今日は、4:30起きでJCの「わんぱく相撲大会」の会場設営をし、開会式の司会を突然任されてソツなくもなくこなし、終わったら10:00〜のメーデーに参加して、12:30〜議会報告会の準備、16:00〜わんぱく相撲の後片付けと、なかなか頭も体も口もフル回転で、今はビートルズの「ア・ハード・デイズ・ナイト」を口ずさんでいます。
で、本題の議会報告会なのですが、「2013年度予算を決めるにあたって、議会はどんな議論をしたのか?」を、4つの常任委員会ごとに担当を分けて報告するという内容でした。私は、総務常任委員会の担当で、トップバッターでした。
なので、昨日の夜、「どんな議論をしたっけ?」とぼんやり考えていたところ、「そもそも、議会で議論なんてしてない、ということになるじゃないか!」ということに気づいてしまったのです。これは、先日の記事『私の討論に対する一柳議員の批判に応えて。』を書いたことで、頭の中が少しクリアになったからですね。
「議会が議論をしていない」とか言うと誤解を受けそうなので、下記をご覧ください。今日の議会報告会で、報告に先立ってお話した内容の元原稿です。
いま、「委員会でどんな議論をしたか?」と言いましたけれども、正確に言うと「議論」はしていないんです。
これは、どういうことかと言うと、日本の地方議会はほとんど議論なんてしないんです。市長側から案の説明を受けて、それに対する「質問」はするわけです。また、質問する中で「感想」を言ったりもします。質問を通して、さあ議案の中身はわかった。論点もわかった。ところが、ここから先の「議論」はしないんです。
欧米の場合、ここから先は市長や職員を帰してしまって、議員同士で「じゃあ、この議案をどうしようか?」という議論をするらしいんですね。ところが、日本の場合は、それを議会ではほとんどやらないんです。
ただし、横須賀市議会は全国でも先進的なほうの議会なので、全体会では議員同士の議論もしています。ところが、今回の総務分科会では、たまたまやらなかったわけです。
そうすると、今日、私がお話しする内容は何も無くなっちゃうんですよね(笑) なので、議員が市長側に質問した際に述べた「感想」の部分から、議論のような部分を取り出してご紹介したいと思います。
トップバッターということもあり、以上のようなことを報告に先立ってご説明しました。「実際は議論なんてしてないんだよな〜」と思いながら話すのは嫌だったので、より正確な説明をしようと思ったわけです。
ところが、終了後に先輩議員から次のような批判を受けました。以下、批判の概要と、私の感想を書き出していきます。
●横須賀市議会のように、きちんと議論している議会はそんなにない。なのに、横須賀市議会の評判を落とすようなことを言うな。
→私は、横須賀市議会が全国的には先進的なほうの部類に入ることは聞いていますし、きちんと説明したつもりです。また、日本の地方議会全体が遅れていることをきちんとお伝えし、横須賀市議会が怠けているわけじゃないことも強調したつもりです。ただ、そう受け止められたのは、私の説明が悪かったのかもしれません。
●議論はしている。
→私は、市長以下の理事者に対する質問だけして、議員同士では議論しないという議会のやりかたに、どうも違和感があるんですよね。
確かに、質問する中で議案に対する理解は深まるでしょう。論点もはっきりするでしょう。しかし、それだけで「あとは各自が判断してYesかNoか決めればいい」というやり方は、言論の府として知恵がないと思うんですよね。人間というものは、話し合う中で、時には自分の考えが変わることもある。多面的に理解を深めることもできる。それをやらないのは、いかにももったいない。
もちろん、会派内では議論し合っていることでしょう。また、議会の外で議員同士が熱心に話し合っている姿も存じあげています。当選後、「議論しない議会とか言われるけど、少なくとも横須賀市議会の実態は違ったんだな」と、感銘を受けたものです。でも、それは市民に見えているのか? 否。市民が「議員たちは見えないところで、コソコソと利害調整している」と思ってしまうのも当然です。
また、質問するだけで議員同士の議論をしないようでは、「議会が市長や職員を一方的にイジメている」などと言われるのも仕方ないと思います。質問していると、責めているように見えますしね。まあ、責めるのがお好きなサディスティックな先輩議員もいらっしゃるようですが(苦笑)。議員同士で議論しない分のエネルギーが市長側にぶつけられているという見立てもあります。
何といっても、議会は市民の代表が議論を通して民意をまとめ上げていくところです。議員同士の議論なしでは、民意をまとめ上げることによるカタマリ・パワーは発揮されません。バラバラで戦って市長側から個別に撃破されるのは、相手の思うツボです。
●「議員間討議」ということなら、確かにしていない。しかし、それを言いたいなら、「議員間討議」と言え。
→私は、「議員間討議」という言葉はチャーミングじゃないと思っていて、できるだけ平易な言葉を使って同じことを説明したつもりです。でも、おっしゃるように、私が言いたかったことは「議員間討議が必要だ」ということです。そして、「議員間討議」をすれば、議会報告会はもっと面白くなります。というより、「議員間討議」は議会報告会が不要になるくらい、市民の関心を集めると思います。
だから、質疑(質問)は職員がいる昼間に済ませてしまって、「議員間討議」を市民が来やすい夜などにやればいいと思うんですよね。
●議会報告会は、議会全体の報告をする場だ。個人の見解を言うべきでない。
これについては、私は制度の実態を説明しただけで、個人の見解ではなかったと思っています。ただし、私が話した内容は、議会全体で決めた「台本」にはなかったので、形式を重んじるうちの議会報告会からすると控えるべきだったとは思います。それについては、確かにおっしゃる通りだと思います。ただ、議員全員で報告内容を固める会議の時には、私はまだ「実は議論などしていなかった」問題には気づいていなかったんですよね。この発見を、早く伝えたくてたまらなかったのですが、もっと早く発見すべきでした。
以上、先輩議員からの批判については、納得する部分と思いが伝わっていない部分があり、モヤモヤしていたので整理するために書き出してみました。「議会のあり方はこれでいいんだろうか?」という疑問は、最近特に強くなっています。もし、ご意見・ご感想を頂戴できれば幸いです。