2018年10月23日

【委員会視察報告・前編】消防司令室への医師常駐はできるのか?〜千葉市〜

 私は今年、議会の中で生活環境常任委員会という役割分担となっている。横須賀市議会では、委員会ごとに年1回の視察をするのが慣例だ。今年も行くかどうかを協議し、委員から様々な視察要望が出て、予算の関係から2泊3日の旅程で行かれるよう3件に絞り、視察することになった。

【一日目:10月23日】
 初日には、千葉市消防局を訪問し、主に救急司令センターへの医師常駐について伺った。

 横須賀市では、救急隊員が救急車で駆け付けた際、必要に応じて医師に電話し、医療面の指示や助言を受ける体制をつくっている。
 このような、救急対応に専門家である医師を介在させて救える命を増やす対策を「メディカル・コントロール」と呼ぶらしい。
 この点、千葉市の特徴は、救急司令センターに医師を24時間365日常駐させていることだ。本市も含め多くの市町村では、病院の勤務医が診察や手術の合間に携帯電話を受けて対応する。一方、千葉市では医師が専用端末の前に座り、タブレット端末を持った現場の救急隊から報告される様々な情報を元に、指示や助言をする。受け入れる病院が決まらないときには、常駐医師が自ら病院とかけあって受入先を決めてくることもあるという。


 結論から言えば、常駐医師は良い仕組みだろう。
 では、これを本市でやるべきか? できるのか?

 医師に24時間365日常駐してもらうために、千葉市では1時間5,000円(夜間6,000円)、年間約4500万円を支払っている。ただし、医師に対してこの金額は奉仕活動みたいなものなので、お金で集められているわけではないと見た。実際には、地域の医療機関との協力関係の下で可能となっているのだろう。

 さて、この医師常駐は、まちの規模が大きければ大きいほど安くつく。医師への支払い単価が同じなら、5万人の町で導入しても年間4500万円はかかるからだ。
 そして、医師常駐に対して国や県の補助はない。市町村単独の財源を充てなければならない。どこも財政が厳しくなっている折、なかなか壁が厚い。

 千葉市は、人口97万人で医師常駐を実施している。
 本市は人口40万人だが、本市では救急司令センターを三浦市4.3万人・葉山町3.2万人と共同で運用している。合計約47万人。千葉市のおよそ半分の規模だ。財政が豊かでない本市や三浦市には負担が大きい。
 ところで、こうしたメディカル・コントロールは、二次医療圏単位で整えるのが通例だと言われる。その面で、二次医療圏「横須賀・三浦」には、他に逗子市5.7万人、鎌倉市17.2万人がいる。ただし、県の消防広域化の枠組では、鎌倉市を藤沢市などと組ませたいようだ。いずれにしろ、逗子市を加えると53万人、そこに鎌倉市を加えると70万人となる。
 この三浦半島70万人で救急司令センターを共同運用するとすれば、新しい設備を備えたばかりで人口規模も大きい本市に置くのが適当だろう。

 もう一つの方法は、既に医師常駐を実施している横浜市373万人に、三浦市・葉山町の了解も得て現在の47万人分の救急司令センターを一元化することだろう。

 どうするのがいいだろうか。「三浦半島サミット」という4市1町の首長が協議する枠組があるが、その場で議論するに格好の案件ではないか。
 いずれにしても、医師常駐を実現するにはどのような枠組がいいのか、市に精査させたいと感じた。
posted by 小林のぶゆき at 18:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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