2018年10月25日

【委員会視察報告・後編】横須賀市はドギーバッグ運動をやるな〜大津市〜

doggydesign.png【三日目:10月25日】

 最終日には、滋賀県大津市を訪れ、食品廃棄物を減らす取り組みについて伺った。とりわけ、飲食店での食べ残しを持ち帰る「ドギーバッグ運動」が眼目だ。

 結論から言えば、本市では「ドギーバッグ運動」をやる必要はない。
 議員の仕事は、いい事業を市役所にやらせることだけでなく、不要な事業をやらせないことも大事だ。大津市では、議会提案や職員提案ではなく越直美市長のトップダウンで始めた事業のようだが、事業開始の経緯を私は評価できない。

 食品廃棄物は減らさなければいけない。この点は私も異論がない。
 ところで、食品廃棄物はどこから出ているのか? 農林水産省が発表している推計によれば、半分が家庭からで、もう半分が流通業や外食産業など事業者のようだ。
 →政府広報「もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう」

【家庭の食品ロス対策】
 家庭由来の食品廃棄物を減らすには、ただただ啓発しか打ち手はないだろう。生ごみを狙いうちで課金するわけにもいかないし、食べ物をムダにした人に罰金を課す制度設計も困難だ。

【事業者の食品ロス対策】
 一方、事業者由来の食品廃棄物はどうか?
 そもそも、事業種別ごとの排出割合がわからないと、施策としてどこに重点を置くべきかわからない。家庭系や事業系の一般廃棄物と違って、食品など産業廃棄物の処理フローは市内で完結しないため、大津市も本市も推計を作りにくいのだ。まず、これが大きな問題だ。本来なら、国が数字を示すべきだと思う。
 とはいえ、どの分野であっても対策をしないよりしたほうがいいのは確かなので、以下見ていきたい。

(1)食品製造業
 食品製造業の場合、基本的には材料をムダにしないインセンティヴが働いている。とはいえ、とりわけ日本人は見た目の形や色など過剰品質を求めるので、基準に合わない原材料は廃棄されることがある。この点は、消費者の啓発をするほかあるまい。

(2)流通業
 おそらくここが本丸だと考えている。
 流通業には、賞味期限がまだ来ていない食品でも、早めに廃棄する慣行がある。また、製造時点で容器包装の印刷が若干ズレたりすることがあって、中身には何の影響もないのに店頭に並べられないこともある。まずは、これらをやめさせなければいけない。
 これらについては、法で規制することも可能だろう。海外では同様の法律を持つ国もあると聞く。ただし、法がない以上、市町村ができる施策としては、それらを廃棄させないようフードバンクなど生活困窮者対策物資として活用するなどが挙げられるだろう。
 ちなみに、流通業の悪しき慣行については、やたら細かい日本的消費者が、賞味期限が近い商品や印刷ズレの商品を避けるからというのは否めない。めぐりめぐれば結局のところ、消費者の啓発をするほかないのだろう。

(3)外食産業
 外食産業での食べ残しは、主にアラカルト注文ではなく宴会で起こるはずだ。コース料理や立食パーティのビュッフェ方式の食べ残しをどうするか。
 まずは、ちゃんと食べてもらうことが大事だ。この点では、やはり消費者の啓発が重要となる。
 次に、消費の様子を見ながら供給量を調整することも有効だろう。この点でも、「金払ってるんだから、本来の品数と量は出せ」と消費者に言われるのが怖いわけで、消費者啓発が必要だ。
 3Rの観点では、上記のような削減(Reduce)がムリだった部分については、再利用(Reuse)することになる。つまり、ここでようやくドギーバッグが登場する。しかし、持ち帰るには、容器包装が必要となる。たいがいはプラスチック容器だ。近年、使い捨てプラスチック容器には厳しい視線が向けられるようになっている中、食品廃棄物を減らすために別な廃棄物を増やすのは、なかなか理解が得られないだろう。それに、事業者側も持ち帰りには衛生面から根強い抵抗感がある。良策ではない。ここはひとつ、消費者と事業者の自主性に任せ、市町村は廃棄物の堆肥化など再生(Recycle)を粛々とやるのがよかろう。


 ……というわけで、以上のとおりサプライチェーンに沿って一つひとつ検討を加えた結果、「市町村がやるべきことはドギーバッグ運動ではない」と判断せざるを得ない。
 一方、フードバンクについては一石二鳥の面もあるので、行政が積極的に関与することも考えてもいいのではないか。議論を整理でき、この視座を得られた、という点では今回の視察も決してムダではなかったと思う。

 以上で、本年度の委員会視察報告を終える。
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2018年10月24日

【委員会視察報告・中編】消防団員の増やしかた〜松山市〜

image2.JPGimage1.JPG【二日目:10月24日】
(写真は、松山城前を走る路面電車。SLタイプの「坊ちゃん電車」というのもあった。さすがに観光都市と関心)
 二日目には、愛媛県松山市を訪れ、下記の2項目についてお話を伺った。
A.松山市と本市の災害時相互応援協定
B.消防団員確保

A.松山市と本市の災害時相互応援協定
 災害時相互応援協定については、内容は自分のまちで聞けばいい話なので、松山市側の決定経緯について簡単にお話を伺った。
 省略して言えば、NHK大河ドラマ『坂の上の雲』放送時に、物語の舞台となる松山市と横須賀市が「集客パートナー都市協定」を結んだが、その連携が下敷きとなって災害時協定につながったとのことだった。
 余談だが、この両市の「集客パートナー都市協定」締結時には、「坂の上の雲」の主人公の一人・秋山真之の孫である、故・大石尚子元衆議院議員(神奈川4区)・参議院議員も関与されていたと松山市の職員から聞いた。私もご恩がある大石先生だが、祖父が過ごした2つのまちへの思い入れは強かっただろう。それに大石先生は、参議院の全国比例で出馬されたとき、特に松山で活動をして「坂の上の雲」票で繰り上がり当選を勝ち取ったとも言われている。恩返しの気持ちもあったろうか。

 閑話休題。

B.消防団員確保
 今回の主眼である消防団員確保だが、全国では消防団員の減少に歯止めが止まらない中、松山市では10年以上連続で団員増を続けている。それを実現した対策を伺った。私の整理では、大きく5点ある。

(1)高校生への周知
 そもそも消防隊と消防団の違いを理解していない人も多いだろう。私も30代までわかってなかった。地域の人々を地域の若手でまもる共助の仕組み・消防団について、まず知ってもらうことが長い目では大切だ。

(2)大学生の勧誘
 松山市消防局の隊員のうち市内4大学出身者に、大学ごとのプロジェクトチームをつくらせ、様々なツテを辿って母校の学生にアプローチしてもらった。それが功を奏した。第一陣で入団した大学生団員たちの話を聞いて、同級生や後輩らが続き、現在では160名規模の大学生団員がいるという。また、愛媛大学のブラスバンド部にごっそり入団してもらい、松山市にはなかった消防団音楽隊も誕生。同様に消防団チアリーディング隊も発足したそうだ。

(3)企業との連携
 かつての消防団は地域の自営業者が主体だったが、近年では住む地域を離れた場所に通勤している団員も増えている。こうした、いわゆるサラリーマン団員の多い地域では、日中に家事があっても出動できる人がいない。そのため、地元のネッツトヨタとフジスーパーと連携し、それぞれ10名強の職員が就業時間限定の団員・事業所消防団員となってくれた。
 なお、他に郵便局の職員も多数団員になっており、配達をしながら見回るとともに、地域を巡る中で得た情報を災害時に活かすことになっているという。ただし、これは既存の団員の機能代替ではなく、追加的機能となる。

(4)女性団員の採用
 松山市には島嶼部があり、これらの島々からは男性が日中は漁に出かけたり市街地に船で出勤したりしている。当然、火事には駆け付けられない。かといって、ネッツトヨタやフジスーパーのようなお店もない。こういう場所では、アイランド・ファイア・レディースと名付けられた女性団員を採用し、活躍している。
 また、市街地でも、積極的に女性団員を採用している。ただし、市街地では男性の仕事と女性の仕事をはっきり分けている。女性は、避難所での対応などを想定して訓練しているという。また、消防団の事務などを担う団員もいる。

(5)団員への心遣いと優待拡充
 団員に対しては、「団員になってよかった」と思えるような制度を様々な面で整えている。
 団員用の法被は、市内事業者の帝人が開発した難燃性繊維で製造し、団員の安全に配慮している。
 また、分団詰所(松山市の表現ではポンプ蔵置所)の耐震化やリフォームなども積極的に実施している。
 加えて、団員には団員証を交付している。この団員証は、SUICAやPASMOのような交通系ICカード機能付きになっており、普段持ち歩くのに便利だ。なんといっても、これを提示すれば市内302店の各種店舗にて割引など優待が受けられるようになっている。併せて、これら団員に協力している事業者に対しては、市から「協力事業所」として認定証を交付し、店舗に貼り出せるようにしている。
 とりわけ就職を控えた大学生に対しては、就職活動時に市長からの認証状を発行している。事実上の就職の際の推薦状だ。ちなみに、これを持って市の採用試験を受けて採用された学生もおり、中には消防隊に入職した者も出ているという。市長が出した推薦状を持って面接を受けた学生は、職員もなかなか落とせないだろうしなあ。


 以上、様々な方法で団員を増やしている松山市。注目すべきは、女性・大学生・事業所団員といった特別団員だけではなく、一般の基本団員も年々増加を続けていることだ。頂いた資料と、この視察報告を本市の消防局にも渡して、本市の参考としてもらおうと思う。
image3.JPG
(余談だが、愛媛では蛇口をひねるとミカンジュースが出てくるという都市伝説は本当だった。ただし、むしろ都市伝説に現実を合わせた疑惑。地元産100%のMIXジュース350円也。美味)
posted by 小林のぶゆき at 17:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月23日

【委員会視察報告・前編】消防司令室への医師常駐はできるのか?〜千葉市〜

 私は今年、議会の中で生活環境常任委員会という役割分担となっている。横須賀市議会では、委員会ごとに年1回の視察をするのが慣例だ。今年も行くかどうかを協議し、委員から様々な視察要望が出て、予算の関係から2泊3日の旅程で行かれるよう3件に絞り、視察することになった。

【一日目:10月23日】
 初日には、千葉市消防局を訪問し、主に救急司令センターへの医師常駐について伺った。

 横須賀市では、救急隊員が救急車で駆け付けた際、必要に応じて医師に電話し、医療面の指示や助言を受ける体制をつくっている。
 このような、救急対応に専門家である医師を介在させて救える命を増やす対策を「メディカル・コントロール」と呼ぶらしい。
 この点、千葉市の特徴は、救急司令センターに医師を24時間365日常駐させていることだ。本市も含め多くの市町村では、病院の勤務医が診察や手術の合間に携帯電話を受けて対応する。一方、千葉市では医師が専用端末の前に座り、タブレット端末を持った現場の救急隊から報告される様々な情報を元に、指示や助言をする。受け入れる病院が決まらないときには、常駐医師が自ら病院とかけあって受入先を決めてくることもあるという。


 結論から言えば、常駐医師は良い仕組みだろう。
 では、これを本市でやるべきか? できるのか?

 医師に24時間365日常駐してもらうために、千葉市では1時間5,000円(夜間6,000円)、年間約4500万円を支払っている。ただし、医師に対してこの金額は奉仕活動みたいなものなので、お金で集められているわけではないと見た。実際には、地域の医療機関との協力関係の下で可能となっているのだろう。

 さて、この医師常駐は、まちの規模が大きければ大きいほど安くつく。医師への支払い単価が同じなら、5万人の町で導入しても年間4500万円はかかるからだ。
 そして、医師常駐に対して国や県の補助はない。市町村単独の財源を充てなければならない。どこも財政が厳しくなっている折、なかなか壁が厚い。

 千葉市は、人口97万人で医師常駐を実施している。
 本市は人口40万人だが、本市では救急司令センターを三浦市4.3万人・葉山町3.2万人と共同で運用している。合計約47万人。千葉市のおよそ半分の規模だ。財政が豊かでない本市や三浦市には負担が大きい。
 ところで、こうしたメディカル・コントロールは、二次医療圏単位で整えるのが通例だと言われる。その面で、二次医療圏「横須賀・三浦」には、他に逗子市5.7万人、鎌倉市17.2万人がいる。ただし、県の消防広域化の枠組では、鎌倉市を藤沢市などと組ませたいようだ。いずれにしろ、逗子市を加えると53万人、そこに鎌倉市を加えると70万人となる。
 この三浦半島70万人で救急司令センターを共同運用するとすれば、新しい設備を備えたばかりで人口規模も大きい本市に置くのが適当だろう。

 もう一つの方法は、既に医師常駐を実施している横浜市373万人に、三浦市・葉山町の了解も得て現在の47万人分の救急司令センターを一元化することだろう。

 どうするのがいいだろうか。「三浦半島サミット」という4市1町の首長が協議する枠組があるが、その場で議論するに格好の案件ではないか。
 いずれにしても、医師常駐を実現するにはどのような枠組がいいのか、市に精査させたいと感じた。
posted by 小林のぶゆき at 18:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月12日

会派・研政の政策提言2019を発表しました

Kenseipolicy2019Presentation.png 私が所属する横須賀市議会の会派・研政(伊関功滋、橋英昭、角井基、長谷川昇、私)は、10/2に「政策提言2019」を市長に提出しました。うっかり、ご報告が遅くなりました。
 →政策提言2019(PDF)

 研政の「政策提言」は、かつては「予算要望」と呼んでいたものです。しかし、「予算をくれ〜って言っているみたいな名前だね」「実際には、予算を削れって言ったりしているのにね」「それに、最終決定者の議会の人間が、要望っておかしいよね」といった議論を経て、予算の要らない事業や行財政改革も積極的に提案している実態をふまえて4年前に名称変更しました。いわば、会派のローカル・マニフェストです。
KenseiPolicy2019.png また、つくりあげる過程で、「市民と議員のよこすか未来会議」という広聴会も開催し、市民からの提案も積極的に取り入れてきました。この策定過程が評価されて、研政はマニフェスト大賞2017で優秀マニフェスト推進賞も受賞しています。

 3月議会では、この政策提言も踏まえて市長に代表質問も行うなど、実現に努めていきます。
 なお、実現したものは項目から外して、実現しないものは提言内容を見直したりして、毎年内容を見直しています。
 ちなみに、私が研政入りしてからの政策提言もUPしておきます。
→政策提言2016(PDF)
→政策提言2017(PDF)
→政策提言2018(PDF)

 研政では、「くらしの声をかたちに。研ぎすます政策力。」という“コーポレート・メッセージ”を掲げています。市民の声を丁寧に聴く力。会派内での喧々諤々のやり取りの中から生まれる発想や解決策といった議論の力。これらを最大限に発揮して、これからも政策集団として頑張っていきます。
posted by 小林のぶゆき at 12:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月03日

10/8は市民の声を聴く会「あったらいいな こんな公園」へどうぞ

Hearing20181008.png 公園系の投稿が続きますが、10/8に公園をテーマに「議員有志で市民の声を聴く会」を開催します。今回でもう第18回になるのか、と少し感慨。
 →詳しいチラシはコチラ(PDF)

 最近、公園のあり方がちょっとしたブームですよね。
 大阪城公園のリニューアルがヒットして、名古屋城公園も動き出しているようです。大阪城公園については、以前に視察報告にも書いているので、ご覧ください。
 →【委員会視察報告:中編】稼ぐ公共施設、大阪城公園〜大阪市〜
 また、神戸市のデザインクリエイティブセンターでも、デザイン系の方々と市民のワークショップの中から、公園の使い方を見直した事例を伺ってきました。下記記事には書いていませんが、当日報告予定です。
 →【会派視察報告前編】まちをデザインする神戸市
 東京都小金井市などでは、「小金井市の公園をみんなで考えるワークショップ」を開催するようですが、こうしたイベントも最近よく見かけます。民間でも、「100本のスプーン」というレストランが「みんなでつくる公園プロジェクト」というワークショップを開催するみたいですね。

 という動きをマネしたわけではないのですが、私たちも1年前から温めていた公園ワークショップ企画を開催します。お買い物のついでに、ぜひお越し下さい! お子様連れ歓迎です。

第18回 議員有志で市民の声を聴く会
あったらいいな こんな公園
〜公園の使い方を見直してみよう計画〜
●日時:2018年10月8日(祝)14:00〜16:00
●場所:産業交流プラザ 第2研修室(芸術劇場3F 汐入駅1分)
●対象:横須賀市民(お子様連れなども歓迎です)
●申込:不要(でも、できればご連絡くださいm(_ _)m)
●主催:市議有志
    ・小室たかえ080-9152-3158
    ・橋英昭070-2209-3301
    ・小林伸行070-6640-3927
 2016年6月の市議会に、「子どもが自由に遊べる場所をつくってください」という内容の陳情が提出されました。市内の公園には、さまざまなルールがあって、子どもがのびのびと遊べなくなってしまっているのかもしれません。
 そして、公園を利用するのは子どもだけではありません。横須賀市は一人あたり公園面積で県内第2位を誇っていますが、そんな実感はあるでしょうか? 税金を使って整備し維持している公園の恩恵を感じているでしょうか?
 そこで、既にある公園の使い方を見直して、もっとくらしが楽しくなる仕掛けはできないか? 一緒に考える場を持つことにしました。
 まず、神戸市の“ピザ釜公園”や、大阪市の“儲かる公園”などの事例をご紹介します。また、横浜F・マリノス練習場の移転に伴い廃止される、市民ワークショップで作られたくりはまみんなの公園の経過も振り返ります。そして、「こんなふうに使い方を見直したら、公園は楽しい場所になるんじゃないか?」というアイディアを、みんなで出し合います。
 何も準備は要りませんので、お買い物のついでに気軽にいらっしゃって下さい。
posted by 小林のぶゆき at 16:13| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

くりはまみんなの公園と横浜F・マリノスをめぐる誤解について

minnnanokouenn2.jpg 横須賀市役所は、くりはまみんなの公園を廃止し、横浜F・マリノス練習場を誘致する方針だ。
 「JR久里浜駅周辺 マリノス軸に整備案示す 市が公表、住民から意見聴取も」タウンニュース横須賀版2018/7/13号

 私たちの会派は、みんなの公園および隣接地にうわまち病院を移転させることを提案してきたものの、病院用地は他にもあるということもあって、この練習場誘致には賛成してきた。


 だたし、くりはまみんなの公園を廃止した後の措置も考えなければいけない。
 理由は2つある。

 第一に、国の補助金の問題だ。この公園は国の補助金を受けて2012年4月に開園した。補助金適正化法という法律の縛りで、10年以内に他の用途に転用する場合は補助金を返さなければいけない。
 第二に、利用者の問題だ。この公園は、農園部分を除けば稼働率が極めて低い。とはいえ、利用者はいるわけで、何かしらの手立てを考えることも必要だ。

 この件について市は、JR久里浜駅の北東側の国有地を、無償もしくは有償で取得して、そこに代替の公園を整備する方針を示している。7月に説明会があり、私も参加したが、そう説明された。この方法であれば、くりはまみんなの公園が廃止されても、代わりに別な公園が整備されるのであれば、国から補助金の返還を求められない見込みが強いそうだ。また、利用者への代替措置にもなる。


 ところで、この7月の説明会のときに、私は「代替の公園は近隣でなくてはならない」と説明を受けた。そして、「近隣」との条件は国が縛りをかけているものだとばかり思っていた。
 その後、他の参加者の方から次の点を確認したいと言われ、政策推進課に確認をした。
(1)「近隣」というのは、どこまでの範囲か?
(2)代替公園は、大矢部弾庫跡のほうがいいのではないか?
 この確認をする過程で、大きな誤解があったことがわかった。それは、「国は代替公園の場所を近隣に限定していない」ということだ。おそらく、議員も含め市の説明を受けた多くの方が誤解していたのではないか?
 国としては、代わりの機能が市内のどこか一ヵ所もしくは複数箇所に継ぎ目なく整備されるのであれば、補助金を返せとは言わないのが通例らしい。では、なぜ市役所は「近隣でなくてはならない」と説明したのか? それは、現在の利用者への市役所側の配慮でしかないそうだ。
 つまり、くりはまみんなの公園の代替公園をつくるとしても、JR久里浜駅北東側国有地である必然性はない、ということになる。

 一方、大矢部弾庫跡を代替公園とするアイディアはどうだろう? 確かに、大矢部弾庫跡は広さもある。変形地であることと交通利便性の低さから高度利用は望めない。がけ地も抱えており、開発するのも大変だ。くりはまみんなの公園以上に自然を残した公園として活用できる。一理ある。
 ただし問題は、現在、大矢部弾庫跡は国有地であり、市が利用するめどは立っていないことだ。つまり、くりはまみんなの公園の代替公園とするには、時期的な継ぎ目が出てしまう。そうなると補助金の返還が必要となる。


 今回の確認を受けて、私の方針はこうだ。
 市の提案通り、JR久里浜駅北東側国有地を代替公園とする。そうすれば、補助金を返す必要もなくなる。また、元々は軍用地であるため、軍転法に則れば公園は無償もしくは割安で入手できる。
 ただし、10年経てば転用も可能だという話を以前聞いたことがある。JR久里浜駅に隣接する好立地を公園にしておくのも勿体ない話だ。そして、公園整備から10年後には、JR久里浜駅前の再開発計画も見えてくるはずだ。その際には、大矢部弾庫跡等に代替公園を再移転させてもよい。

 以上、市民のみなさんの誤解の解消と相談者への回答のために記した。
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2018年10月01日

いよいよ本日10/1。うわまちは?市民病院は?地域医療シンポジウム

IsekiLecture20181001.png 市が移転方針を打ち出した、うわまち病院の去就についてはメディアでも取り上げられ、注目が集まっています。
 廃止か? 統合か? 移転か? 現地建替えか? その最終判断は、私たち市議を通して市民の手に委ねられています。みなさんはどうすればいいと思いますか?

 その判断材料にするために、議員有志10名で政務活動費を出し合って、当代随一の研究者に横須賀市の現状を調査して頂くことに成功しました。今回は、その調査結果のお披露目となります。
 高度救急病院をどうするか? それは、市民の誰もがお世話になる可能性のある大事な問題です。ぜひお越し下さい!
 →チラシはコチラ(PDF)

 ちなみに、実は伊関先生は私たち地方議員向けの研修会講師も務めているのですが、普通なら一回15,000円かかる人気講師です。それが、今回は無料で聞けるチャンスなんです。しかも、完全に横須賀市のために特化した内容。それもこれも、みなさんから頂いた税金・政務活動費で実現したものです。なので、元を取るためにも、ぜひどうぞ。
【どうする?うわまち病院&市民病院】
伊関友伸教授 講演会&意見交換会

●日時:10/1(月)18:30~20:30(開場18:15)
●場所:ヨコスカベイサイドポケット
●申込:不要(参加費無料。どなたでも歓迎です)
●主催:よこすかの医療の未来を考える会

地域医療のあり方を考えたとき、市立 2 病院はどうあるべきか。病院経営問題のプロの目から、横須賀市が進むべき方向性を探ります。
当日は伊関教授からのご講演の他、市の状況説明や会場からの質疑応答も行います。

●講師略歴:伊関 友伸(いせき ともとし)氏
1961年東京都生まれ。東京大学大学院修士課程修了。埼玉県庁職員を経て、現在は城西大学経営学部教授として行政マネジメントを教える。2006年8月〜2007年3月、北海道夕張市の医療再生アドバイザーとして夕張医療センター設立に携わった他、兵庫県丹波市の「県立柏原病院の小児科を守る会」の活動支援など、地域医療・自治体病院の経営の問題について実践的研究を続ける。
posted by 小林のぶゆき at 12:06| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする