2017年12月29日

【中学生にもわかるセイジの話】まとめ(Vol.1〜10)

 おかげさまで、支援者の方に勧められて始めたFacebookでの「中学生にもわかるセイジの話」も、毎日投稿できてはいませんが、なんとか細々と続いています。だんだん、過去に何を書いたか忘れて同じこと書きそうになったりするので、10回ごとにまとめることにしました。
 「中学生には難しすぎるんじゃないか」など色々なご指摘も頂きながら、少しづつ改善しています。ただ、「へ〜、そうだったんだ!」というトリビア感があるネタを何とかお届けしたいので、ありきたりのことじゃない情報を仕込みたいなと思っています。お気づきのことがあったら、ご指摘いただきたいですし、新しいネタ案も大歓迎です。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.1】
市町村は、国や県の下ではない。対等の関係。ただし、タテマエ。
地方分権が進んだいま、市町村にできないことを都道府県が、都道府県にできないことを国が、という補完性の原則(subsidiarity)に沿って行政をするのが欧米標準。ただし、ニッポンの現実は、未だに国は地方を下請け扱いするし、地方も国に甘えている

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.2】
市議会議員は、市長の部下じゃない。むしろ、市長の監督者。ただし、世の中には市長の腰巾着と化した議員もいる。
株式会社にたとえれば、市長は社長で、議員は取締役。ただし、日本型オーナー企業のイメージだと、取締役も社長の部下だと勘違いしている人が多い。日本の地方自治制度は戦後にアメリカから導入されたので、米国型株主主権モデルになっている。社長に執行を任せるが、株主たちから送り込まれた取締役がしっかり社長を見張る

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.3】
市議会議員は、実は公務員! 市長も公務員。国も同じ。国会議員も総理大臣も公務員。
市議も市長も、特別職地方公務員。ただし、いわゆる常勤職員ではないので、毎日役所に行く必要はない。兼職してもよい(他の公務員との兼職は×)。同様に、国会議員も大臣も、特別職の国家公務員。というより、憲法第15条3に「公務員の選挙については〜」と書いてあるとおり、むしろ議員や行政トップこそが代表的な公務員なのであった

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.4】
国会には与野党があるが、市議会には与党も野党もない。……ことになっている。
国会は、イギリス式(議院内閣制)。つまり、議員の中から行政トップ(首相や大臣)が選ばれる仕組み。ほとんどの場合、多数派の中から選ばれる。自分たちの仲間から首相や大臣を出した党派は、自然に応援派の与党となる。一方、地方議会は、アメリカ式(大統領制)。つまり、行政トップ(市長)も選挙で選ぶ。形式的には、市長はどの議員とも仲間ではない。……とはいえ、実際には「市長を支援したら、自分の政策を市に取り入れてもらえるんじゃないか」と考える議員が集まって『市長与党』が形成されることも多い

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.5】
海外には、「市長」が2人いるまちも多い。
ニッポンの市長は忙しい。名誉職の面と実務職の面がある。ところで、海外では、これを分けているまちも多い。式典や表敬などにあたる市長(Mayor)と、市役所の組織や予算の管理を司る市長(City Manager)とが、いたりする。ちょうど、ドイツ・イタリア・中国などで、儀礼的な大統領や国家主席のほかに、行政トップの首相がいるイメージ。誰がトップでもどうにかなった右肩上がりの時代が終わり、地方行政に経営が必要な今、市長に名誉職まで務めさせる現状には疑問の声もある

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.6】
ニッポンは国より地方のほうが大きい。財政規模は、国が3割で、都道府県&市町村が7割。……でも、見かけだけ。
予算規模で比べれば、支出は国:地方=3:7。地方のほうが大きい。ところが、収入でみると、国:地方=6:4と逆転。地方は足りない分をどうしているのか? つまり、国が集めて、指図つきで分配している。だから、地方に裁量はあまりない。この地方自治の状況を揶揄して「4割自治」と言われる

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.7】
市でいちばん偉いのは市長? 国でいちばん偉いのは総理大臣? さあ、誰でしょう?
横須賀市でいちばん偉いのは、あなた。日本でいちばん偉いのも国民。つまり、主権者だ。憲法前文で高らかに宣言されたとおり、権力は国民が持っている。そして、その権力を議会や首長や裁判官や公安委員長や教育委員長などに預けている。しかも、暴走しないように分散して託している。これが国における三権分立や地方におけるエージェンシー制(委員会制)だ。いずれにしても、これらの官職は公僕。つまり、主(あるじ)の権(ちから)をもつ者に仕える、公(おおやけ)の僕(しもべ)に過ぎない

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.8】
横浜・川崎・相模原は、神奈川県じゃない?!
横浜・川崎・相模原と、3つも政令指定都市があるのは神奈川県だけだ。そして、政令市の権限は都道府県とほぼ同格。県にあって政令市にない機能は、警察と農林水産ぐらいだ。あとは、県のほうが高校をたくさん持っている程度か。その意味で、地理的には県の中にあるが、行政的には県の中にないとも言える。ちなみに、横浜・川崎・相模原の人口は、神奈川県の65%を占める。つまり、神奈川県という自治体は、実は1/3の県民向けだけに仕事をする役所なのだ

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.9】
市長は、「市」民の「長」ではない。「市」役所の「長」だ。
前々回もふれたが、市の中でいちばん偉いのは市民だ。そのため、市長は、市民の長ではない。かつてアメリカでは、市民がカネを出し合って、保安官など自分たちに様々なサービスを提供する使用人を雇った。このお雇い職員が増えて、市役所になっていった。この組織を管理させるために、経営者を雇ったのが市長(City Manager)だ。日本の市長は、戦前は統治者だったが、戦後はアメリカ式を選んだので、現在は市役所の長ということになる

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.10】
日本を代表するのは、総理大臣じゃない。天皇陛下。
国家元首と行政トップは別だ。イギリスなら、エリザベス女王とメイ首相。ドイツなら、シュタインマイアー大統領とメルケル首相。スペインなら、フェリペ6世国王とブレイ首相。日本なら、天皇陛下と安倍総理。というわけで、前回Vol.9の市の話と国も同じだ。総理大臣は行政府の代表に過ぎない。そして、日本国民を代表されているのは天皇陛下だ。だからこそ、衆議院の解散も、内閣の任命も、最高裁の任命も、天皇陛下が行われる
posted by 小林のぶゆき at 13:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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