小動物火葬廃止後への提案

小動物火葬についてのタウンニュース8/23号記事をきっかけに、議論が広がっている。 中には、市の対応を厳しく批判する論調もあって、胸を痛めて前回記事を書いた。 →「小動物火葬の廃止を訴えてきた議員からの理由説明」 胸を痛めたのは、市役所の担当者が可哀想だからだ。彼らに罪はない。そもそも、前回記事にも書いたように市議らから求められて廃止の方針を出した面が濃厚だ。私は、最初に、そして最も強硬に廃止を求めてきた議員として、自分が責められるのは仕方ないと思えるが、「市役所を責めるのは筋違いだ」と思う。 そして、この件も含め、基本的には私たち議会が最終意思決定者だ。その一員としても、「行政を責めるのではなく、議会と協働しませんか?」と強く言いたい。市役所は、9月議会に廃止方針を報告するだけの話で、決定していない。議会が何も言わなければ、そのまま進むし、議会が止めれば止められる話なのだ。市は強引に進めたわけではない。これまでの何年もかけた議会の議論について、メディアも報じないし、多くのみなさんも関心を持ってこなかった。ただそれだけの話だ。誤解しないで頂きたい。 いずれにしても、背景や基礎的な行政の原則などをご存じないままの、誤解に基づいた一部の市民からの一方的な指弾を、黙って見過ごしたら当事者として卑怯だと感じている。 1.概要 とはいえ、SNSで意見交換や罵倒へのお返しをするうちに、廃炉に反対する方々の願意や論点がだいぶ見えてきた。そこで、解決策をいくつか提案したい。「これが正解で、こ…

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小動物火葬の廃止を訴えてきた議員からの理由説明

タウンニュース記事で報じられた通り、横須賀市が小動物火葬事業の廃止を予定していることについては、以前から同様の情報を得ている。 →動物愛護団体「ペット火葬場 継続を」老朽化で市が廃止の意向(タウンニュース横須賀版2019/8/23号) そして、記事でも触れられているが、議会側からも廃止を求める声が挙がってきたのは事実だ。そして、議会で最初に本件に疑問を投げかけたのは、何を隠そう私だ。議事録をたどったら、そうだった。しかも、何度も廃止や値上げを訴えた最も強硬な論者だった。つまり、「張本人」の一人と言ってもいい。 そのため、私には廃炉に至る説明責任の一端があると思う。そのため、この問題について議会でどのような議論があったかを報告したい。電子検索で記録をたどれる1997年まで、24年分さかのぼって「小動物火葬」についての議事録を追いかけてみたものだ。 以下、「1.概要」「2.要約」「3.詳報」の順にわかりやすくお伝えする。 なお、ご意見があれば、→コチラまでお寄せいただきたい。基本的には、公約「行財政改革」につながる成果をまた一つ挙げることができたと自負している。しかし、「低所得者にも尊厳あるペット火葬を」と考える方の気持ちは痛いほどわかるため、税金を使わない形での行政支援を一緒になって知恵を絞りたいという気持ちは持っている。 1.概要:各議員の立場 ただの質問ではなく一定の立場を表明した議員を、ざっと分類すると次のとおりだ。なお、個人的にお考えを伺っている議員もいるが…

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東京オリンピックに反対です。

 ちなみに、私は東京オリンピックに反対です。  開催決定前も、今も、変わらず反対です。  なにしろ誘致活動で「復興」をダシに使われたことに怒っています。  実際には、人員や資材の価格がおかげで高騰し、逆に復興の足を引っ張りました。私が経営管理する横須賀市でさえ、オリンピックのあおりで入札不調がありました。いわんや東北をや。  そして、私は福島県の出身です。復興五輪を謳いながら招致委員長が「TokyoはFukushimaから250kmも離れているから大丈夫」と切り捨てたことを今も忘れていません。  選手にはエールを送りますが、国威発揚「復興」五輪を仕組んだ連中は許せないのが真情です。

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教育委員会の仕事ぶりを改めて考えよう

 8月1日に東京ビッグサイトで開催された「地方議会サミット2019」を聴講してきました。  その際、元総務大臣の片山善博早稲田大学教授の講演を拝聴して、胸を突かれました。私が受け止めた先生のお話の大意は次のようなものです。  近年、ブラック職場とも揶揄される学校教員の多忙化解消が叫ばれて久しい。しかし、一向に解消したという話を聞かない。この問題について、文部科学省の対応に問題があると言う識者もいる。ただし、よく考えてほしい。ほとんどの公立学校は市町村立だ。つまり、市町村の教育委員会の下で公立学校が運営されている。だから、この問題は無為無策の教育委員に責任がある。では、地方議会は教育委員の責任追及だけしていればよいのか? いや違う。それは天に唾するようなものだ。なぜなら、教育委員を選んだのは議会だからだ。市長から提案を受けたから同意しただけ、などという言い訳は通用しない。最終決定権者である議会の責任は重い。教育委員の品質管理は議会の仕事だ。議会会期の最終日に提案を受けて、何の質疑もなく同意していて、品質管理ができるか? 他の議案と同様に、きちんと会期初日に提案を受けて、候補者本人にも質疑をして選任すべきだ。逆に言えば、そんなことすらせずに選んでしまって議会として責任が取れるのか?  私は、以前にも片山氏の講演を聞いて、教育委員の選任にあたっての質疑や討論はしてきました。全国でも、そこまでやっている議員はフジノ議員含め一握りではないかと思います。  →Blog「告白。~私も「追認議会」…

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