横須賀市長選は、小泉家のメンツをかけた代理戦争なのか?

bunshun.png 現在、横須賀市は市長選の真っ最中だ。ところで、国政との関連で、色々なことを言う人がいる。「小泉家のメンツをかけた戦いだ」などと報じる週刊誌等の記事も多い。
→「小泉進次郎が横須賀市長選に、上地雄輔の父を擁立」週刊文春
→「小泉家リベンジへ上地パパ担ぎ出し 横須賀市長選」日刊スポーツ
→「小泉家、お膝元で雪辱期す 上地雄輔さんの父擁立 鬼門の神奈川・横須賀市長選」産経
→「3連敗? 小泉進次郎の正念場 地元横須賀市長選候補「雄輔パパ」直撃」週刊朝日
 でも、実態は、そんなことではない。横須賀市民の今後を占う大事な選挙を、「小泉家の代理戦争」といった「矮小化&ワイドショー化」の構図に落としめないでほしい。私も、議会の中で様々な動きを見てきた。憶測ばかりの記事にうんざりしたので、きちんと書き残しておきたい。

 横須賀市議会・現40人中、33人の議員が「この市長に任せるわけにいかない」と判断した。自民党系も、公明党系も、労組系も、共産党系も、無会派もそれぞれ候補者を探した。なかなかいい候補者が見つからなかった。
 そんな中、「誰もいないなら、俺が立ち上がろう」と上地議員が手を挙げた。自民党系は逡巡した。なぜなら、上地議員は元々、故・田川誠一代議士の秘書だ。田川と言えば、中選挙区時代に小泉家とし烈な争いを繰り広げたライバル。自民党を離党して新自由クラブを立ち上げた遺恨もある。加えて、上地議員はずっと日米地位協定も改定すべきという考え方の持ち主だった。対米追従ではなく、むしろ真性保守。日米同盟重視の市議会自民党系とは肌合いが違う。
 それでも、「吉田では横須賀市はよくならない」と思うからこそ、国政上の立場を超えて、地域のために自民党系と公明党系と労組系が上地議員を支援することになった。共産党系は、上地議員ではなく、独自候補を擁立することにした。

 こうした中、自民党系の市議が、必勝を期すために自民党神奈川県11区総支部長である小泉代議士にも支援を求めた。自民党支部の中では、「あえて闘わなくてもいいのではないか」との消極論もあったと聞く。しかし、市議団の強い訴えがあって、支部として最終的に応援することを決めた。
 公明党も同様で、当初は県本部はあまり関わらない方向だったのが、市議団の強い意向もあって、最終的には推薦を決め、県本部を挙げて応援することとなった。
 労組系も、5人中3人は支援労組が既に吉田氏支援を決定していたが、市議として見てきた中で「会派・研政としては吉田氏ではダメだ」との結論に至った。3人は上地氏の応援はしないものの、支援労組にも仁義をきったうえで吉田氏を応援しないことにした。研政の声も受け、連携する民進党の大村県議も民進党県連に上地支援をとりつけた。
 無会派も、保守系無所属の青木議員や、8年前に吉田氏を応援した藤野議員も、上地氏を支援。神奈川ネットの小室議員も、上地支援はしないものの非吉田だ。

 以上が、上地氏出馬に至るおおまかな経緯だ。そこに、国の意向などない。地元支部や市議団の声で、国政政党の支援を取り付けたのが実態だ。
 国政政党が市政に関わってくることにアレルギーを持つ人も多いだろう。私も、「国は国、地方は地方」と考えるほうの人間だ。しかし、今回は構図が全く違う。国政政党が地方政治に介入してきているのではなく、地方政治側から国政政党の集票力を利用している構図だ。
 結論を菅官房長官的語法で言えば、「代理戦争との批判は、全く当たらない」。

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