【視察報告後編】横須賀に市電(LRT)はなじむのか?~富山市~
視察3日目は富山市だ。「せっかく舞鶴に行くなら、同じ日本海側だし経費節約のためにもまとめて行きたい」と思ったところ、日程を快諾頂けた。
富山市には何年も前から行きたかった。もちろん、お目当てはLRT(新型路面電車)だ。
私は、「ヨコスカ市電計画」なる構想をブチ上げ、我が市へのLRT導入を目論んでいる。
その実現可能性を探るべく、先進事例の富山市がどうやって日本初でLRTを導入できたのか、その秘訣が知りたかったのだ。
ありがたいことに、路面電車推進課7年目の土木職の専門家にお話を伺うことができた。っていうか、「路面電車推進課」なる部署があるまちは、日本広しといえども富山市ぐらいじゃないか?
鉄道をめぐる近年の状況
富山市の事例の前に、鉄道をめぐる概況をおさらいしておきたい。
1987年に国鉄が民営化された。当時の政権は右の新聞広告のように「不便になりません。運賃も高くなりません。」と謳っていたが、約束は守られなかった。不採算路線では、減便や廃線が検討されることとなった。
※読売新聞1986年5月22日号国会資料より引用
「ローカル線(特定地方交通線以外)もなくなりません」との言い方も、我々庶民にはわかりにくい。約80路線にも上る特定地方交通線のほとんどが、庶民が思い描く「ローカル線」そのものだったはずだ。もちろん、全ての路線を残すべきだったとは言わない。不可能だ。とはいえ、やはりこの広告はあまりに不誠実だったのではないか?
いずれに…