【緊急提言】市立中での救急搬送事件を受け、学校の熱中症対策を!
先週、市内のある市立中学校で、全校集会中の体育館の中で6名の生徒が倒れ、救急搬送される事件があった。原因は、熱中症だった。
6名中1名は、身体が震えるほどの重篤な状態だったという。学校の見立てでは、本来なら救急搬送が必要な生徒は2名で、残りの4名は保健室でも対応できる症状だったが、念のために6名全員を救急搬送したという。医療資源の適切な利用、という問題もあるものの、生徒の無事を願って大事をとったのは良かったのではないか。
しかし、良かったのは事後対応だけだ。熱中症を起こさせないための予防対策は適切だったのか?
本市では、6月にも他校で熱中症による救急搬送があったという。そうであれば、もっと抜本的な対策を全校でとっておくべきではなかったのか?
生徒を私立学校に通わせている知人の保護者から教えて頂いたのだが、その私立学校では暑さ指数(WBGT)が31度を超えると、部活動や屋外での活動を禁じているという。
→環境省「暑さ指数(WBGT)とは?」
この暑さ指数(WBGT)とは、熱中症予防のために1954年より用いられているモノサシだ。気温だけでなく、湿度や輻射熱なども測って、熱中症の起こりやすさの判断基準としている。これは、国際規格としてISO化もされており、国をはじめ多くの団体が採用している。つまり、歴史もあり、実績もあり、十分信頼するに足る基準だと言える。そして、下記の表のように、具体的な行動の指針まで示されている。
ところが本市では、WBGTを採用し…