焼却灰の受入につながる意見書に、反対する討論

 横須賀市議会は、2012年3月27日の本会議で、「災害廃棄物の実効的処理の促進を求める意見書」という意見書を可決し、国に提出しました。意見書をご覧いただくとわかるとおり、焼却灰の受入につながる内容です。私は反対しましたが、残念ながら賛成多数でした。
 反対にあたって、私は討論をしましたので、その内容をご報告しますね。

 まず、約4分の討論をsarasoujunohanaという方がYouTubeにUPして下さいました。


 次に、討論原稿は次のとおりです。
 「災害廃棄物の実効的処理の促進を求める意見書」案に対し、反対の立場から討論をいたします。まだ選挙権のない世代や、まだこの世に生まれていない世代を代表することはできませんが、彼らを想いながら討論いたします。

 この意見書案を読む限り、芦名にある神奈川県所管の「かながわ環境整備センター」に対して、放射性物質を含んだ災害がれきの焼却灰など災害廃棄物の受け入れを実施するために、必要な措置を国に求める内容と読み取れます。

 私自身は、災害廃棄物の受け入れに必ずしも反対だけの立場ではありませんが、この意見書案には大きく三つの問題点があると考えます。

 第一に、横須賀市議会はこの問題に対して第三者の立場にあります。あくまで当事者は、神奈川県および大楠連合町内会所属の芦名町内会です。この問題は、地元町内会が県との協定書の改訂をするかどうかに左右されるものです。そうした中、地元町内会から公式に要望があったわけではないにもかかわらず、当事者である地元町内会の頭越しに、第三者である横須賀市議会が国にこの意見書案を提出することは、地元町内会に圧力を与え、判断に影響を及ぼす可能性があり、地方自治を志向する市議会の所業として疑問を覚えます。

 第二に、国においても、この意見書案を提出することによって、第三者にすぎない横須賀市議会の声を当事者である地元の声と勘違いする恐れがあります。

 第三に、現在は災害廃棄物の焼却灰の受け入れが想定されていますが、放射性物質の影響は風評被害ではなく現実の被害として起こっています。一例として、群馬県伊勢崎市の処分場では1kgあたり約1800Bq/kgという、国の基準より大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えた事件がありました。これを受けて、徳島県でも1kgあたり100ベクレル以上の放射性物質を含む災害廃棄物について受け入れしないことを示しています。そして、風評被害はもちろんのこと、実害を防ぐ手立てが確立していると、国が保証しているわけではありません。

 最後に1つだけ申し上げます。3.11以降、問題になっている主要な放射性物質であるセシウム137の半減期は、約30年です。30年経っても、半分は崩壊しないで残り、また崩壊したものも別な物質となって放射能を出していったりします。つまり、数十年にわたって影響が残ります。影響がなくなったころ、私たち議員は誰一人生きてはいないでしょう。
 アメリカの先住民族であるイロコイ族は、「7世代先のことを考えて判断する」ということで世界的に有名です。今回の意見書案は、7世代先の人々に対して責任あるものなのか? 孫子の代から見て恥ずることはないのか?
 以上、地域愛に基づく伝統的保守主義の立場から「災害廃棄物の実効的処理の促進を求める意見書」案に反対致します。議員のみなさまの賢明なご判断をお願いいたします。

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