2015年12月29日

新春イベント2件のお知らせ:1/23公共施設&1/20小林節

 年内最後(?)のBlog投稿は、オススメのイベント2件のご紹介です。
●1/23(土) 公共施設リストラ問題のシンポジウム
●1/20(木) あのTV・新聞でおなじみの憲法学者、小林節の講演会
 私も行きますので、みなさん会場でお会いしましょう。
 ではみなさん、よいお年を!


 私が主宰する「横須賀ハコモノ研究会」の第5回でお招きしたPHP総研の佐々木陽一さん。当時、発行されたばかりの横須賀市の『公共施設マネジメント白書』を解説頂くとともに、今後の再配置計画を作るうえで気を付けるべきポイントを教えて頂きました。その後、横須賀市の『施設配置適正化計画』は、全国的に悪い事例として悪名を轟かせるまでになり、まさに佐々木さんの懸念が当たってしまった格好となりました。
 今回は、ヨコスカをよくする会さんの「市は合意形成を大事にしていない!」という問題意識に応えて、「佐々木さんの話を聞いてみては」とご紹介した結果、再び横須賀にお招きする運びとなりました。どんなお話が聴けるか、私も楽しみです。
160116_sympo.png市民参加で描くヨコスカの未来
〜公共施設の見直しに市民合意を〜
●講師:PHP総研主任研究員 佐々木陽一氏
●日時:1/23(土)13:30〜16:00
 ※13:00〜は主催者の総会で、シンポジウム自体は13:30〜のようです。
●場所:総合福祉会館第二音楽室
●参加費:入場無料
●主催:ヨコスカをよくする会
 →詳細チラシはコチラ


 もう一件のイベントは、安保法に反対する人々の集まり横須賀ALLsが急遽企画したものです。横須賀ALLsには、私も参加していますが、有志がガンバってよく小林節なんて呼べたな〜と。昔から舌鋒鋭い真正保守の論客として名を馳せていたけれど、今や新聞やTVに名前や顔が出ない日はないほど引っ張りだこですからね。私も所属していた日本青年会議所が憲法記念日に合わせ実施した「憲法タウンミーティング@神奈川」で講演を聞いて以来、わかりやすさと筋の通り方にうなづくところの多かった小林節氏。→ちなみに私の当日の感想はコチラ。そうそう横須賀には来てくれない人なので、ぜひ足を運んでみてください!
戦争法を廃止して民主主義を取り戻す
●講師:慶応大学名誉教授 小林節氏
kobayashisetsu20160120.png6月4日の衆議院憲法審査会で「安保法制は憲法違反」の判断を示した3名の憲法学者の一人。憲法の基本理念・立憲主義を壊す安倍政権に果敢に立ち向かい、連日「安保法」廃止に向け精力的に動いています。
●日時:1/20(木)19:00〜
●場所:ヨコスカベイサイドポケット(芸術劇場の建物)
●参加費:大人1,200円(前売券1,000円)、学生200円
     ※高校生以下や障害者は無料
●主催:横須賀ALLs
※詳細チラシはコチラ
 →表面
 →裏面
posted by 小林のぶゆき at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

【委員会視察報告】番外編:小舟木エコ村に行ってみた

IMG_1830.JPG 委員会視察の番外編です。
 近江八幡市での「市民バス運行事業」についての視察中に、あの「小舟木エコ村」が近江八幡市だったことに気付きました。バス停に名前があったんです。

 小舟木エコ村は、日本でも早期に造られたエコタウンです。「持続可能な社会のモデル」を謳い、地元を代表する建設会社の秋村組が、株式会社地球の芽という関連会社の下で展開したようです。庭に在来種の木を5本植えることと、菜園を設けることが条件となっており、農的暮らしが推奨されているほか、多くの家庭に太陽光パネルが乗っています。近江八幡市とも連携してまちづくりの計画を作り、市内でも高めの価格設定だったそうですが、ほぼ全戸売り切ったようです。
 →近江八幡市ホームページ「小舟木エコ村地区計画」

 私が環境コンサルの会社で仕事をしていたとき、ボスが関わっていました。
 →「野菜は要りません」

 そんな縁で「行ってみたいな」と思いつつまだ見たことがなかったので視察終了後、電車までに時間があったのでタクシーで小舟木エコ村をまわってもらいました。

 新しい団地というのは、まだ誰も住んでいないまっさらな所なので地区計画や住民協定をかけやすく、色々なことができます。市内だと、馬掘海岸などが敷地の分割禁止や最低敷地面積の建築協定をかけています。
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4840/sidouka/kyou.html

 最近では、藤沢市の辻堂駅前で松下系の工場跡地にパナソニック・グループが「サステイナブル・スマートタウン」というものを展開しています。全戸に太陽光パネルを乗せたエコ住宅で、一気に販売しないで団地の年齢層が偏らないことと街のブランド希少価値を下げないことを両立しているようです。


 さて、小舟木エコ村に話を戻します。
 地元の方にも聞いてみましたが、小舟木エコ村は、わりと地元のコミュニティから浮いているようなこともないようで、周辺より高級感があって、好感をもって受け止められている雰囲気でした。まちの中心部との交通や主要施設の配置など、まちのデザインとしてもよく考えられているという評判のようです。
 ただし、保育園の建設計画を巡っては住民と市役所&株式会社地球の芽との摩擦もあるようですね。どっちが正しいというものではないと思いますが、いったん人が住んだ後だと、合意形成が難しくなるんだろうな。全体のコンセプトやフレームは予めデザインしておいて、それに合った人だけ住んでもらうようにすることが、コンセプトを全うして付加価値を付けるコツなのかもしれません。

 横須賀でも、市の土地を売るときには、参考にできると思います。多少、環境や景観面で厳しくしたほうが、単に事業者任せで住宅開発するよりも付加価値を高められそうです。


 以上で、みなさまの税金によってまかなって頂いた委員会視察のご報告を終えます。

以下写真は、中央部にある公園、自治会的集会施設、共同菜園、お住まいなど
IMG_1826.JPGIMG_1825.JPGIMG_1831.JPGIMG_1828.JPGIMG_1832.JPGIMG_1833.JPGIMG_1827.JPG
posted by 小林のぶゆき at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月20日

12/23は映画『ザ・思いやり』を横須賀をあげて観よう!

 20代の頃、マイケル・ムーアの『ボウリング・フォー・コロンバイン』や『華氏911』を観てコーフンし、アポなし突撃取材のラディカルさにハマって、彼の作品を全巻買い揃えたことがあります。

 今回、知人から12/23の映画『ザ・思いやり』の案内をもらって、予告編を観たら、まさにあの感じなんですよね。しかも、アメリカの銃社会とか医療保険の話じゃなくて、まさに私たち横須賀にズバリの問題「思いやり予算」を扱ったものです。


 なぜ、「思いやり予算」が横須賀にとって重要なのか?

 意外と知られてませんが、横須賀市内で最大の雇用主は自衛隊で約14,000人ですが、第2位はベースの日本人従業員で約5,000人。その後に、横須賀市役所の約3,000人、日産追浜工場の約2,000人が続きます。
 このベースで働く日本人従業員の給料は、実は日本政府が支払っています。米軍のために働いていますが、日本政府が払うのです。その他、横須賀ベース内の施設の一部もその光熱費も、日本政府のお金。つまり、私たちの税金です。

 私は、それが悪いとは思いませんが、意外と横須賀市民でさえ、知らない人も多いのではないかと思います。親戚や友人にベース従業員がいる人は多いと思います。その人たちが置かれている、不安定さや理不尽さを知ってもらうためにも、この映画はオススメです。私はこの映画のように「思いやり予算」に批判的ではないですが、現状を知るためには、こんなにいい映画はないんじゃないかと思います。
ドキュメンタリー映画「ザ・思いやり」横須賀上映+バクレー監督トーク
●日時:12月23日(水・祝)
●場所:ウェルシティ市民プラザ 5F 大学習室
   京急逸見駅徒歩10分・JR横須賀駅徒歩10分・京急バス「汀橋」下車徒歩1分

日本が、在日米軍のために使う「思いやり予算」のお膝元! 横須賀へ凱旋?上映。「オモイヤリヨサン」の疑問に挑む!!

◆第1回
 10時会場
 映画10時30分〜
 トーク終了13時
◆第2回
 14時会場
 映画14時30分〜
 トーク終了17時
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2015年12月19日

【委員会視察報告】近江八幡の市営バスと横須賀のNPOバスを比べて

IMG_1820.JPG 委員会視察最終日の10月29日には、滋賀県近江八幡市で「市民バス運行事業」についてお話を伺いました。
 近江八幡市は、琵琶湖南岸の京都・大津の衛星都市です。人口約8万人のまちで、人口は増加傾向で若い世代が比較的流入しているほうですが、高齢化は進展していく予測です。
 こうした中、過度に自動車に依存せず公共交通機関で暮らせるまちづくりのために導入されたのが、市民バスです。民間バス会社が路線バスを運行するには採算が合わない地域の足を確保する、いわゆるコミュニティ交通にあたります。

横須賀の現状
 なぜ、近江八幡市の市民バスを見に行ったのか?

 横須賀市でも、コミュニティ交通はあります。現在、浜見台近辺で「ハマちゃんバス」をNPO法人ふぉーらむが、三春町近辺ではNPO法人つばさ福祉送迎が運行しています。ただし、大きく2つの問題があります。
 第一の問題は、運営が不安定で法的にグレーなこと。いずれもいわゆる白ナンバーで、運賃をとって客を乗せる緑ナンバーの運送業者ではないため、乗車代は無料にしなければならない。とはいえ、それでは運営が成り立たないので、寄付を頂いて運営しています。そうするとドライバーがボランティアで引き受けてくださる間はいいけれど、もしも引退したとき有償ドライバーで補充できるかといえばムリでしょう。それに、国交省も緑ナンバーの手前、この方式には難色を示しています。
 第二の問題は、コミュニティバスのニーズをまだまだ満たせていないこと。公共交通を必要としているけれど担い手がいない団地等は、まだまだ市内にたくさんあります。
 そこで、ヒントを探りに近江八幡市に来たわけです。
IMG_1822.JPG
近江八幡の事例
 近江八幡市の市民バスは12路線あります。いずれも市営です。ただし、市の直営ではなく、市内で路線バスを運行している緑ナンバーの業者に委託しています。だから、横須賀のような法的グレー問題は無関係です。
 そして、なんといっても驚いたのは、その運行経費(ランニングコスト。イニシャルコストも伺ったが、ややこしくなるので取り上げない)の安さです。
 2014年度の経費総額は8174万円/年。収入総額は、運賃1981万円+国からの補助金1364万円+広告料99万円=3443万円/年。差し引きすると、市の持ち出し(赤字補填)は4730万円/年。
 つまり、市の持ち出しを12路線で割ると、一路線あたり394万円/年の市税投入で運行できているわけです。
 また、乗客数は年間11万7,898人ですから、市の持ち出し総額を割ると乗客一人あたり401円を市から市税投入している計算になります。乗車料金は基本的に大人200円なので、ザックリ計算で受益者負担率は1/3程度となります。
 また、市の持ち出しを人口で割ると、市民1人あたり年間573円を支払うだけで、12路線のコミュニティバスを維持できているとも言えます。

 これをどう見るか?
 私は「安い」と思いました。もし、市の直営だったら、この費用でこのサービスは提供できないでしょう。地域内で既存の路線バスを走らせている事業者が担ってくれたからこそ、同社の設備・人員・ノウハウなどを有効活用して一定品質のサービスを低廉に提供できた。

コミュニティバスへの市税投入は是か非か
 さて最後に、税金を投入して市の持ち出しでコミュニティバスを運行することをどう考えるか?

 「みんな居住の自由で勝手にそこに住んだんだ。歳とって移動が辛いからって、行政にもたれかかるな。自己責任だ。必要ならタクシーを呼べ!」という考え方もあるでしょう。確かに、1乗客あたり401円の市税投入は「一部の乗客にだけ運賃の2倍もの市税を払ってあげるのは不公平だ!」とも言えます。もっともな考え方です。

 一方で、両備グループ代表の小嶋光信氏が唱えるように、「日本は公共交通のガラパゴス。民間だけで担えない地域公共交通は、行政支援してまちづくりを進めよ」という考え方もあります。
 私も、政策目的があって、それに合致するならば、積極的に投資していいんじゃないかと考えます。

 横須賀市は、人口が減っています。高齢化もしばらく進み続ける。経済も落ち込んでいる。空き家も増えている。健康寿命も短い。何とかしなきゃいけない。
 こうした中、公共交通への投資は様々な効果が期待できる。高度成長期に造成された住宅団地は、高齢化が進み空き家も増えている。そこへコミュニティバスをめぐらせることで、団地の魅力を上げ、子育て世代の転入もあるかもしれない。住宅団地から市街地に人が動けばお金も動き、地域経済の活性化にもなる。買い物難民も解消できる。家に閉じこもりがちだった高齢者がコミュニティバスで出かけるようになれば、体も心も刺激され健康寿命が延びるかもしれない。
 こういう、複合的な効果が期待できます。だから、テコ入れすべき地域と難しい地域を仕分けし、効果の高い地域に優先的に投資してコミュニティバスをめぐらせることは、政策目的に合致するし、税金投入の価値があると思う。
 はっきり言って現行の、住宅団地に他市から移住してくると補助金をもらえる事業は、特定の個人にお金をあげる仕組みであり、公平性や効果の観点で疑問が残ります。それよりは、その地域の全員に恩恵がある公共交通のほうが政策手法として筋がいい。

具体的な横須賀への導入手法
 具体的には、近江八幡市のように公立民営にするのがやっぱりいい気がしています。公募で、京急バスや人と車が余剰になっているタクシー会社などに手を挙げていただけるといい。
 ただし、お金を出す事業主体は、横須賀市ではなく、各地の地域運営協議会のほうがいいかもしれない。今後、地域運営協議会に財源・権限・人間の3ゲンが委譲されていけば、そういうことも視野に入ってくるんじゃないか。

 ところで、現在の横須賀市役所の考え方は、全くの逆方向を向いています
 市は2015年12月議会で「地域交通支援事業」というガイドラインの素案を発表しましたが、これが墳飯モノなのです。「横浜や川崎も、公共交通に対して運営費補助をしていない。だから横須賀市も運営費補助をしないこととする」という内容です。
 →「地域交通支援事業」ダイジェスト版
 →「地域交通支援事業」本編
 ちょっと考えればわかると思いますが、人口密度が高く人口が今なお増えている横浜・川崎と、「人口減少日本一」との光栄な称号を賜った横須賀とでは状況が全く違う。定住促進など色んな政策課題を抱える横須賀は、余計な政策手法の縛りを入れないほうがいい。
 ひょっとしたら、東北みたいにJR横須賀線に公費投入が必要な事態が来るかもしれない。コミュニティバスは団地再生に有効だという成功事例が次々と明らかになるかもしれない。政策の柔軟性は残しておかないといけないので、このガイドラインに対しては強硬に改訂を迫ろうと考えています。これが今回の視察の最大の収穫かもしれません。

 そんなことを考え、整理できた視察となりました。
posted by 小林のぶゆき at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月18日

【委員会視察報告】金沢に学ぶ無電柱化のやり方

IMG_1809.JPG 委員会視察二日目の10月28日は、石川県金沢市で「金沢方式無電柱化の推進事業」についてお話を伺いました。
 金沢市と言えば、加賀百万石の城下町で武家の古都として観光都市となっています。特に、今年の新幹線開通に伴い、観光客が激増しているそうです。

 外国人観光客が日本に来てガッカリするものの一つに、電線があると言われます。ヨーロッパに比べ、日本人は景観に気を遣わず、電線・電信柱、屋外広告がゴテゴテとしていて台無しらしいのです。
 そうした景観・観光の観点に加え、歩道から電柱がなくなることによる歩行のしやすさ、災害時の電柱の倒壊や電線による感電・火災の防止という3つの観点で、金沢市は無電柱化を先進的に進めてきたといいます。

 横須賀市も、無電柱化は進めています。特に、横須賀中央駅周辺やドブ板通り商店街は済んでいるし、国道16号沿いは国が進めていますが、その他に何といっても進めなきゃいけない場所があると私は考えています。
(1)狭隘歩道部分
(2)海岸線
 大きく、この2つです。


(1)狭隘歩道部分
 この写真をご覧ください。先日、相談を受けた大明寺トンネル手前で、きちんと旧基準歩道幅75cmを満たしてはいるのですが、途中に電柱があるおかげで40cmぐらいの広さしかない。通るときには、車道にハミ出る人が多いと思います。また、高齢者だとお買い物用のカートを引いている方も多いですが、まず通れないですね。立ってみると、こんな具合になります。
 こうした電柱は東京電力やNTTなど民間の所有らしいのですが、移動を強制することはできない。民間事業者が隣の民間住宅の地主に「おたくの庭に建てさせて」と了解とって自主的に移設してくれればいいのですが、現状ではそうしてくれてはいない。
 じゃあ道路を狭くして歩道を拡げられないか? そう思ったのですが、市では「ここはバス通りで、仮に多少狭くしてもバスは通れるとは思うが、それは基準の点で認められていない」旨の回答でした。
 かといって無電柱化も、地下埋設・軒下配線などいずれも制度上難しいらしいのです。
 こうした狭隘歩道の解消のために、金沢で何か得るところはないかな、と思って臨みました。

(2)海岸線
 もう一つは、海岸線です。東京湾側は国道16号線なので、国が無電柱化を実施してくれました。しかし、北下浦海岸や西地区は、せっかく景色がいい海岸沿いのお店に入っても、道路に沿って電線が走っていて勿体ないなと感じます。
 金沢市とは比べるべくもないですが、横須賀市も観光に舵を切ろうとしています。横須賀の大きな観光商品の一つは海なので、こういう景観の観点でも投資が必要ではないかと感じてきました。


 大きくこの2つの問題意識の下、「金沢方式無電柱化の推進事業」についてお話を伺いました。
 ところで、「金沢方式」と言うけれども、他とは何が違うのか? 話を聞いてみると、実は無電柱化の技術的な方式自体は何も変わりませんでした。金沢市が何かの特区に指定されているから直埋設などが自由にできたというわけではない。また、金沢市が特別に使える国の補助金があったわけでもない。

 じゃあ、どの辺が「金沢方式」なのか? 明示的には語られませんでしたが、私の理解では、大きく2点です。
(1)条例を活用して、推進の裏付けにした。
(2)住民参加により、合意形成を図った。

(1)条例を活用して、推進の裏付けにした。
 国の制度で、京都・奈良・鎌倉のような古都扱いになると優遇があるらしいのですが、金沢はならなかった。しかし、「歴史都市」として保存すべき景観はたくさんある。そこで、景観をまもり回復するための条例をいくつも作りました。その条例をテコにして、景観整備の一環として無電柱化を進めたようです。

(2)住民参加により、合意形成を図った。
 無電柱化を進めると、電柱の上に載せてあった変圧器などの色々な機器の置き場が問題になります。広い大通りなら歩道も広く、特に問題にはならない。しかし、狭い道路の場合、道路に置いたのでは無電柱化した意味がない。そこで、民間の土地に置かせてもらうことになります。
 その場合、住民理解が必要になる。特に、「無電柱化自体は賛成。でも、うちの庭は使っちゃダメよ」という総論賛成・各論反対になりがちです。
 そのため、金沢市では「この地域を無電柱化しましょう」という大方針については、町内会長などと折衝して、まず合意を取り付けたようです。そのうえで、「じゃあ変圧器をどこに置くか」という各論については、ワークショップなどを実施しながら合意形成を図ったとのことでした。


 いずれも横須賀に活かせそうです。
 特に、横須賀の場合は、海岸線については景観系条例を、病院など重要な施設につながる狭隘道路については生活安全系条例をつくって、進める手はあるなと思いました。そして、各論を進める際には、横須賀市が苦手な住民参加について金沢を真似ればいい。
 ただし、大明寺トンネル付近の電柱のような問題では、金沢から学べることは特にありませんでした。

 視察内容は会議室内で説明を受けるものだったので、午前中でひととおり終わりました。でも、私は、無電柱化を実施した場所を見てみたくなっちゃったんですよね。
IMG_1801.JPG そこで、移動の電車の時刻まで2時間あったので、観光がてら回ってみることにしました。先輩議員のアドバイスでレンタサイクルを借り、金沢市街へGOです。
 レンタサイクルは30分200円の電動アシスト無、4時間700円の電動アシスト有とあったのですが、後者を選びました。坂道があったので正解でした。写真はお借りした自転車です。なかなか高級感ありました。
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 また、市内に数十か所のサイクルポートがあって、30分200円の電動アシスト無自転車なら、どこで借りてどこで返してもいいシステムでした。さすが、世界から人を引き寄せるインバウンド観光地です。NPOの運営だったようです。

 自転車を駆って、無電柱化の説明の中に登場してきた場所をめぐりました。いかがでしょう? 電柱とか電線がないと、いいなあ。横須賀と違って、「本格的な観光地はやっぱり違うな」と感じました。
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長町の武家屋敷界隈









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兼六園・21世紀美術館周辺
















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東山ひがし茶屋周辺
















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 右上写真のようなデジタル案内板もありました。韓国ソウルにはたくさんあったけど、日本では初めて見ましたね。




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 JR金沢駅には、大きな観光案内所がありました。パンフレットが各国語対応で書店の雑誌売り場のようにたくさん並んでいて、コンシェルジュもいる。さすが違うなあ。

 金沢視察報告は以上です。
posted by 小林のぶゆき at 14:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする