2018年12月26日

今朝、目覚めたら、X'masプレゼントのメッセージが天から降りてきました。

お金の仕組みを知っている商売人が、人を仕事に使う。
情報の仕組みを知っている広告屋が、人の行動を操る。
権力の仕組みを知っている為政者が、人に役を課す。
世の中の仕組みを知らない愚民達は、ただただ仕組まれる。
けれども愚民化教育されているから、不満に思わない。
我々のような世の中を動かす側には、とってもいい国だ。
と、クリスマスの朝に気付いたので、みんなにプレゼント。
posted by 小林のぶゆき at 01:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月24日

横須賀火力跡地には、IR(統合型リゾート)を誘致せよ。

E2880EF0-1F5E-4061-B4CE-6AD1E55B3F92.jpeg 久里浜にある横須賀火力発電所では現在、解体工事が続けられており、関連する市内事業者もにわかに活況を呈している。ところで、解体した後の跡地利用については、幸いなことに、まだ決定していない。
 かねて、私は横須賀火力の原子力発電化を提言してきた。実は逆説で、ガス火力化を提言してきた。
→横須賀火力発電所を再稼働するなら石炭じゃなく原発に置き換えろ?!
 しかし、石炭火力化への流れは止まらず、かなり最終局面に近づいている。そこで、改めて事業者や国県市に活用法を提言したい。世論を喚起する意味も込めて今回の記事にした。
※写真は、くりはま花の国から望む解体中の横須賀火力発電所跡

●石炭火力化はリスクが高すぎる
 当該地は民有地であり、行政が指図することはできないが、JERAという事業者が現在、石炭火力発電所を建設したいと考えて申請しているそうだ。ただし、市内に新たな事業者が立地すること自体は好ましいが、石炭火力ではいかんせんリスクが高すぎる。

 大きく3つの理由がある。

 第一に、いわゆるカーボン・リスクだ。
 環境リスクや政治リスクに起因する財務リスクと言ってもいい。大きく、投資市場と商品市場のリスクがある。
 投資市場においては、投資引き揚げ(ダイベストメント)だ。石炭火力は、二酸化炭素を最も大量に排出する発電方式であるため、今や国際社会から白い目で見られている。最近では、第一生命が「海外の石炭火力にはもう融資しない」旨を発表した。三井住友銀行に至っては、国内も含めCO2排出の多い発電には融資を禁じた。こうした動きには他の金融機関も追随することになるだろう。
 商品市場においては、電気を選ぶ「パワーシフト」だ。つまり、投資が受けられて建設したとしても、つくった電気は果たして売れるのか、という問題だ。既に電力自由化された中、汚い電気を買わないイオンやソニー、富士通、リコー、積水ハウス、大和ハウスのような企業も消費者も増えている。
 これらに加えて、いずれは国際公約を守るために日本も炭素税などを導入せざるを得ないだろう。そうすれば、カーボン・リスクは一気に顕在化する。このように石炭火力は採算が取れなくなり、稼働できなくなってお荷物になるのが目に見えているので、「座礁資産」とも呼ばれている。これらの問題は、2016年6月の総務常任委員会にて横須賀市議会で私が初めて指摘し、2018年3月の都市整備常任委員会でも重ねて指摘しており、現在では、市内の世論も喚起されつつある。

 第二に、地域経済への影響度だ。
 建設時には地元企業も潤うが、完成後は石炭火力はそれほど裾野の広い業態ではないため、地域経済への寄与は、限定的だ。しかも、いずれ廃炉する可能性が高いので、地元にお金は回らず、市税収入も減ることになる。

 第三に、地域環境とイメージの悪化だ。
 どんなにバグフィルターなど環境対策を講じても、PM2.5などの汚染物質はとりきれないので、確実に汚れる。煙突が高いので、おそらく大部分は横浜や東京などに広く拡散してくれるだろうが、風次第では市内に排気が溜まることもあるだろう。
 加えて、本市の環境だけでなく、住むまちとしてのイメージも悪化する。そのあたりは、放射能と一緒だ。

 以上3点の理由から、私は優しいので「悪いことは言わないから、ガス火力に計画変更したほうがいいですよ」とJERAさんに書面でも差し上げたのだが、理解できなかったのかもしれない。また、ガス火力のほうが、投資額も多くなり市内への経済効果が大きくなる面もあって、当方としてはいいのだが、説明会で提案したら費用的に難しい旨の回答だった。
 というわけで、なにしろガス火力化は望めないのだろう。

●だったらIRを誘致できないの?
 ガス火力化が無理ならば、JERAさんには、もっと魅力的な提案がある。
 それは統合型リゾート、いわゆるIRだ。

 JERAさんのために、簡単に背景説明をしておこう。IRは、国が国内最大3カ所への設置を目指して法整備したが、まだ候補地は決まっていない。関東における有力候補として横浜の名前も挙がっているが、地元事業者や市民の反対も根強く、おそらく政治的に困難だ。

 今が、チャンスだ。

 先日、私が事務局長を仰せつかっている「ギャンブル依存症対策地方議員連盟」の企画で韓国のIR「PARADISE CITY」を視察してきた。日本企業も出資しており、ホテルやスパ、ブランド店など、実に高級感があって、なかなかいいものだった。多くの雇用も産み、非常に裾野も広い産業だといえる。
 これを日本の玄関口・羽田空港からのアクセスも良く、東京湾口で、豪華客船も接岸できる久里浜に誘致するのだ。
 旧軍港4市の仲間、佐世保市も、IR誘致に名乗りを挙げており、西の佐世保・東の横須賀で、タッグを組むのもいいだろう。
 加えて、現市長の掲げるエンターテイメントの力を活かした都市構想にも合致する。現市長は、国でIRを推進してきた菅官房長官とも太いパイプを持っているようだ。また、数年前までは、神奈川県庁も毎年国にカジノ特区の要請をしていた事実がある。こうした国県市の連携を活かせば、必ずや誘致できるのではないか。

 なお、IRにはカシノが含まれるだろうが、カシノには否定的な方々も多いようだ。そんな向きには、私の寄稿記事や過去記事をご覧頂いてから批判願いたい。
→政治山「カジノのどこが悪いのか?『横須賀カジノクルーズ』提唱者が問う」
→小林のぶゆきBlog「横須賀カジノクルーズ?!の可能性を探る」

●JERAは、潮目を読むべきだ
 JERAさんに問いたいことがある。「国」とは何か?

 我々が「国」と言っている日本国政府は、阿修羅像のようにいくつもの顔を持つ。つまり、一枚岩ではない。各省庁のトップである大臣も、事務次官以下の職員らの方向性も、省庁ごとに違う。これは省益争いとかではなく、各省庁が考える国益や正義が違うのだと思う。

 具体例を出そう。

 環境大臣は、横須賀火力を名指しして再考を求めてきた。
→横須賀石炭火力「再検討含め再考を」環境相が意見書(2018/8/10日経新聞)

 外務大臣も、「気候変動に関する有識者会合」という諮問機関を設けた。座長は、日本のカーボン・リスクの提唱者であるUNEP-FIの末吉竹二郎氏だ。これは、河野大臣の陰のメッセージだ。この有識者会合が2018年4月19日に「脱炭素国家・日本を目指し、気候変動対策を日本外交の主軸に」という提言を提出した。
 これに対し、河野大臣も「2月の提言は、日本のエネルギーに関する今後の計画をどうするかという点で大きな波紋を呼んだ」「今日、気候変動に関する提言をいただいたが、ここからが本番」と前向きに応えた。河野大臣の狙いは明らかだ。経産省を牽制しつつ、外交上の足かせになっている日本の環境対策の遅れを取り戻し、国際的な発言力を強化したい。そんな外交に携わる者なら当然の考え方だ。
 これを受け、環境大臣も「大変有益な示唆がある。環境省と同じ方向を示しており、大変心強く感じた」「政策への反映では、外務省とも協力していきたい」と述べたという。(→2018/04/25環境新聞)

 ちなみに、現・上地市長もJERAさんによる環境アセス手続きに対する市長意見の中で、「特に、今後の国のエネルギー政策や国内外の地球温暖化対策に係る動向を注視して引き続き検討を行」うよう求めている。前・吉田市長が軽薄にもアセスが始まる前から「横須賀火力発電所に新しい火が立ち上がります!」 https://yuto.net/blog/2016/05/3422/ などとBlogに書いて前のめりだったのとは対照的で、抑制的だ。
 つまり、地元も国の潮目が変わればそっぽを向く、というメッセージと受け止めてもらうといいだろう。

 JERAさんに言いたいのは、要するに、経産省の動きだけ見ていては見誤る可能性があるということだ。早晩、ハシゴを外されて、建設後の石炭火力が宙に浮く可能性もある。そんなリスクが大きい発電方式よりは、リスクが低い選択肢がいくらでもある。IRがイヤなら、ユニバーサルスタジオ等を誘致してくれてもいい。
 とにかく、ぜひとも世界の潮流と国内の潮目の変化に敏感になって頂くことを、あなた方のために心からお勧めしたい。
posted by 小林のぶゆき at 13:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月23日

うわまち病院跡地には、横須賀共済病院の誘致を。

 横須賀市役所は12/21に、うわまち病院の移転先を神明公園とする方針を発表した。
→うわまち病院建替え後の新病院の病床数と移転予定地を決定しました(市長記者会見)
 最終決定者は議会だが、おそらく同意するだろう。

●研政の主張が実現
TownNews201811.png 私が所属する会派・研政では、伊関団長を中心に4年前からうわまち病院の移転を主張してきた。市がまだ現地建替を軸に検討していた頃だ。当時は、市民病院と統合しての南部移転を考えていたが、最近では市民病院を残したうえでうわまち病院を南部移転するよう主張してきた。「変節」と言われるかもしれないが、本年10月に会派・無所属みらいと共同で出資した伊関友伸教授への調査委託の結果をふまえて市民のために「君子豹変す」のつもりだ。なお、調査は無所属みらいと共同委託したが、彼らは南部移転を必ずしも主張しているわけではないことを彼らの名誉や正確性のために付言しておく。
miuracorehospital.png いずれにしても、研政の南部移転の主張が実現へと向かうわけで、私としては満足している。これにより、中核病院(地域医療支援病院)が三浦半島(二次医療圏横須賀・三浦)の東西南北に適切に配置できる。
 もっとも、研政では元々、久里浜みんなの公園を最善の移転先として考えていた。ただし、横浜F・マリノス練習場が移転してくる見込みとなった。そこで次善の策として、神明公園ではやや狭いうえ病院経営の観点を勘案すれば南に寄りすぎるため、大津公園を大本命と考えていた。大規模災害にもより強い。とはいえ、大津では反対運動の兆しがある一方で久里浜・北下浦では誘致活動が積極的に行われたという政治的背景や、純粋に救急搬送の市内カバー状況を考慮すれば、神明公園は十分納得できる。おそらく、病院の建替が必要となる50年後ごろには小学校の統廃合もさらに必要となるため、神明小を建替用地として想定もしているだろう。
 結論としては、様々な背景や条件を考慮に入れたとき、市は合理的で賢明な判断をしたと評価している。

●市は上町地区の地域振興策の責任を負った
 ところで、この12月議会には「うわまち病院移転につき再考を求める請願」が上町連合町内会と上町商店街連合会の「連名」で提出されていた。地域の総意としての意思表明と言っていい。請願項目は次の3点だ。
1.うわまち病院移転計画を再考してください。
2.うわまち病院の改築・移転について地域住民にしっかり説明をしてより多くの住民の理解を得るよう努力してください。
3.上町地区の包括的な地域振興対策を検討・策定してください。

 このうち、1を除く2と3を市議会は多数決で部分採択した(研政も賛成。共産党は全項目採択で、無所属みらいは全項目不採択のため、2会派が反対)。これは、市民代表として主に2つの意思決定をしたことになる。
 第一に、「うわまち病院は移転せよ」ということだ。「現地建替えが難しいという市の説明は合理性があるから再考する必要はない」と承認したことになる。第二に、3番目にあたる「上町地区の包括的な地域振興対策を検討・策定せよ」と市役所に命じたことになる。ここが重要だ。
 請願採択は、いわば市の株主である市民から、取締役会である議会を通じて、社長である市長に命令したことを意味する。つまり、事実上の指示書だ。これで市は上町の地域振興をやらざるを得なくなった。

 とはいえ、これは冷静に考えると「えこひいき」である。無所属みらいを代表して加藤ゆうすけ議員が「上町だけに地域振興をするのはおかしい」旨の討論をしたが、論理的には正しすぎるぐらい正しい。なぜなら、うわまち病院があることは上町にとって他の地域に比べて恵まれていたのであり、それが無くなるからといって損をするわけではない。総合病院という大きな雇用と人の流れを産む「集客施設」がなかった地域からみれば、上町の主張は地域エゴとも映るかもしれない。
 ただし、政治には理だけでなく情も大事だ。これまで立地していたものが不意に無くなれば、大きな打撃を受けるのは間違いない。そもそも市役所では現地建替を軸に検討していたわけで、移転を想定しにくかったのも事実だ。だからこそ、私たち議会の多数は部分採択したのだ。そして、賛成した私には、地域振興を考える責任があると自覚している。

●上町の地域振興の難しさ
IncreaseDecrease.png とはいえ、正直に言って、上町地区の地域振興は難題だ。
 私が制作した『横須賀データマップ』の、1-6「増えた地域、減った地域」で10年間の人口増減を見ていただきたい(右上図)。上町1丁目・2丁目・坂本1丁目を除けば、田浦逸見の谷戸に続いて人口が大きく減っているのが上町地域だ。大規模開発の計画もなく、この傾向は続くだろう。
AgingRate.png 同マップの1-3「地域別の高齢化率」も併せて見て頂ければと思うが(右下図)、老人ホームが立地することで高齢化率が跳ね上がっている町丁名を除けば、同じく田浦逸見の谷戸に続いて上町地区は最も高齢化が進んだ地域とも言える。

 そもそも、地域振興には様々な手法がある。住民を増やす、経済を活発にする、観光客や公共施設などへの人の流れをつくる、などいくつかの方向性がある。
 この観点で、上町の経済を活発にするのは難しい。地域の需要がしぼんでいるからといって、外からの需要を呼び込むことはおそらく望めない。企業誘致も期待はできない。観光客が一気に来るような要素も乏しい。旧横須賀税務署やうわまち病院という公共施設への人の流れはつくれるだろうが、税務署跡地や病院跡地に市が公共施設を置くとは思えない。だいいち、私なら認めない。既に公共施設が潤沢な地域であり、人口比では追浜や久里浜を優先すべきだ。
 そうなると、順当に考えれば、住民を増やして地域の経済需要と人の流れを生み出すことが自然な方向性となる。つまり、マンションか団地での再開発だ。あるいは、高校や大学は無理でも、専門学校の誘致ならあり得るかもしれない。比較的に上町地区は、更地ができれば新しく住宅が建つ場所だ。おそらくこの方向が順当だろう。

 あるいは、まだ建物の寿命が残っている現在の南棟(リハビリテーション棟)を回復期の病院として残し、隣接して老人保険施設やサービス付高齢者向け住宅などを誘致し、2025年以降にピークを迎える後期高齢者の医療・介護ニーズに応えてから住宅に転用するほうが、全体最適の観点では良策かもしれない。ただし、それらの施設に人の流れはあまり期待できず、地域振興の面では期待に応えられない。
 やはり住宅なのか。

●うわまち病院跡地に、横須賀共済病院の誘致を
NumberOfOpe.png そこで、もう一度、三浦半島を俯瞰的に見てみると、横須賀共済病院(以下、共済)の限界に気づく。
 先に、三浦半島の東西南北に中核病院を配置、と書いた。ただし、三浦半島最大にして大学病院並みの機能を持ち全国有数の名経営者を抱える共済は別格だ。うわまち病院・市民病院・横浜南共済病院とは規模が違う。大学病院の中でも充実している横浜市立大学付属病院は実態として三次医療の病院なので、共済と肩を並べるのは事実上、湘南東部二次医療圏の湘南鎌倉総合病院だ。
NumberOfOpeKanagawa.png 神奈川県内で見ても、二次医療圏の病院として最大クラスだ。外目には、共済は小ぢんまりしていて古めかしいので、失礼ながらそんなに立派な病院には見えないが、全国3,500の急性期病院の中で手術症例数35位の大病院なのだった。もちろん、指標は手術症例だけではないが、国の「機能評価係数U」という指標で見ても次の順位であり、大病院であることには間違いない。なお、うわまち病院や市民病院も優れた経営者を得て、置かれた立地や条件から考えると非常に健闘して頂いていると言えるだろう。
24位 湘南鎌倉総合病院
95位 横須賀共済病院
122位 横浜南共済病院
136位 うわまち病院
373位 市民病院
1077位 衣笠病院
1101位 葉山ハートセンター
1290位 よこすか浦賀病院
※中央社会保険医療協議会総会(第396回)資料より伊関友伸教授作成の表から抜粋

 しかし、共済は長堀病院長の下で着々と陣容を充実・拡大させてきたが、おそらくそろそろ限界だ。
 限界なのは施設である。建て増しを繰り返した結果、8棟もの建物に分散しており、しかも土地が整形ではないこともあって6棟が非整形だ。これによって、病院内の導線が複雑になっていると思われる。また、老朽化した棟の建替がまもなく必要となるが、その種地となる駐車場も狭く、現地建替にはうわまち病院同様に大きな困難を伴うだろう。

 ここで押さえておきたいのは、共済は民間病院ということだ。だから横須賀市が応援する義理はない。つまり、建替に困ろうが何しようが制度上は我々の知ったことではない。
 とはいえ、市民生活を考えれば共済には恩義ばかりだ。地域に雇用と様々な調達需要を創出している。横須賀市・逗子市・三浦市・葉山町の救急搬送も受けて頂いている。かといって他県のように行政からの補助金なども一切拠出しておらず、黒字経営を続けている。感謝するほかない。
KyosaiTransfer.png
 そこで私は考えた。
 せめて、土地ぐらい提供してもいいのではないだろうか?

 横須賀中央駅の徒歩圏もしくは現在の「商圏」から大きく離れずに建替ができる用地としてどこがあるか?
 もちろんそれなりの広さが必要となる。市役所前公園も横須賀警察署跡地とつなげれば使えたが後の祭りだ。悔やまれる。諏訪小は廃校の見込みがない。不入斗中・坂本中・旧桜台中のどれかは廃校にできるが、いかにも遠い。はまゆう公園も同様だ。そんなことを考えあわせると次のとおりだ。
・汐入小
・豊島小
・ポートマーケットと向かいの駐車場
・新港埠頭
・文化会館と自然人文博物館
・うみかぜ公園
・芸術劇場
・うわまち病院跡地

 この中で、病院経営も考えたときに現実味があるのは、次の通りだが、それぞれ課題もある。

●ポートマーケットと向かいの駐車場
 →やや遠いが、車からのアクセスも考えあわせると、おそらく本市が用意できる最高の立地。

●文化会館と自然人文博物館
 →上町からの進入路が狭い。米が浜通りから共済の一部をかすめて中央公園を抜ける高架の道路整備が必要。文化会館は駅前再開発に組み込めばいいが、博物館は美術館か芸術劇場に移転か。

●うわまち病院跡地
 →進入路が狭い。ただし、うわまち病院の現地建替が無くなっても、いずれにしても拡幅は都市計画決定されており、跡地再開発のためにも必須。他の候補地のように機能を移転したり住民との調整をしたりする必要がないのは優位点。

 こうして考えてみると、うわまち病院跡地をきちんと整形し、50年程度の定期借地権を設定して共済に無償貸与するアイディアは面白いのではないか。
 もちろん共済としても準備が必要だ。とはいえ、うわまち病院の解体は2025年以降。進入路拡幅と併せて10年後と見込まれ、時期としては十分かもしれない。
 上町地区にとっても、うわまち病院の代わりに更に大きな共済が来るなら諸手を挙げて歓迎だろう。

 以上、小林の地域振興策案を提示しておく。
posted by 小林のぶゆき at 18:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月13日

【会派視察報告・後編】地域担当職員 〜熊本市〜

3D6C4E94-71FF-4330-9D7B-A3C151B0D4FA.jpeg 二日目には、熊本市で地域担当職員の話を伺った。
※写真は、中央区まちセンの地域担当職員お2人を囲んで。

 地域担当職員を知ったのは、本年7月11日の「地方議会サミット」だ。大西一史・熊本市長が登壇したパネルディスカッションがあり、この中で地域担当職員の取り組みについての説明があった。その際、数多くの相談を受けて大半を解決していることを紹介すると、会場のあちこちから感嘆の声が挙がっていた。大西市長も「熊本市政最大のヒット商品」と議会で持ち上げられたと触れていたとおり、地域からも議会からも歓迎されている制度のようだった。
 そこで今回は、本市に地域担当職員を導入すべく、「具体的な運用がどうなっているのか、実際の地域担当職員の方から直接お話を伺えないか?」と打診したところ、快く受け入れて頂いた。
 今回、ご説明頂いたのは、中央区役所内に立地する中央区まちづくりセンターの2名の職員の方だ。

■地域担当職員とは何か?
 地域担当職員とは、1〜3程度の小学校区を受け持って、地域課題の解決を支援するとともに、まちづくりを積極的に支援する専任の職員だ。担当者は、「マイナスを解消するだけでなく、プラスも積み上げる」旨の説明をしていた。なかなかわかりやすい。
 地域課題の解決支援としては、2017年4月から配置され、17のまちづくりセンターに49名が在籍し、市内79の小学校区を担当。現在までに約2万件の相談に対応しており、初年度は1,889件に対応し、実に1,600件が解決済、289件が対応中だという。
 また、まちづくり支援としては、新たな取り組みも次々と仕掛けている。中央区まちづくりセンターでは、若い層向けに熊本市公認LINEアカウントを作ってヒットさせ広報課に事業を引き継いでもいる。クラウド・ファンディングで資金を集め桜100本の植樹も行っている。河川敷で「お花見マルシェ」というイベントも仕掛けワークショップを開催するなどしてエリアマネジメントも手掛けている。これらは中央区まちづくりセンターのみの事例で、他にも全17のまちづくりセンターで様々な実践を仕掛けているようだ。

 いわば市役所の営業マンというイメージだろうか。お役所的たらい回しをせず、ワンストップでどんな相談も受け付けるという面では、松戸市でマツモトキヨシ市長が「すぐやる課」を作ったのにも似ている。まちのコンシェルジュ役でもあり、「サザエさん」の三河屋さん的でもある。ご担当者の言葉によれば、「地域の声を役所の中で通りやすいよう翻訳するのも仕事」とのことで、インタープリター役でもあるのだろう。

■地域担当職員の成功要因と本市への洞察
 さて以下、成功の要因と併せて、本市に活かすべき洞察を、私なりに分析してみたい。

●選り抜きを配置
 かつて、我が会派の政策としても「行政センター職員を町内会長のところに御用聞きに回らせて、少しでも町内会長の負担を減らせないか?」と考えていたことがあった。このとき我々は、新人の若い職員を研修も兼ねて充てるイメージでいた。一方、熊本市では30〜40歳位の、脂ののりきった経験もあってバリバリ仕事のできる選り抜きを充てているようだ。説明頂いた方がそう言っていたのではなく、私の見立てであることを念のため申し添えておく。
 おそらく、ここがこの事業の大きな成功要因だろう。新人さんでは、役所の各部署と押し引きもできまい。「役所のどこをどう押せば、物事がスムーズに動いて、町内会長らの納得のいく対応を返せるのか?」。これがよくわかっている人間を選んだわけだ。

●小学校区というコミュニティ単位
 熊本市は小学校区ごとに「校区自治協議会」という地域コミュニティ組織をつくっている。おそらく、この単位がいい。
 我が市では、おおむね行政センターの単位で「地域運営協議会」という枠組を作ってきたが、地域コミュニティの単位としてはあまりに大きすぎる。この枠組と条例に賛成してきた自らの不明を恥じるばかりだ。
 やはり、小学校こそ地域コミュニティの核なのだろう。この観点で、我が市の事業や制度を再考する必要がある。

●継ぎ目のない行政対応
 役所に相談に行くと、どの課が担当するのかはっきりしないため、たらい回しにされたり宙ぶらりんになったり、ということはよく聞く話だ。黒澤明の映画『生きる』のコミカルな描写が思い出される。
 一方、地域担当職員に相談すれば、こういったことは起こらないようだ。地域担当職員は一切の所管を持っていない。普通の市町村では、一切の所管を持たない職員は市長と議員だけだろう。おそらく、目線としては地域の支援を受けて勝ち上がっている議員と同じような感覚ではないだろうか。だから、どんなに分野横断的な課題でも、ただただ自分の受け持ちの小学校区の地域の案件であれば、地域担当職員の仕事となる。
 イメージとしては、行政機構が2つの層になっている形だ。熊本市全体に対して、分野ごとに役割分担した分野別担当者がいる。これは、どんな市町村でも共通している。加えて、熊本市の全ての市域を分割して役割分担した地域担当職員がいる。これによって、継ぎ目のない行政対応が可能となる。

●タブレット端末による情報武装
 前述したように、地域担当職員は、一切の所管を持たない。しかし、あらゆる相談や課題に対応しなければならない。しかも、企業の営業マンと同様に外出も多く、職員同士の情報共有が課題だ。
 そこで、地域担当職員にはタブレット端末が与えられている。これで庁内のシステムにつなぐことができ、様々な情報を得ることができる。
 タブレット端末を与えられているのは、局長以上の職員と地域担当職員だけだという。大西市長が地域担当職員にかける期待のほどが伺えるエピソードだ。

●まちの情報発掘調査員!?
 この部分は、視察とは関係のない、私が独自に見聞きした内容の報告だ。
 地方紙の熊本日日新聞では、これまでに「地域担当職員がオススメの飲食店」「〜涼しいスポット」「〜お花見スポット」といった記事を何度も組んでいるようだ。つまり、狭い地域を日々回る中で、地域担当職員はその地域に誰よりも詳しくなっていき、副産物として地元の人にとっては当たり前だけど他の地域の人にとってはお宝な情報の発掘調査員となっているようだ。

 最後にまとめを記したい。
 地域担当職員を、本市にも導入することについては、メリットこそあってもデメリットは見当たらなかった。市長は、現在の行政センター職員が適切に対応していると言うが、あくまで「守り」であって、熊本市のような「攻めの地域づくり」ができているとは思えない。
 かつて、本市でも経済部で海軍カレーを仕掛け「カレー課長」として知られた青木さんが追浜行政センター長として担当していた頃は、追浜でも様々な「攻めの地域づくり」を仕掛けていたと思う。このように、ときどき個の力で新しい動きが生まれることはあっても、仕組みとしては本市に地域づくりのエンジンはなかった。地域運営協議会もその役割を果たせなかった。
 本市でも、地域担当職員を導入することは有効だと思われる。引き続き、導入に向けた手練手管を模索したい。

 以上で視察報告を終える。
posted by 小林のぶゆき at 17:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月12日

【会派視察報告・前編】コミュニティ・スクール 〜春日市〜

E60A8CC9-0769-4B08-9A2F-44D68BFE674C.jpeg 会派・研政で11/15〜16の旅程で視察をした。おそらく今の任期中最後の視察だろう。
 視察は道楽だと思われがちだし、実際そう思っている議会や議員も一部にはいるようだ。だからTV番組で物見遊山をすっぱ抜かれるのだ。迷惑な話だ。
 今回は、会派マニフェストにあたる「政策提言2019」の肉付けのために訪れた。
 この成果は、来年の3月議会での会派代表質問に活かされることになるはずだ。ご期待いただきたい。

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【第一日11/15 春日市:コミュニティ・スクールの取り組み】
 初日は、福岡県春日市に伺い、コミュニティ・スクール(地域運営学校もしくは学校運営協議会制度と訳される)の取り組みについてお話を伺った。このテーマを選んだ背景には2つの文脈がある。

 第一に、学校統廃合だ。
 横須賀市教育委員会は、今年度中に小学校の再編実施計画を策定しようとしている。この小学校の統廃合は大変な話で、本市でも何割かが頓挫した過去がある。また、統合した後にも様々なしこりを残している。
 ところで、この統廃合にあたって、コミュニティ・スクールを導入する学校では合意形成が図られやすいという論文があるのだ。
 →「学校統廃合の円滑な実施に対するコミュニティ・スクール制度導入の成果」(安井,2015)
 なお、学校統廃合問題については、私のチラシ28号でも扱っているので、ご高覧賜れれば幸いだ。

 第二に、学校のガラパゴス化だ。
 よく「学校の常識、世間の非常識」と言われる。全くその通りで、私はかねがね、学校がタコ壺化していると考えている。学校は非常に閉じた世界で、教員には世間知らずが多いと思う。
 背景には構造的な問題と長らく蓄積された慣習がある。教育委員会は、予算以外は議会や首長からの独立性が担保されている。その教育委員会の指揮下にあるはずの公立学校も、実はかなりの権限が校長に与えられていて、独立性が強い。そして、各学校の中に目を向ければ、個々の教員は学級を任されており、他の教員が他の学級のことに口を出すのがはばかられる風土もあると聞く。加えて、教員の人事権は校長にはなく、市の教育委員会にある。かてて加えて、教員は県の職員であり、実際の人事的処分は県の教育委員会が下す。このように、責任の所在が分散しており、複雑怪奇なのが公立学校の現状だ。
 この結果、公立学校ほどガバナンスが利いていない組織はないのではないか、と思えるほど独自の進化を遂げ、ガラパゴス化している。本市も例外ではない。例外ではないどころか、お隣の横浜市と比べるとかなり校長会が強く、教育委員会が学校関係者にモノ言えぬ慣習が根付いているように見える。
 こうした中、、学校の経営を校長だけに任せるのではなく、経営陣に地域の代表や保護者の代表も加えて、外部の視点を取り入れようとするものがコミュニティ・スクールだ。国もコミュニティ・スクールへの移行を努力義務として推奨しているが、本市ではまだ一校も導入していない。

 以上、学校の統廃合とガラパゴス化の観点を背景として、コミュニティ・スクールについて実例を探し、今回は春日市に視察を受け入れて頂いた次第だ。
 ちなみに、コミュニティ・スクール化した学校が「地域運営学校」である。そして、そこには「学校運営協議会」が置かれるので、コミュニティ・スクールは「学校運営協議会制度」とも訳される。多義的なので、以下は日本語で表記する。

 さて、お話を伺ってみたところ、春日市の最も特徴的な部分は学校運営協議会を校長の横に位置づけていたことだ。本来、制度の趣旨からすれば、学校運営協議会は校長の上に置かれるはずだ。これは、市役所の市長に対する市議会や、学校法人の校長に対する理事会に相当する。もちろん、校長が学校の経営方針を定めるうえでは学校運営協議会の承認が必要なので、学校運営協議会規則の中では校長の上になっていることに変わりはない。ただし、実際の運用上では、努めて「学校の応援団」という性格を持たせているようだった。

 なお、春日市ではまだまだ人口は増えており、学校の統廃合が必要な状況にない。そのため、地域運営学校が統廃合に及ぼす効果については洞察を得られなかった。

 その他、気付きのあった点を列記したい。

●前教育長時代に地域運営学校化を決定し、2005年就任の現教育長時代に実行したが、学校からの反発はなかった模様。おそらく、トップダウンだったことは良かった。

●一校で始めて、非常に効果があると教育長が判断して、全校展開した。

●学校に配慮し、同時並行で学校の負担軽減も進めた。とりわけ、学校に300万円前後の予算枠を与え、その範囲内での予算案編成権と執行権を校長に委ねたことは重要な点だ。また、追加の事務員(パートタイム)や、教員の加配(嘱託職員)、事務作業の軽減など多岐にわたった。

●学校運営協議会の運営にかかる予算は、年間20万円/校程度でお金がかかる施策ではない。

●生徒にとっては、社会性・市民性が向上させる効果が顕著にあった。おそらく、有効なシチズンシップ教育であり、キャリア教育の側面もあるだろう。

●教師にとっても、地域社会との関わりから学ぶことは大きい模様。


 最後にまとめを記したい。
 以上の点をふまえれば、本市でも地域運営学校化を進めるべきだろう。何度か提案してきたが、教育長はまだ課題を整理している段階だと答弁していた。改めて教育委員会に提案したい。
 ただし、私はこれまで学校に外の目を入れてガバナンスを利かせることを主眼にしていたが、そればかりを言うと校長会ほか学校側の抵抗感は拭えないのではないか。地域社会と学校の協働を進める中で、少しずつ外の風と外の目を入れて学校を「社会化」していくのが良いのかもしれない。その意味でも、まずは受け皿としての学校運営協議会制度を全校に導入することが先決ではないか。
 そのような洞察を得た視察となった。
posted by 小林のぶゆき at 16:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする