います。

    間違いがあっても直したり更新できることがオープン原則に則ったオープンデータの良いところですので誤謬性の刀を振り回して担当さんにプレッシャーをかけると萎縮してしまい公開スピードに影響が出ます。

    なので先生が取る方向性としては議会やwebで吊し上げにするのではなく「ちょっと確認してもらえますかー?」「政府CIO推奨フォーマットに準拠すると使いやすいのですが」と問い合わせて、確認後「よくなりましたねありがとうございます」「ほら地図にしたらEBPMにもなりますね!」とコミュニケーションをとって、市民に還元するデータの信頼性を維持発展してもらうよう応援したほうがよいのではないでしょうか。

    DXにも関係するオープンデータ、オープンガバメントはまだ始まったばかりです、北風と太陽の太陽の心持ちでぜひ市役所全体を照らしてあげてください。
    2021年05月21日 07:25