2014年07月04日

市長の「ハコモノ行脚」を追っかけしてみた 〜市民の反応はどうだったか?〜

kurumaza.JPG 5回にわたる「市長と話す車座会議 〜横須賀市施設配置適正化計画について〜」。ハコモノを17%削減するという「痛み」を伴う改革を、素案段階から市長が自ら市民に説明してまわる取り組みです。全5回に参加してきました。

 ご存じのように、私は以前から「横須賀ハコモノ研究会」など公共施設問題に取り組んできました。そして、他の市町村では住民合意と庁内合意をしっかりとらなかったために、計画が頓挫した事例も学んでいました。ですから、今後を占う意味でも、今回の市長の「ハコモノ行脚」には注目していたんです。

 また、市長はかつて、せっかく取り組んだ「事業仕分け」を住民と議会の猛反発で凍結せざるを得なくなった「刻印」があります。ですから、今回はどう理解して頂くのか? 手腕と真価が問われると思っていました。

フタを開けてみれば……
 実際には、私の心配は杞憂に終わりました。

 市民の反応も、理性的で、「地域エゴ」丸出しの発言はほとんどありませんでした。さすが横須賀の市民力です。
 もしも市民から「市長、アンタはとんでもない!地域を何だと思っているんだ!」的な怒りが噴き出して、大騒ぎになったら「何を言っているんだ!これは俺たち市民が決める話だ。市長は市を代表して案を持ってきただけだ。市長を責めるな」と、さっそうと(?)登場して市長を守ろうと覚悟していましたが(笑)、幸いなことに出番はありませんでした。

 また、市長も十分に場をほぐして、笑いを誘う小ネタを沢山ちりばめて(あまりウケてなかったけど)、かなり準備して臨んでいるんだなということが伺えました。また、市民に痛みを伴うことでも逃げずに正直にお伝えして、市民の声を反映できるものは取り入れて、真正面から向き合おうとする真摯な姿勢が伝わっていたと思います。
 正直言って、事業仕分けのトラウマで、市長はナナメのアプローチをとるんじゃないかと心配していました。ところが、正攻法だったし説明もさすが上手でした。でも、内容より姿勢ですね。この市長でなければ、こんなにうまく対応できなかったんじゃないか、とすら思います。こうやって取り組んでいく限り、しっかり市長を支えたいと思います。

ここからが本当の正念場
 とはいえ、いわば今回は「総論」で全体像の概要をお伝えしただけの格好です。今後、「各論」に入った時にどうか? 施設の統廃合は「総論賛成、各論反対」が常だと言われます。

 そして、市長の姿勢は「丁寧」ですが、今回の計画素案の内容自体はやや「乱暴」だと思います。タテ割りの弊害で、全体にまんべんなく施設を削減しようとしています。予算の一括シーリング的な発想ですね。これじゃダメなんです。
●施設の「総量」は減らしても、「機能」は維持する。
●むしろ複合化して建て替えたときには市民サービスが向上する。
 こういう発想じゃないと、どうしても心の片隅に「地域エゴ」の火がついてしまいます。それは、仕方ないことだと思います。
 私なりの腹案もあるので、近々、対案としてお示ししたいと思います。以下は、市民からの声をご紹介して終わります。

市民の声(抜粋・概要)
<北下浦>
●万代会館は、教育福祉のために寄贈されたもの。萱葺きも代替的な方法でできる。市民の力も借りて維持を。

●村岡公園プールは、北下浦小学校と津久井小にプールがないということでプール作った。地元の地主の協力の下に作ったという歴史的経緯を踏まえて、廃止を見直しては。

●長岡半太郎記念館・若山牧水資料館は、若山牧水が住んでいたこともあるし、京急の土地だが観光協会も牧水まつりをしている。いずれも文化財と言っていい。廃止はどうなのか?

●南図書館や体育館など廃止してもいい。学校を使えばいい。

●芸術劇場はコンサートツアーの初日に使うアーティストが多い。野外イベントを誘致して、施設のアピールに使っていただければ。

●コミセンを各種サークルが利用している。サークル所有物は持ち帰ることになっているが、コミセンの中に保管できるようにすれば、もっと有効利用できる。

●お金は使い方。いま投資することで、未来に役立つことがある。目先のお金だけでなく、人を育てることに。施設量が多いのは、売りになるのでは? サービスが多いということだ。

●ゴミ処理施設に300億ものお金がかかるという。ゴミを減らし規模を縮小することも大事ではないか?

●公立幼稚園は2園とも廃止だという。両方とも小学校併設。諏訪幼稚園は2年しか立ってないのに廃止か? 小1プロブレムもある。ベテランの先生は大事。諏訪幼稚園は内容に満足している。

●廃止した後の土地利用。平作小の建物、フェンスとなっている。活用できないか。

●幼稚園について、難しい問題を抱えた児童は民間ではなかなか受け入れてもらえず、公立が引き受けていた。

●横山市長がつくった芸術劇場は立派すぎる。横須賀にオペラハウスは必要ない。美術館も立派すぎる。あまりいい絵が来ない。民間委託か何かを。

●北下浦プラザは利用率が高いので、廃止の再検討を。財政が大変なのであれば、有料化してはどうか? また、万代会館。市民が活用している。多くの方に知ってもらって。少しでも息長く使えるように。

<西>
●いずれ人口が増えるだろう、と思って横浜から横須賀に来た。羽田と京急があるのは強み。財政が厳しくなるなら、人を呼び込めばいい。特に生産年齢人口。

●まずは、人口を増やすことに努力してほしい。学校の統廃合も考えた方がいい。学童保育もなくて困っている。学校の空いた教室に学童などに振り向ければいい。若い人が住みやすいように。

●西地区の施設の割合は? 西地区には迷惑施設は多いが、サービス施設はどうか?

●床面積で考えて削減しようとしているが、コストで考えた方がいいのではないか? 単位面積あたりのコストなどがいいのでは。たとえば美術館などのような単位面積コストが高いものを減らせば、大きく負担を減らせるのではないか?

●行政管区内で見ると、今後、人口が減ると言っても西地区は6000人ぐらいしか減らない。

●小学校、もともと武小だけだった。早く統廃合に手をつけるべき。美術館も、命を扱う病院ですら民間なのだから、美術館は民間に委託すべき。また、公的施設で24h子供を看てくれるところはあるのか? 24h体制の保育施設を。

●ナショナルトレーニングセンター、市もカネ出すと思うが、終わった後どうなるのか? また、ティボディエ邸も不良資産になるのでは? (ナショナルトレーニングセンター造るとしても国なので市の負担基本なし)

●いままで行政は何をしていたのか? 民間だったら当然、施設をつくるときに先々のことを考えておく。ランニングコストの把握を。

●西地区は特殊。交通が不便。そのことをよく考えて、市民ニーズについて考えてほしい。

<追浜>
●廃止とかでなく、細かい話から取り組んでは。図書館は、新刊を買わないとか。老人福祉センターも廃止ではなく、風呂をやめてはどうか? また、ルシア号を廃止して浮いたお金は?

●オリンピックに向けてナショナルトレーニングセンターを議員提案で誘致するらしい。美術館と同様に不良資産にならないか。(ナショナルトレーニングセンター造るとしても国なので市の負担基本なし)

●横須賀の学校の体制に不安を感じた。小中一貫とか年配だけでなく、子育て世代にやさしく。総合高校へと市立高校を統合したが、3階建てで驚いた。もっと高層化して看護学校も入れてもよかった。県立大とも連携したりできるのでは。既存施設の統廃合に目が行きがちだが、改修にあたっても検討を。

●はぐくみかん、児童相談所を市で行うことでフットワークよくなった。横須賀のように問題が深刻なまちにはよいこと。療育支援センター所長のヒロセ先生も大変優秀な先生。小中一貫校は、中学校の非行が小学校に降りてしまうという問題がある。

●コミュニティセンターを使っているが、行政管区だけでなく市全体から申し込みができるようになり、当選が難しい。地元優先にできないか?

●市民病院では大人の発達障害の面倒は看られないという。はぐくみかんのヒロセ先生に、オーバーエイジ枠で見てもらえないか? 汐入メンタルでも、大人はムリと。数は少ないが、埋もれている方はいるのでは。

●追浜コミセン南館が廃止対象だが、利便性も利用度も高い。維持を。また、増築する浦郷小学校の生徒の一部を、夏島小学校に割り当てられないのはなぜ? 入学する想定で体制を組んでいたという。あと、ドッグランは必要ないのではないか? なぜ拡張しようとするのか? 利用率低いので、貝山遺跡の何かに使った方がいい。

●施設を廃止した後、どのような場所にするのか? 市内にはなかなか球技ができる公園が少ないので、ぜひ球技ができる公園も。

<総合福祉会館>
●税務署の後をどうするか? 土地は市のものじゃないの? (国有地。医師会館は市の土地)

●横須賀美術館。前衛の絵など見に行く人は多いのか? 潤うようにするためには、もっと横須賀在住の方の絵を飾ったりすればいいのでは? イタリアでは、美術館で絵を描いたりしていた。そういう取り組みも。

●他市より施設面積が広いのは、横須賀の魅力になるのではないか? 横須賀の魅力につながる施設は維持することを計画に書いてはどうか?

●来場者に若い人が少ない。38年先の計画なのに。施設が減って魅力がなくなったら、人がいなくなっちゃうのでは。小中学校の施設面積がはグラウンドも含まれているのでは。でも、優先すべき施設ではないか?(小中学校の施設面積にはグラウンドは含まれない。全般に建物面積のみ)

●施設ごとに時代背景がある。青少年の家では、年配の方が卓球や体操をしている。行き場のない若者も、話したりしている。こういう方々が使いやすい仕組みを。これまで利用していた方が利用しやすいように。駐車場を置かないというのは基本だと思うが、駐車場のニーズ高い。市が契約するなどして駐車場整備しては。人が集まる場所という観点で。

●維持管理費用は施設の種類によってだいぶ違うのではないか? 足りない施設もある。子育てや若い人のための施設。 統廃合にあたっては、山谷が多いので、生活圏をよく考えてほしい。空いた土地はただ売ることばかりではなく、よく考えて。

●市のイメージアップを。リクルート社の住みやすい街では、吉祥寺や恵比寿。特筆すべきは、意外な事実として、20代では池袋。区長がいろいろなイベントを打った。だんだん20〜40代が増えた。

●追浜小は統廃合が前から言われていて、いよいよ来たなと。校庭も全て一気になくなるのか? 鷹取には一つも公園がなくなるのでは。それで、校庭までなくなってはどうか。現在、道路でサッカーなどやっている。もっとグラウンドを開放してほしい。北図書館までなくなっては、文化はどうなるのか?

●今日は、まちの将来を考えるのに、これしか人が来ていなくて驚いた。人口減少ばかりに注目しないで。高齢化も進んでいる。市長はこのまちをどうしたいのか? 横須賀は、半農業、半観光、半工業。中途半端。住みやすさのためには、交通が大事。

●魅力のためにイベントを。市役所前公園をイベント広場にしてはどうか?

<久里浜>
●無料のコミュニティセンターの廃止は、文化を大事にする横須賀の政策に反する。先を見越してやらないと。

●小学校や中学校の屋上に太陽光発電を。財政逼迫しているなら、場所貸しで賃料をもらえば、お金かけずに向こうが設置してくれる。避難場所は学校が多いので、停電にも備えられる。

●市長は人口・子育て世代を増やそうとしていたはずだが、青少年会館や保育園・幼稚園などを削減するというのは、方向を変えたのか?

●演劇をする人にとって、文化会館は大きすぎる。小劇場がほしいと、青少年会館にホールをつくってもらった。8劇団と高校の演劇が練習に使っている。横須賀は日本有数の演劇が盛んなまちだが、青少年会館の存在が大きい。青少年会館を廃止して、他のところを整備するとなっても、期間が空いてしまうとその間に衰退してしまう。青少年会館はタタキ場もあり、ストックヤードもある。便利。ただ廃止ではなく、その先のプランを考えてほしい。守りに入ると縮小する。スカミューも、県内から目標とされている。魅力があれば、人が集まってくる。人口を増やす努力も。

●介護保険を使わないほうが元気な人生。無料のお風呂に無料のカラオケで活き活き。老人福祉センター廃止というが、健康なお年寄りの居場所をどうするか。

●避難が長引いたときどうするか。高台には低いところから逃げてきた人も集まるだろう。食料備蓄し、避難者を収容するような建物をつくってはどうか。

●市民の声をきめ細かく聞いて、じっくり話して、希望が持てるまちに。

●NTCやティボディエ邸はどうなるか? 廃止した後の土地はどうなるか?

●公共施設をまだ使えるうちに民間に売却し、行政がその一部を入居して、リノベーションして使用しては。また、公共施設の面積を減らしても数を減らさぬように。近いところに点在しているようにしてはどうか?

●横須賀には膨大な面積の基地がある。今後の動向を考えると、防衛関係者が増えて一般の方が減って、まちの形が変わってしまうのでは。

●追浜南コミセンを廃止という。抽選がなかなか取れなくて、お金を払って使っている。コミセンもお金をとる予定はあるか?
posted by 小林のぶゆき at 15:06| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小林議員が、市民の声を熱心に拝聴していることがわかりました。私も一つお願いしたいことがあります。私が横須賀市民になった90年から市民農園を借りて、無農薬の野菜を作っていますが、以前はたくさんあった市民農園ですが、今では数えるほどになってしまいました。
また、噂ではここ数年で市民農園の事業をやめるとのこと。理由は経費がかかりすぎるらしいが、ならば、値上げをすればいい。また、区画の二重貸しを禁止しているが、
借りたい人には少し高くして貸せばいい。以前の場所は半分以上空き地。これでは地主の固定資産税も出ないだろう。
だから、借りたい人がいても抽選になり、外れている人がいる一方、現に、人の名前を借りて三つもやっている人がいるが、性善説で見ている役所は、知らないふりをしているのだろう。(津久井第二)
とりとめのないことかきました。小生の今思っていることです。
Posted by 太田肇 at 2014年07月13日 12:08
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