2018年07月24日

【緊急提言】市立中での救急搬送事件を受け、学校の熱中症対策を!

wbgt_lp_3.png 先週、市内のある市立中学校で、全校集会中の体育館の中で6名の生徒が倒れ、救急搬送される事件があった。原因は、熱中症だった。

 6名中1名は、身体が震えるほどの重篤な状態だったという。学校の見立てでは、本来なら救急搬送が必要な生徒は2名で、残りの4名は保健室でも対応できる症状だったが、念のために6名全員を救急搬送したという。医療資源の適切な利用、という問題もあるものの、生徒の無事を願って大事をとったのは良かったのではないか。

 しかし、良かったのは事後対応だけだ。熱中症を起こさせないための予防対策は適切だったのか?
 本市では、6月にも他校で熱中症による救急搬送があったという。そうであれば、もっと抜本的な対策を全校でとっておくべきではなかったのか?

 生徒を私立学校に通わせている知人の保護者から教えて頂いたのだが、その私立学校では暑さ指数(WBGT)が31度を超えると、部活動や屋外での活動を禁じているという。
 →環境省「暑さ指数(WBGT)とは?」
 この暑さ指数(WBGT)とは、熱中症予防のために1954年より用いられているモノサシだ。気温だけでなく、湿度や輻射熱なども測って、熱中症の起こりやすさの判断基準としている。これは、国際規格としてISO化もされており、国をはじめ多くの団体が採用している。つまり、歴史もあり、実績もあり、十分信頼するに足る基準だと言える。そして、下記の表のように、具体的な行動の指針まで示されている。
WBGT.png

 ところが本市では、WBGTを採用していない。「WBGTなども参考に……」といった通知文を各学校に送ってはいるらしいが、「WBGTが○○度を超えたら、部活や式典などを中止・延期する」といった明確な規制を行っていない。そして、対応を学校任せにした挙句、2度目の、しかも大量の救急搬送を招いてしまったわけだ。
 これを受けて私は、本市の教育委員会・保健体育課長に緊急申し入れをした。「すぐにWBGTを基に、部活動・屋外活動・式典などを止める基準を設けて指示せよ」と。しかし、保健体育課長からは前向きな回答を得られなかった。

 「部活動の体育大会などもあり、本市だけ別の基準では大会に出られなくなるなどの問題もあるので、国や県など統一的な基準が示されるのが望ましいのではないか」「各学校には通知も出しており、基本的には学校長が学校の状況に合わせて適切に判断する」「WBGTなどの基準を用いるのがいいのか、検討しなければならない」「測定器がある学校もない学校もあり、精度もまちまち」などと考えているのかもしれないが、一言で言おう。

 甘い。

 ことは、命の問題だ。生徒の将来がかかっている。
 大会は、大会主催者の判断に任せたっていい。一時的に行われる大会よりも、日常的に行われる部活などのリスクのほうが高い。レアケースは別枠にしていい。国や県の動きを待たずに、暫定的でいいから本市の基準を定めるべきだ。
 また、学校任せにされても、学校も困る。学校現場は目の前のことで忙しい。熱中症対策にどんな基準があるのか、それが妥当なのか、検討している時間的・気持ち的な余裕などない。科学的で客観的な見地から、基準を定めて教育委員会が各学校に指示してくれたほうが、正直ラクなはずだ。
 加えて、歴史も信頼もあるWBGTを疑うほど、横須賀市に知見があるのか? どれだけ傲慢なのか、と言いたい。
 しかも、測定器は100%の精度のものなどない。モノサシは、完璧じゃなくていい。あくまで判断の目安に過ぎない。測定器がない学校や精度が悪いものしかない学校は、隣の学校の情報を元にしても一向に差し支えないだろう。

   *   *   *
 市民のみなさんは、どう思いますか? 実際に、この夏に市内の学校で救急搬送が起こっています。そして、横須賀市の教育委員会は、どうしようもなく鈍感です。組体操事故が起こっても、3段タワーや5段ピラミッドなどを禁止しなかった保健体育課です。指示待ち体質なので、県が動かない限り、市内全校に統一基準を指示することは期待できないと思います。
 だから、自分の子どもを熱中症から守りたければ、今すぐ学校に対応要求をしてみてはいかがでしょうか。
posted by 小林のぶゆき at 11:21| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月28日

【会派視察報告:後編】うわまち病院跡地をどうするか?〜東海市〜

IMG_4242.JPG 視察報告の続きです。

第三日 5/24(木)

 会派視察3日目、視察項目5つ目は、東海市だ。病院の跡地利用についてお話を伺った。

 東海市は、合併前は「横須賀町」という名前だった。なんとなく縁を感じる。
 とはいえ、置かれている状況は、全く対照的だ。東海市は、企業が多く立地して市の財政も豊かなので、国からの仕送りである地方交付税の不交付団体だ。名古屋のベッドタウンとして人口もまだまだ増えており、公共投資も民間投資も含めまちづくりの開発が続き、いまなお伸び盛りだ。加えて、東洋経済新報社が毎年発表している「住みよさランキング」2018でも20位に位置している
 ちなみに、衰退基調の横須賀市は「住みよさランキング」2017で716位/814市区(県内15位/19位)。そこまで低いとは思わなかったが、それが実力なのだろう。なお、県内16位・秦野市、17位・綾瀬市、18位・座間市、最下位19位・三浦市らしい。

 さて、そんな東海市だが、今回、病院跡地の活用について学ぶために伺った。
 横須賀市では、うわまち病院の建て替えが控えている。そして、うわまち病院を現在の場所で建て替えるのは、2つの面で「あり得ない」。そう我々の会派では考えている。

 第一に、うわまち病院の機能を止めるわけにいかないということだ。そして、病院を運営しながら同じ場所で建て替えもする、というのは難事業だ。
 この問題は、市が諮問した市立病院運営委員会の「うわまち病院建替え検討の答申書」の中でも指摘されている。

 第二に、これが最大の理由だが、現在のうわまち病院は場所が悪すぎる。
 まず、導線が狭く駅から遠いなど、純粋に立地面で悪条件だ。
 加えて、何よりも横須賀共済病院にあまりにも近すぎる。私は最近まで、民営の共済病院と市立のうわまち病院が競合していると考えていた。しかし、全国有数の優良病院として医療業界内で知られる共済病院とは競合ではなく、うわまち病院が圧倒されていたことを最近知った。うわまち病院は、国が手放した経営状態の悪い病院を市が譲り受け、本市の職員と指定管理者の地域医療振興協会が必死に立て直したという経緯がある。そして、経営努力が優れていたので、本来の実力以上に善戦し、共済病院に次ぐ三浦半島の基幹病院として再生した。ところが、このあおりを受けて、南西側をカバーする市立の市民病院の経営が悪化している構図がある。

 横須賀市全体や三浦半島の医療体制を考えたとき、惰性でこの現状を招いた市長と議会の経営責任は問われていい。そして、あるべき姿へ舵を切るべきだ。
 我が会派の考えるあるべき姿はこうだ。市の東側の急性期は、あらゆる医療資源の揃った共済病院に完全に任せる。そして、中途半端な市立2病院を整理し、南西部をカバーする急性期の大型総合病院をつくる。場所は、市民病院への集約もしくは久里浜駅周辺か衣笠IC近くへの新設がいいだろう。その上で、市民病院の転換もしくは新設あるいは民間連携により、亜急性期や回復期の充実を図る。こういう将来像だ。

 いずれにしても、先に挙げた2つの理由からも、あるべき姿から考えても、うわまち病院を現在の場所で建て替える選択肢は考えられない。

 そうなると、うわまち病院の跡地利用を想定しておかなければならない。どうすればいいか?
 前置きが長くなったが、その参考とするために東海市に伺った。
IMG_4241.JPG

 東海市では、市立だった東海市民病院の跡地を、ホテルとスポーツジムと温浴施設として活用する予定だ。

 経緯はこうだ。
 うわまち病院跡地は市の土地だが、東海市民病院跡地は民間の土地だった。しかし、市役所の北側に位置し、市立中央図書館とも隣接するなど、市の中心部とも言える立地であることから、東海市は市の政策目的に沿って使いたいと考えた。そこで、民間から土地を買い取ることとした。なかなか珍しいケースであり、議会からも懸念の声はあったようだが、了解が得られた。

 市の政策目的とは何だったのか?
 第一に、東海市では、いわゆる観光地ではないが、旺盛な企業活動によるビジネストリップや中部国際空港と名古屋の真ん中に位置する立地から、ホテルの増強が必要と見込まれていた。
 第二に、スポーツクラブが不足しており、市民の健康寿命を保つためにもスポーツクラブを誘致したかった。

 これらを達成するために、東海市は民間活力に頼ることにした。事業分野や昨今の潮流から考えれば当然かもしれない。宿泊施設と健康増進施設に条件を絞ったうえでの定期借地権を設定。各種、補助制度なども整え、事業者を募集したところ、応募があり、計画が決まった。

 結論から言えば、「うわまち病院を現地建て替えしない」と最終決定したわけでもなければ、「跡地はこう使うのが望ましい」という方針を立てられているわけでもない現状では、東海市の事例がすぐさま本市に活かせるわけではない。とはいえ、やはり市の財産は単に「なるべく高く、どんどん売っちゃえ」というものではなく、市の政策目的に沿って使うべきだし、その際には条件付きの定期借地権や補助制度などの政策誘導手法が使えることも学べた。
 市民から見れば、直接役立たない視察は道楽に見えるかもしれないが、我々の会派は本気で市の今後の経営を考えているし、今回の一連の視察の内容と密度は、道楽じゃとてもできないと感じて頂けるのではないかと思う。

 以上で視察報告を終えたい。
posted by 小林のぶゆき at 13:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月26日

【会派視察報告:中編3】部活は教員が教えなくてもいいんじゃないの?〜名古屋市〜

 視察報告の続きです。

 視察項目4つ目は、同じく名古屋市で、中学校の部活動「外部顧問」制度についてお話を伺った。


 本市の部活動には、いくつもの問題がある。
(1)教員の多忙感の最大の要因の一つとなっている
(2)全ての学校に全ての部活動が揃っているわけではない
(3)運動部・文化部とも、指導の能力を備えた教員が学校にいるとは限らない
(4)現在はあくまでボランティアで、教員の善意に頼っており、そうである以上、教員が一斉に断り出した場合、部活動制度が崩壊してしまう

 他にも多くの課題があるが、今挙げた課題の解消のために、すぐに採用できる有効な事業がある。それが「部活動指導員」という名の外部顧問を雇う制度だ。


 この外部顧問は、現在本市で実施している「部活動指導者派遣推進事業」と似ているようで、かなり違う。
 指導者派遣の場合、競技の指導をするのみで、部活の顧問となることはできない。事故などがあった場合の責任も負えない。時間もごく短時間だ。各種大会にも顧問が引率することが条件となっている。そのため、指導者とは別に教員が顧問を務めなければならない。
 一方、外部顧問は、教員以外の方を特別職の非常勤職員として雇い、顧問とするものだ。

 2017年に国が制度化したこの「部活動指導員」(外部顧問)制度の基となったのが、2004年度から外部顧問を置いてきた名古屋市だった。制度の概要は次の通りだ。
●身分:非常勤特別職
●勤務:20時間/月(それ以上の時間をボランティアでやる者もいる)
●報酬:月額43,200円(交通費込)

 学校現場からは非常に歓迎されているため、当初10名程度で始まったものが毎年人員を拡大しており、本年度は208人分の予算を組んでいるという。ちなみに、どんな人が外部顧問になっているのかといえば、元々教員だった人が2割、大学生2割、その他6割とのこと。また、文化部:運動部=1:3ぐらいとなっているとのことだった。

 なお、この「部活動指導員」は、県内でも既に川崎市などいくつかの市町村で導入されている。県も本年2018年度から「部活動指導員配置促進事業費補助」を予算化しており、適用を受ければ国が1/3、県が1/3、合計2/3の補助を受けることができるようになった。ただし、本市は準備が遅かったため、本年度は補助を受けられない。


 本市でも、来年度から補助適用を受けて「部活動指導員」制度を導入するよう、今回の視察も活用して6月議会で提案したところ、市長と教育長より前向きに対応する旨の回答を得た。そのため、非常にタイムリーに活きた視察となった。
 ただし、来年度いきなり始めると、おっかなびっくりで規模が小さくなってしまう恐れもある。そこで、本年度内に市単独で試行的に導入して準備し、来年度からは補助も受けて十分な数を学校に送り出せる体制にしたほうが良いのではないか、と併せて提案した。今後も、市の対応を注視していきたい。


 以上、一日に3つの視察項目を学んだ。かなり濃密な視察二日目となった。
posted by 小林のぶゆき at 16:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月25日

【会派視察報告:中編2】河村たかし市長の狙いはどう外れたか〜名古屋市〜

IMG_4240.JPG 視察報告の続きです。

 視察項目3つ目。名古屋市で「地域委員会」についてお話を伺った。

 「地域委員会」は、減税日本の党首・河村たかし市長の肝入りの政策として2010年1月より試行された。いわゆる「地域自治区」の一種だった。名古屋市は横浜市と同じ政令指定都市なので、市を16の区に分けている。市議も区ごとに選ばれる。これを、もっと細かい小学校区に分けて、その単位ごとに選挙で選ばれた地域委員を置いて、地域予算の使い途を決め、地域ごとの自主事業をやっていくというものだった。
 ちなみに、2014年3月に終了している。試してみたが、役に立たなかったということだろう。

 この話を聞きに行ったのは、我が市の「地域運営協議会」という「地域自治区」の一種が、足踏みしているからだ。「地域委員会」の“失敗”に学ぼうと考えたものだ。

 “Near is better.”(住民に近ければ近いほど望ましい)という言葉がある。モノゴトは近くの住民ほどよくわかっているから、その人たちで決めた方がいい、という考え方(近接性の原理)だ。また、EU統合の理念ともなった補完性の原則(Subsidiarity)という考え方もある。地域でできることは地域でやる、できないことだけ州や国やEUでやる、という考え方だ。
 こうした考え方の下、私は地域運営協議会の設置条例にかつて賛成した。しかし、フタを開けてみれば、ただ単に、地域に新しい会議体を増やし、屋上屋を架し、町内会長ら地域リーダーの仕事を増やすばかりとなってしまった。

 失敗の原因はいくつかあると見ている。

 第一に、市から3ゲン(権限・財源・人間)を、何ひとつ渡すことがなかった。
 私は地方分権のイメージで地域運営協議会に賛成したが、国が市町村になかなか分権しないように、市も分権しなかった。これで自治意識を持てるはずがない。

 第二に、設置単位が大きすぎた。
 組織には、納得できる大きさが必要だと考えている。私は、野比の住民だが、北下浦住民という実感はない。むしろ南下浦も含めた下浦なら一体感がある。横須賀市民という意識はあるが、むしろ三浦半島アイデンティティのほうが強い。そして、神奈川県民という意識はほぼないが、首都圏に住んでいる自覚はあり、日本国民という帰属意識はかなり濃厚にある。ここから、本来の自治組織の単位としては、野比〜三浦半島市〜関東州〜日本国というのが自然だと思う。だから、野比地域運営協議会という地域自治組織なら納得感があった。しかし、かつて北下浦町という行政単位があったにせよ、北下浦地域運営協議会で何かをするという一体感は生まれない。

 第三に、地域に自治を求める機運がなかった。
 私のような他市から移ってきた他所者は別として、横須賀市民は長年横須賀市という単位に慣れ親しんでいる。市の単位で自治を求めることはあっても、逗子のように横須賀市から離脱するような強烈な自治意識は薄い。長井が地理的にも文化的にも独立国化しているのと、かつて盛栄を誇った浦賀に不満がくすぶっている程度ではないか。こうした中で、市からのお仕着せの地域自治組織は馴染まなかった。

 以上3つの失敗理由のうち、第一は市の対応に問題があるが、第二と第三は条例をつくった我々議員の制度設計と見通しの甘さだと言えるだろう。大いに反省しなければいけない。


 問題は、地域運営協議会を今後どうするかだ。
 改善するのか? 廃止するのか? 放置して先送りするのか? この判断をするために、名古屋市の“失敗”に学ぼうと考えたわけだが、結論から言えば改善するのがいいだろう。


 名古屋市の地域委員会は小学校区単位だった。ところで、名古屋市には「学区連絡協議会」という同じく小学校区単位の会議体があった。地域委員会の失敗は、学区連絡協議会との役割分担が曖昧だったことにある。地域委員会には、予算があり、選挙で選ばれた委員がその使途を決定した。同じ区域の単位で長年まちづくりを担ってきた学区連絡協議会の関係者がおもしろいハズがない。

 名古屋市に学ぶべきは、学区連絡協議会だ。これは、学区内の町内会・自治会、商店会、民生委員、消防団、PTA、子ども会、老人クラブ、防犯委員、青年団体、体育団体などの協議体だ。つまり、本市の地域運営協議会の学区版と言える。名古屋市にはこれが根付き、機能してきた。

 本市でも、地域運営協議会を学区単位で再編成すればいいのではないか。
 折しも、上地市長も「小学校こそコミュニティの中心」という考え方で、今後は試行的に小学校にコミュニティ機能を複合化する予定だ。私たちの会派・研政も同様の考え方を以前から主張してきた。
 もちろん、本市は高度成長期に団塊ジュニアのための学校建設に追われたため、野比小と野比東小のようにコミュニティの単位と小学校区の単位が一致していない地域も多い。とはいえ、調整可能だ。

 今後、その方向で具体的な方策を考えていきたい。
posted by 小林のぶゆき at 14:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【会派視察報告:中編1】追いつける気はしないが、この道しかない〜可児市議会〜

Kawakami.png 視察報告の続きです。

第二日 5/23(水)

 二日目の5/23には、岐阜県可児市へ伺った。

 可児市議会は、地方創生のモデルケースとして知られる先進議会だ。2015年のマニフェスト大賞でもグランプリに輝いた。
 その優れた点は、大きく2つだ。
(1)市民の声を議会全体で受け止め反映していること
(2)とりわけ、高校生の意見聴取に力を入れ、その結果、地域に若者が定着しつつあること

kani.png これらを学びに可児市議会に伺ったところ、なんと忙しい公務の合間を縫って川上文浩議長が自ら説明してくださった。昨年のマニフェスト大賞の授賞式の際に、研政メンバーで視察受入のお願いをしていたこともあり、特別に時間を割いてくださった。

 川上議長は、藻谷浩介氏が『デフレの正体』で描いた人口動態論と、増田寛也市が『地方消滅』で描いた消滅可能都市論を下敷きに可児市議会の取り組みを説き起こした。
 ・ ・ ・
 日本全体で年少人口と生産年齢人口が減少している。トヨタの本社があり、かつて豊かなまち(不交付団体)として知られた豊田市も、今や財政運営に苦慮し、急激に若者が減っている。その一方で、東京23区では若者が流入している。全国のまちが、大都市圏に若者をさらわれ、将来のまちの維持が危ぶまれている。そんな中でも、海士町のように若者をとどめているまちがある。その違いは、まちの経営の差だ。地方創生が叫ばれ出した背景がこれだ。
 可児市は、横須賀市から見れば人口推計の減少ペースも緩やかで、若者も横須賀市ほど減らない見込みだ。しかし、若者をはじめとする市民をまちにとどめるため、必死だった。

(1)市民の声を議会全体で受け止め反映していること

 可児市議会は、2011年2月に議員全員の政務活動費を出し合って、アンケート調査を行った。20歳以上の市民を対象に無作為に2,000件を発送し810件の回答を得た。その結果が議員に衝撃を与えた。「市民の声が議会に反映されていると感じている」という設問への「はい」が6.4%にすぎなかったのだ。また、「今後の可児市議会が取り組むべき課題」として挙げられたのも「市民の意見を聴く意見交換会の充実」が44.9%と最も多かった。
 可児市議会の偉いところは、このアンケート結果を「恥ずかしい結果だから隠しておこう」と考えるのではなく、記者発表したことだ。この結果、中日新聞や岐阜新聞などに取り上げられ、広く市民の知るところになった。いわば、議会として取り組む決意表明だ。
 ちなみに、5年後にも同様のアンケートを実施したところ、大幅な改善が見られたという。可児市議会の努力がしのばれるエピソードだ。

 市民の声を市政に反映するために、可児市議会は何をやったのか? 同じ業界に身を置く者から見れば、思いつく限り何でもやっている印象だ。
 可児市議会では、4つの年間サイクル(議会運営サイクル、予算決算審査サイクル、意見聴取・反映サイクル、若い世代との交流サイクル)をまわしながら、様々な取り組みを進めている。

●議会運営サイクル
 可児市議会では、議長がマニフェストを掲げ、議会内選挙で選ばれる。慣例で一年任期のこの議長が、議会全体の改革を進めるのが議会運営サイクルだ。

●予算決算審査サイクル
 予算の使い方を決める予算決算委員会の中で、市民代表である議会の意思をまとめて市政に反映していくのが予算決算審査サイクルだ。
 市政に反映と言っても、具体的にどうするのか? まず、市民との地域課題懇談会の結果も受けて、市民の声を吸い上げる。その後、予算決算委員会として議論をし、提言をまとめ、市長に通知している。
 ちなみに、「提言」と言うと優しく聞こえるが、委員会全体として全会一致で出したものは、市長にとってほぼ「命令書」にあたる。それを飲まなかったら予算を通してもらえない、つまり仕事ができないからだ。

●意見聴取・反映サイクル
 いまや大半の議会が議会報告会を開催している。だから目新しいものではない。だが、ほとんどの議会は、やりっぱなしで議会として体系的に受け止めていく仕組みを持っていない。
 可児市議会は違う。
 議会報告会は、春に予算説明、秋に決算説明で行っている。もちろん、ただ報告するだけでなく、意見交換をしっかり行う。その他、地域別の地域課題懇談会と各種団体との懇談会を随時開催している。2016年度には、議会報告会を9カ所で開催、懇談会は常任委員会単位で5回開催したようだ。
 こうして受け止めた声を、議会の常任委員会で一年かけて調査・課題整理・提言作成していく。その際、他市への委員会視察なども、道楽的もしくは散発的に行くのではなく、議論したテーマに沿って行く。
 こうしてまとめた政策提言を市長に通知し、市長からの回答をまた市民に報告していく。いわば、私が所属する会派・研政の「市民と議員の未来会議」と同じような政策形成サイクルだ。
 また、驚いたのが、「委員会代表質問」制度だ。横須賀市でも、年に1回3月議会で、各会派を代表して政策提言型の質疑をする代表質問を行っている。ところが可児市議会では、常任委員会の委員長が委員会を代表し、委員会で出た論点について市長に質問していくというものだ。市長にとって、これは怖いだろう。提案型の質問を受ければ、それは事実上「議会の要求」だ。伝家の宝刀として、横須賀市議会でも抜けるようにしておいてもいいのではないだろうか。

●若い世代との交流サイクル 
 可児市議会は、とりわけ若い世代の声を取り入れることに熱心だ。だからこそ、高校生議会やママさん議会、若者らのNPO縁塾などとの対話を非常に重視している。


(2)とりわけ、高校生の意見聴取に力を入れ、その結果、地域に若者が定着しつつあること

 可児市議会の凄みは、理念だけの議会改革ではなく、若者をつなぎとめるために議会が必死になっていることにある。
 思えば、「消滅可能都市」論でも若い女性がいなくなることがまちの消滅を意味した。だからこそ、福井県鯖江市は女子高生(JK)課を設置し、愛知県新城市は若者議会を開催して、若者の提案を積極的に取り入れている。
 同じように、可児市議会の高校生議会やママさん議会も、高校生に議会を学んでもらう「おままごと」イベントでもなければ、若者の声を聴く姿勢を見せるためのアリバイ的イベントでもない。

 ママさん議会のテーマは具体的だ。当時建設していた可児駅前の子育て拠点施設「マーノ」についての要望をワークショップ形式で聴いた。それらの声を整理し、いくつもの要望事項にまとめて市に反映させた。
 印象的だったのは、「カフェでお酒も飲めるようにしてほしい」という声だった。当初、施設内に誘致するカフェでは、飲酒禁止とする計画だった。しかし、子育てママも友達と集まってお酒を飲むのが息抜きになるのだ。だからこそ、「公共施設で飲酒をするのはいかがなものか」という懸念を押し切って実現させた。おそらく、手を挙げる民間飲食店にとっても後押しになっただろう。アルコールを提供すれば売上もF/D比も利益率も上がる。小さいことのようだが、従来の行政の常識を打ち破り、市民の声を議会が束ね、市政に反映していく好例だと思う。

 そして、可児市議会の新骨頂が2014年から始まった高校生議会だ。
 最初に述べたように、地域の担い手である若者に地域に目を向けてもらうための取り組みであり、可児市の魅力を知る場と位置づけている。
 高校生は、見ている世界が狭い。だから、可児市などは実際には地域に雇用もあり豊かな地域なのに、「都会に行かないと仕事がない」という刷り込まれたイメージで出て行ってしまう。
 こうした中、地域の可児高校の教師がキャリア教育のために地域との接点を求めていたことから、可児市議会は、いわばそのコーディネーター役を買って出た。事業者団体や行政など様々な主体が意見を交わす「フォーラムとしての議会」の本領発揮だ。
 ここで可児市議会は、「大人」目線で「子ども」に仕事や社会について教える、というありがちな手法をとらなかった。高校生議会という場を設定して、地域の課題をともに見つめ、解決のために頑張っている大人の姿を見せながら高校生にも解決策を考えてもらうという姿勢で臨んだ。そして、高校生議会を地域課題懇談会の一環としてとらえ、市民の声を聴く機会として謙虚に耳を傾けた。これはきっと、高校生にとって自らも地域をつくる当事者として巻き込まれる体験だったろう。いずれ都会に出てそこで活躍するまでの時間を過ごす傍観者ではなくなった瞬間だったのかもしれない。

 具体的には、多職種間連携教育(IPE)という手法を用いて、介護の問題について、保険師、ケアマネージャー、大学生、議員と一緒に語り合い、その結果を高校生が議場で発表するといった形をとった。その他、子育て支援、防災、地域医療、税と行政など、様々なテーマで実施してきた。
 その後、別な枠組みで地元の医師会、金融協会、商工会議所とも、それぞれ高校生との意見交換会を開催し、参加高校も可児高校だけでなく可児工業高校、東濃実業高校へと広がりを見せた。
 こうした活動の中で、「医学部を出た後に、可児市に帰ってきて地域医療に携わりたい」「名古屋に出て就職しようと思っていたが地元の銀行で働きたい」という生徒が現れてきたという。
 また、特別編として可児高校と協力して18歳選挙権に向けた出前授業や模擬投票なども行ったところ、参院選2016での可児高校生徒の投票率は、なんと90.1%を記録した。

 ・ ・ ・
 高校生議会は、多面的な事業だ。キャリア教育であり、主権者教育であり、社会教育でもある。だから、2年前に3分間のプレゼンテーションで話を聞いたときには、その価値がわからなかったが、今回、深く理解できた。社会について学び、政治について学び、仕事について学ぶ、優れた「よのなか科」の授業だ。

 我が横須賀市も、人口流出日本一に輝き、今後も人口減少に苦しみ続けることが予想されている。しかし、そのためにどれだけの打ち手を講じているだろうか。
 これは、ひとえに地域経営の差だ。可児市や海士町のようなまちは栄え、手をこまねいているまちは沈む。そして、横須賀市はどうするのか。市長や民間の個人的才覚に頼るばかりの人任せを続けるのか。結局のところ、まちのことを決めるのは住民だ。そして、住民の代表として地域経営をするのは、議会だ。議会の力と責任を改めて感じた視察となった。

<番外編>
 なお、可児市内で昼食をとった際に、住民の方とおしゃべりさせてもらったが、「可児市議会ってそんなにすごいの? 知らなかった。わざわざ横須賀から来るの? こっちから行くんじゃなくて? 全然、そんな印象なかったわ〜。議長は川上さん? あのお肉屋さんよね。おいしい飛騨牛、食べて帰って〜」と異口同音に言っていた。川上議長を先頭に可児市議会があんなに頑張っても、市民の評価がそんな程度なのだとすれば、二つの考え方ができる。

(1)どうせ頑張っても評価されないんだったら、多くの議会が頑張らないのもうなづける。所詮、市民が自治に関心を持たないなら、いくら頑張っても徒労に終わるので、議会力強化など諦めて議員個人でできることに注力する。

(2)取り組み内容がピカ一の可児市でさえ、市民に知られてない。そうであれば、横須賀市議会が力を入れる優先順位は、取り組みの強化よりも市民への広報だ。「やっている感」を出して市民の注目を高め、それをテコに取り組みをまた強化する、というサイクルを回す。

 私がどちらの手法を目指すのか? 今後の活動で表していきたい。
posted by 小林のぶゆき at 13:54| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月11日

横須賀市議会は全国ランキング34位。このまま復活なるか?

CouncilReformRanking2017.png 毎年、この時期にお伝えしている、議会改革度ランキング結果のご報告です。
 →早稲田大学マニフェスト研究所「議会改革度調査2017」

 わかりやすよう、横須賀市議会と上位を抜き出して、右上の表にまとめました。

 2011年には全国1700超のまち中10位となり、全国有数の議会として視察も相次いだ我が議会。ところが、あぐらをかいているうちに、2015年には175位まで凋落してしまいました。それが、2016年には59位、2017年には34位と、何とか持ち直しつつある格好です。
 これも、板橋衛・前議長のリーダーシップの下で「議会改革第2ステージ」と銘打って再始動した結果が出ていると思います。そして、2年目を迎えた木下憲司・現議長を筆頭に、その歩みを重ねている証拠だと言えます。昨年記事の「おそらく、来年はもう少し上がるんじゃないかなあ?」という予言がズバリ的中しました(笑)

 県内では、茅ヶ崎市議会(12位)、箱根町議会(24位)に次ぐ3位。昨年は後塵を拝した大磯町議会(59位)を追い越しましたが、かつて県内ではダントツ1位だったわけですから、喜んではいられません。
 ちなみに、人口も抜かれ、かつてはこのランキングでも追い抜かれたライバル(!?)の藤沢市議会ですが、今年は154位と振るわなかったようですね。議員定数・議員報酬・政務活動費のいずれも我が議会のほうが多いので、何かと比べられがちですが、仕事ぶりで負けたくないものです。

 ちなみに、例年の過去記事も再掲しておきます。
 →2016「横須賀市議会の復調。175位から59位へ。」
 →2015「17位から175位への転落。これが横須賀市議会の実力か?」
 →2014「議会改革度ランキング全国29位は本当の実力か? 横須賀市議会」
 →2013「人口だけでなく議会も藤沢に抜かれた横須賀」

 でも、このランキングはモノサシ(指標)でしかないのです。単に、学校のテストの点が良かったのと一緒です。
 問題は、どれだけ市民の声をカタチにできるか。地道に勉強していれば、必ずテストでも結果が出るということです。
 私の任期もあと10か月、しっかり頑張ります。
posted by 小林のぶゆき at 15:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月08日

明日6/9(土)14時〜、一緒にまちづくりを考えよう。

Hearing20180609.png いよいよ明日となった第17回市民の声を聴く会。今回はFM戦略プラン案がテーマ。要するに、小中学校・コミセン・ホールなど施設をリストラしながら、まちづくりを考える計画です。
 統廃合は、どうなるのか?
 このまちを、どうするのか?
 市民のみなさんに議論頂いて、このまちの決定権者である議員が参考にします。

 →先週のタウンニュースでも掲載いただきました
 →詳しいチラシはコチラ


 お買い物のついでにでも、気軽にぜひ! お待ちしています。
第17回 議員有志で市民の声を聴く会
どうなっちゃうの、あの施設?

〜「FM戦略プラン」で何がどうなるの会議〜

 みなさんが使っている、あの施設。団体の活動拠点となっている、この施設。横須賀市には、色々な公共施設があって、暮らしや市民活動に役立ってきました。
 ところが、市は財政が厳しくなることを理由に、一方的な削減計画(施設配置適正化計画)を作ろうとしました。この問題については、私たち3議員もみなさんに詳しくお伝えしてきましたが、結果的に市民の大きな批判を浴びて新市長の下で撤回されました。
 とはいえ人口も減る中で、確かに今のまま全ての施設を維持するのは難しいので、市は新しく「FM戦略プラン」というものを作ろうとしています。
 どんな内容なのか? 市民の声はどうやって反映されるのか? いつごろ完成するのか?
 横須賀市財政部FM推進課長の藤田順一さんを招いてお話を伺い、みなさんからの質問に答えて頂きます。その後、市民のみなさんの要望を私たち議員が聴いて、6月議会(6/18のFM戦略プラン審査特別委員会)の議論に活かしたいと考えています。
 何も準備は要りませんので、お買い物のついでに気軽にいらっしゃって下さい。

●日時:6/9(土)14:00〜16:00
●会場:産業交流プラザ 第2研修室(芸術劇場3F 汐入駅1分)
●対象:どなたでもどうぞ
●参加費:無料
●申込:不要
●主催:議員有志で市民の声を聴く会
posted by 小林のぶゆき at 14:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月25日

【会派視察報告:前編】自動運転はコミュニティ・バスを変えるのか?

 5/22〜24の日程で会派視察をした。以下、その報告だ。

 かつて、議員の福利厚生的な物見遊山的な視察旅行をしていた議会もあったようだが、政策集団の会派・研政に大尽旅行は無縁だ。今回も、会派メンバー5人の予定が合った2日半に、議会事務局に無理を言って手配頂き、詰め込めるだけ詰め込んだ視察となった。会派の共通政策「政策提言」に沿って、一緒に先進事例を見て学び、知見を共有して実現の方策を探るためだ。
 今回は、なるべく効率的に回れるよう、東海地区で学べるものを凝縮した格好となった。

 視察項目は5つある。
5/22 午後
日産自動車(株)グローバル本社:自動運転の最先端と行政サービスとの連携の可能性について
5/23
岐阜県可児市:地域課題懇談会をはじめとする議会改革の取り組みについて
名古屋市:地域委員会のその後について
名古屋市:部活動の非常勤職員「外部顧問」の派遣事業について
5/24 午前
愛知県東海市:東海市民病院跡地のホテル・健康増進施設の整備について

 上記内容での視察について、以下、詳しくご報告したい。
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第一日 5/22(火)

 5/22には日産グローバル本社に伺い、自動車の自動運転技術と、行政との連携の可能性についてお話を伺った。
 結論から言えば、自動運転がズバリ適用できそうな市の事業分野としては、コミュニティ・バスではないかとにらんだ。

 現代日本には多くの課題がある。とりわけ、労働力の不足、若者のクルマ離れと運転技術の低下、安全性への要求、環境負荷低減の必要性などについては、自動運転が課題解消に大いに役立つ可能性がある。
 なんといっても、自動化(オートメーション)なので、人間が不要になる。労働力不足を補える。更に、ヒトという正確性を欠く生物よりも、事故リスクが低くなる。ルート間違いやうっかりミス、アイドリング時間も減る。そして、日産さんには嬉しくないだろうが、自動車台数も減り、資源消費もCO2排出量も減るだろう。もともと、既にクルマ離れが進んでいる。自動車を持たない人だけでなく、免許証を持たない運転できない人も増えている。もう元には戻らないことは織り込み済みで、自動車メーカーも自動運転に舵を切っているはずだ。

 これまで、自動運転には2つの壁があった。技術の壁と法制度の壁だ。うち、技術面では、かなり仕上がっているようだ。あとは、法制度を緩和するかどうかだ。先に挙げた社会課題の解消のため、自動運転をいつまでも法制度で縛っておくこともないだろう。

 自動運転が変えるもののうち、長距離輸送や宅配などの物流は、民間の分野だ。また、公共交通については、タクシーに最も大きな影響があるだろう。次いで、路線バスも自動運転に代替されていくはずだ。これらは多くの場合、民間が担っている。行政はこの間、これらの公共交通機関が埋められなかった移動ニーズへの対応を迫られてきた。コミュニティ・バスなどだ。
 というより、公共交通は行政が担うのが世界の趨勢だが、日本においてはほとんどの市町村が民間に任せてきたため、行政にノウハウがなく、対応が後手に回っている。というほうが実情だろう。

 コミュニティ・バスは、山を切り開いて宅地開発されたような団地とやや離れた駅を結ぶようなものが典型的だと言える。
→郊外型なので自動車通勤が想定されていたが、高齢化や運転手だった夫の死去などで自動車が使えなくなって困る。
→かつては路線バスもあったが、子どもたちが巣立って人口も減って、便数減や廃線となる。そうすると移動が困難となる。
→毎度タクシーを呼ぶほどの経済力はない。町内会・自治会の会費でバスを仕立てる力はない。
→行政に頼る。
→「みんなで乗って維持する」マインドが住民にあれば、導入(イニシャル・コスト)だけ行政支援すれば成立する。
→自助・共助マインドがなくても、運行(ランニング。コスト)まで行政支援する財政的余裕があれば成立する
→多くのまちでは、自助・共助も公助もないので、成り立たない。

 大体の構造は、こんなところではないか?
 そもそも話としては、公共交通のない場所に定住を誘導しないのが一番いい。しかし、今となっては後の祭りだ。こうした敗戦処理としては、行政が住宅開発を規制しなかった責任をとって、コミュニティ・バス等を走らせるより仕方ない。

 この際に有効なのが自動運転なのだろう。
 多くの場合、コミュニティ・バスにおいては、導入よりも維持が問題となる。コミュニティ・バスは定員11名以下の普通乗用車で間に合うことも多く、イニシャル・コストは何とでもなる。問題は維持だ。
・白ナンバーの場合
運賃無料で運行することとなり、運転手はボランティアか別財源で雇うことになる。いずれにしても、安定的確保は困難だ。
・緑ナンバーの場合
乗客を乗せる二種免許を持った運転手を雇わなければならない。そのための、相応の運賃×乗客数が確保できるなら苦労しない。

 というわけで、自動運転なのだ。
 現在のところ、日産追浜工場内では自動運転の車両が走っているが、それが可能なのは私道だからだ。いくつかの住宅団地で実証実験も行われているが、それが容易なのも公道ではなく私道だからだ。公道での自動運転を認めない限り、話は進まない。
 近年、「人口流出日本一」に輝き「空家予備軍日本一」と報じられた横須賀市こそ、全国に先駆けて公道での自動運転ができるよう、規制緩和できないものか? 可能性を探ってみたい。
posted by 小林のぶゆき at 10:28| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月22日

「あなたの使用人、何人雇いますか?」〜チラシ27号をお届けします〜

report27.png チラシ第27号を制作しました。印刷版は、本日から各地で配布していきます。

●特集:あなたの使用人、何人雇いますか?
 という内容でお伝えしています。
 →ダウンロード(PDF)

 「議員が多すぎる」とよく言われるのですが、他人事だと思っている方が多いのではないでしょうか? というのも、私たち議員を雇っているのは、市民のみなさんなんです。使用人を何人雇うかは、市民のみなさん次第だと思うんです。それを、「政治は誰かが勝手にやっているものだ」的な感覚ではなく、自分事として考えて頂けたらと思っています。結局のところ、それでみなさんの払った税金の使い途が変わってくるわけですし。

 なお、この件については、下記のニュース記事もご覧頂けると幸いです。
 →「朝日新聞」の記事(有料会員向け)
 →「政治山」の記事

 配布初日から、反響を頂いています。ぜひご覧ください。
posted by 小林のぶゆき at 11:43| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月15日

いよいよ本日14:00〜と4/17(火)18:30〜、よこすか未来会議

KenseiHearing20180415.png いよいよ本日となりました。第6回「市民と議員のよこすか未来会議」の一回目。二回目は4/17(火)です。
 →チラシはコチラ(PDF)

 別に、自分たちの支援者向けにやっているわけではなく、市民の声から政策を産みだしていくための活動です。「私は他の会派の議員を応援しているんだけど……」なんてことは気にせずお越し下さい。
 お買い物のついでに、気軽にどうぞ。
第6回 市民と議員のよこすか未来会議
〜私たちの声は予算にどう反映されたか?〜
※今回も、カフェ形式でじっくりトーク
●一回目
 ・4月15日(日)14:00〜16:00
 ・産業交流プラザ 芸術劇場3F 汐入駅1分
●二回目
 ・4月17日(火)18:30〜20:30
 ・内川町内会館(久里浜5-11-18 京急久里浜駅徒歩4分 久里浜郵便局近く)
●申込:不要。参加費無料。どなたでもお越しください
●問合:橋英昭070-2209-3301
posted by 小林のぶゆき at 11:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月05日

「基地のまち」を考える連続講座・第2シリーズがはじまります。

TransitionOfYokosukaAndBase.png 「基地のまち」を考える連続講座・第2シリーズを開催します。このまちにとって大事なテーマを、旬な講師を招いて語って頂きます。有志の議員と市民のみなさんで企画しました。この内容で1,000円ですよ! ぜひ。
 →チラシPDFはコチラ
【横須賀と基地の、これまでとこれから】
 〜Transition of Yokosuka & base〜

●会 場:3回とも産業交流プラザ 第1研修室
●時 間:19:00〜21:00(開場18:30)
●資料代:1回500円、3回通し券1,000円

■4月13日(金) 横須賀、基地のまちの成り立ち
・菊地勝広さん(市立自然・人文博物館学芸員)
・高村聡史さん(國學院大学文学部兼任講師)

■4月27日(金) 横須賀、基地のまちに暮らして
・デビット佐藤さん(東京湾要塞研究家)
・品川哲朗さん(商店主)

■5月11日(金) 横須賀、これからの都市イメージ
・奥村浩さん(元都市イメージ創造発信担当課長)
・「横須賀ナンバー」アンケートを読む(新倉裕史)

●主 催:「基地のまち」よこすかを考える連続講座実行委員
●連絡先:横須賀市本町3-14山本ビル2階(非核市民宣言運動・ヨコスカ)、TEL/FAX.046-825-0157

 横須賀と基地は、どうやって今の姿になったのだろう。そして、これからどうなるのだろう。いや、これからどうするのだろう。私たちは2014年10月〜11月、「基地問題、新たな視点で 〜Impact of Yokosuka base〜」と題した連続講座を開いた。原子力防災、基地と観光・定住、基地と経済・財政…。米軍と自衛隊の基地が横須賀にどんな影響(Impact)を及ぼしているのか。多角的に、立体的に、見つめ直した。
 今回は、「横須賀と基地の、これまでとこれから 〜Transition of Yokosuka & base〜」と題し、このまちの移り変わりの中から横須賀の歩む道を考えてみたい。前回に引き続き、単純な「基地反対」vs「基地賛成」論議を超えて、「基地のまち」を考える議論の土台をつくっていきたい。
posted by 小林のぶゆき at 09:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月23日

いよいよ明日2/24、議員定数&報酬をテーマに市民の声を聴く会

Hearing20180224.png いよいよ明日14:00に迫りました。市民の声を聴く会@ヴェルク。先週のタウンニュースにも掲載されてます→
 →詳しいチラシはコチラ
 今回は、講師を招いての特別編です。横須賀市議の定数や報酬をどうしたらいいか。講演の後、私たち議員の雇い主である市民のみなさんの声を伺います。
 普段から、議員定数&報酬についてはご意見頂くことが多いので、お考えをお持ちの方が多いと思います。ぜひ、言いたいことを言いに来てください。ただし今回は、我々議員も聞くだけじゃなく、言いたいこと言います(笑)
 お買い物のついでにでも、気軽にぜひ! お待ちしています。
第16回 議員有志で市民の声を聴く会
どうする?議員定数&議員報酬

〜横須賀市議とのトーク・ディスカッション〜

 現在、横須賀市議会では議員定数を削減すべきかどうか、議論が交わされています。ところで、市民の代表である横須賀市議会議員は、何人いればいいのか? どのくらいの報酬が適当なのか? それは本来、もっと市民の声を聴いて決めることじゃないでしょうか? そこで、市民のみなさんと議員有志で一緒に議論する場を企画しました。海外や全国の議会制度を幅広く研究してきた菅原直敏氏をナビゲーターに招き、みなさんと一緒に考えます。

26755195_1561372763931856_1640921976_n.jpg基調講演:菅原直敏氏
1978年生。上智大法卒。国内から海外まで200以上の自治体を踏査し、地方自治に深い造詣を持つ一方、市議・県議として自ら実践。第5回マニフェスト大賞でも最優秀政策提言賞を受賞し、講演等も多数。著書に『何故、地方議会議員年金制度は廃止すべきか』。現在、神奈川県議で、ソーシャルワーカー(社会福祉士・保育士)の顔も持つ

●日時:2/24(土)14:00〜16:00
●会場:ヴェルクよこすか第1研修室
●対象:どなたでもどうぞ
●参加費:無料
●申込:不要
●主催:議員有志で市民の声を聴く会
posted by 小林のぶゆき at 17:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月07日

どーなの?市議の定数&報酬。2/24、言いたいこと言いに来て!

Hearing20180224.png 横須賀市議の定数や報酬については、市民から声を頂くことも多いです。我々議員の雇い主は市民ですからね。当然だと思います。そして、いま議会の中でも定数削減論が議論されています。
 私は、議員だけで決めるんじゃなく、もっと市民の声を聴いてから決めるべきだと思いますが、議会がやらないんじゃ仕方ありません。そこで、有志議員でやることにしました。

 2/24(土)14:00〜16:00@ヴェルクよこすかで、議員有志で市民の声を聴く会。今回は、我々議員も聞くだけじゃなく、言いたいこと言います(笑)。みなさんも言いたいこと言いに来てください!
 →詳しいチラシはコチラ
第16回 議員有志で市民の声を聴く会
どうする?議員定数&議員報酬

〜横須賀市議とのトーク・ディスカッション〜

 現在、横須賀市議会では議員定数を削減すべきかどうか、議論が交わされています。ところで、市民の代表である横須賀市議会議員は、何人いればいいのか? どのくらいの報酬が適当なのか? それは本来、もっと市民の声を聴いて決めることじゃないでしょうか? そこで、市民のみなさんと議員有志で一緒に議論する場を企画しました。海外や全国の議会制度を幅広く研究してきた菅原直敏氏をナビゲーターに招き、みなさんと一緒に考えます。

26755195_1561372763931856_1640921976_n.jpg基調講演:菅原直敏氏
1978年生。上智大法卒。国内から海外まで200以上の自治体を踏査し、地方自治に深い造詣を持つ一方、市議・県議として自ら実践。第5回マニフェスト大賞でも最優秀政策提言賞を受賞し、講演等も多数。著書に『何故、地方議会議員年金制度は廃止すべきか』。現在、神奈川県議で、ソーシャルワーカー(社会福祉士・保育士)の顔も持つ

●日時:2/24(土)14:00〜16:00
●会場:ヴェルクよこすか第1研修室
●対象:どなたでもどうぞ
●参加費:無料
●申込:不要
●主催:議員有志で市民の声を聴く会
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議員報酬&議員定数を「見える化」しちゃいました!

CompensationAndPopulation2016.png このたび、全国の議員報酬&議員定数「見える化」プロジェクトを立ち上げました。
 →全国の議員報酬&議員定数「見える化」プロジェクト

 現在、横須賀市議会では「議員定数を削減するかどうか」の議論がされています。私は、議員だけで決めてしまうのではなく、きちんと市民の声を公聴会や懇談会で聞くべきだと考えています。ただ、それには判断材料となる情報が必要です。そこで、市議会議長会の調査結果と町村議長会の調査結果を統合し、扱いやすいExcel表にして提供しました。

 とりわけ横須賀市民のみなさまには、横須賀市議会と全国を比べた比較表も提供しています。1,742件もあるようなExcel表だと大変ですからね。
SeatsAndPopulation2016.png
 あと、一目瞭然の散布図もつくりました。

 そして、議会が動かないので、有志議員で市民の声を聴きます。2/24の予定です。別の投稿で告知しますね。
posted by 小林のぶゆき at 15:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月03日

【中学生にもわかるセイジの話】まとめ(Vol.41〜50)

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.41】
「議員なんていらない」なら、選ばなくてもいい。ただし町と村だけ。
アメリカでは、まちのカタチを自分たちで決められる。議員を選ぼうが、市長を選ぼうが、誰も選ばないでまちの全員で話し合って決めようが、勝手だ。自分たちのことは自分たちで決めればいい。なにしろ自由だ。世界ではそういう国が多い。一方、日本ではどのまちでも、必ず議員と首長を選ばなくちゃいけない。なにしろ不自由だ。ただし、法律をよく読むと、実は町と村だけは議員を選ばなくてもいい。代わりに、まちのみんなで話し合って決める「町総会」や「村総会」をやればいい。「小さいまちなら選挙とかやるより集まって決めたっていいよね」という考え方だ。実際に、かつて神奈川県旧芦之湯村と東京都旧宇津木村では村総会で決めていた。最近でも高知県大川村で議会廃止論が出た。とはいえ、今は全てのまちに議会がある。……そろそろ憲法を改訂して、地方を自由にするべきじゃないか?

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.42】
アメリカには市町村がないまちがある。
日本では、誰もがどこかの市町村に住んでいる。どんな山奥だろうが無人島だろうが、そこはどこかの市町村だ。しかし、アメリカには市町村がないまちがある。かつて、アメリカでは先住民を追い出して開拓をして人々が住みついた。人が増えてくると、みんなでお金を出し合って保安官や教師を雇った。これが行政になっていった。この文化が残っている。だから、必要になれば地域を区切って税金を集めて役人を雇って市町村をつくる。逆に、不要になれば、役人を解雇して残金を整理し、市町村を解散する。ちょうど会社をつくったり清算したりするのと同じだ。市町村が無くなった場所は、行政に頼らず自己責任で生活する。ただし、市町村が無くても日本の都道府県にあたる郡はある。学校区という独立した教育行政機関もある。だから、最低限のサービスは提供される。これを聞いて、今の横須賀市をいったん解散して第2横須賀市をつくれないか、とも思った。が、日本では市町村が財政破綻したことはあっても解散した例は無く、どうやらムリらしい。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.43】
アメリカには、市役所を丸ごと民営化したまちがある。
民営化は、行政がやっていた事業を民間に任せることだ。郵政民営化や国鉄のJR化のように、完全に民間に譲り渡す方法もある。また、ゴミ収集の業務委託や、保育園の運営委託など、部分的に任せる方法もある。この民営化の流れは主にアメリカから入ってきた。そのアメリカでは、民営化が行き着くところまで進んでいる。なんと、市役所をほぼ丸ごと民間企業に委託しているまちがある。それが、サンディ・スプリングス市だ。市の職員は数人しかいない。仕事の中身と支払う金額を決め、業者を選んで発注し、あとはお任せだ。……横須賀市役所を解散して第二横須賀市をつくることはムリだが、横須賀市役所を限りなくスリム化して大部分を民営化することならできる。ただし、それがいいかどうかは、また別の話だ。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.44】
政務活動費は略して「セイカツヒ」だが、「生活費」とカン違いしてる議員もいる。
地方議員には、議員報酬が与えられている。これはサラリーマンの給料にあたる。その他に、多くのまちで「政務活動費」というものが支給されている。これは、サラリーマンの出張費や資料購入費の費用弁償にあたる。つまり、仕事に必要な経費の仮払いだ。だから、使わなかった分は返さなければならない。しかし、かつては「第二の報酬」とも言われ、公金という意識が薄い議員も多かった。今でも、プライベートに使って号泣会見や謝罪会見をする議員がゴロゴロいる。政務活動費は通称「セイカツヒ」だが、決して生活費ではないことを肝に銘じなければならない。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.45】
政治業界は時代遅れ。ネット広告の時代に、ちょうちんを規制している。
日本の政治は、最も古風な業界の一つだ。いまやインターネットが当たり前の時代。とりわけ公職選挙法の精神は「政治にお金がかからないようにすること」なので、低価格のインターネットは推奨すべきなのに、つい最近までネット選挙はできなかった。その一方、いまだにちょうちんの規制までしている。ちなみに、洒落で本当にちょうちんを使う議員もいる。国会議員と秘書の関係も、丁稚奉公や徒弟制度的な慣習がまだまだ残っている。あと、私の感覚では民間企業の平均よりセクハラ発言割合が高め。業界がオジサン化している。また、政治家本人は公職だから何を言われても仕方ないが、その夫や妻まで色々言われる。いわば、家業となっている。さらに、政策より地縁・血縁や根性論で票が入ったりする。会社で言えば商品力よりドブ板営業で受注が決まることの多い業界だ。……小売や物流の業界のように業界地図をガラリと塗り替える政治家が現れるかどうか。「消費者」の選択次第だろう。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.46】
選挙は、人の死なない戦(いくさ)だ。
かつて、戦国武将は闘って敗れれば首をとられた。政治(統治)は命がけだった。それが現代では選挙だ。大阪都構想で勝負して敗れた大阪維新の会の橋下徹氏は「負けたのに命を取られない政治体制は、日本はすばらしい」と言った。本当にそのとおりだ。ただし、選挙関係の用語は今なお戦国時代さながらだ。出陣式。出馬。刺客。影武者。……武将よろしく、家紋の代わりに政党のマークを入れたのぼりを立て、選挙戦に名乗りをあげるあたり、いかにも戦らしい。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.47】
議員こそ「プロ市民」じゃないか。
よく市民活動をしていて行政や議会事情にやたらと詳しい人がいる。そういう人を「プロ市民」などと揶揄する議員や市職員がたまにいる。しかし、市民活動≒政治活動を、報酬をもらってプロフェッショナルの職業としてやっているという意味では、議員こそ本当の「プロ市民」と言えるだろう。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.48】
政治の世界にも、業界用語がある。
拡声器は「ラッパ」。選挙カーは「センシャ」。朝の街宣活動は女性が口に出すと少し恥ずかしい「朝立ち」、夕方なら雨も降ってないのに「夕立ち」。絶対に勝つ強い候補者は「鉄板」、どうやっても勝てそうにない泡と消える候補者は「泡沫」。100万円の札束は「コンニャク」や「瓦」、1000万円の札束は「レンガ」、違法に配るお金が「実弾」。裏のある旨い話は「毒まんじゅう」。女性運動員は「ウグイス」、男なら「カラス」、候補者のダミーは「影武者」。候補者がお供を連れて練り歩くスタイルを「桃太郎」。衆議院議員だけ何故か別名「代議士」。国会議員は基本、火?金が国会で土日月が地元なので「金帰火来」。「政策」「第一」「第二」「私設」は国会議員秘書の種類。よく有名政治家と本人が一緒に写っているポスターは「二連ポスター」。……まだまだある。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.49】
政治家は兼業OK。
国会議員も地方議員も首長も、政治家はみんな兼業でもいい。会社の社長や取締役が、他の会社の役員をしてもいいのと同じだ。ただし、国会議員が市長を兼職するようなことは、昔はOKだったが今はNG。議員や首長といった公務員は、辞職しないと他の公務員にはなれないのだ。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.50】
地方議員の月給は平均37万5千円。いつか、出馬も考えてみませんか?
全国の市町村議会議員の月額報酬は平均37万5千円*となる。悪くない額だ。25歳から立候補できるが、若くしてこのくらいの額がもらえる仕事は多くない。ちなみに、横須賀市議の場合、月額65万円。年額ではボーナスを含め1,089万円。外国なら国会議員並みの待遇となる。だから、昨年放映されたドラマ『民衆の敵』でも、主人公の主婦・佐藤智子は高給に釣られて選挙に出馬した。ただし、給料ではなく報酬という点に注意。いわばギャラだ。この仕事は出費も多い。そのギャラをもらうために、どれだけ投資する必要があるのか? それを考えると割に合わないという人も多い。とはいえ、議員は兼職でもいいので、今の仕事を続けながら挑戦してみてもいいかもしれない。
*小林のぶゆき事務所によるインターンとの共同調査結果。まもなく、全国市町村議会の報酬&定数に関する調査レポートを発行予定。乞うお楽しみに。
posted by 小林のぶゆき at 13:53| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月25日

【中学生にもわかるセイジの話】まとめ(Vol.31〜40)

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.31】
地方議員は1%の支持で当選できる。2%ならトップ当選だ。
地方議員になるには、誰にでも愛想を振りまく必要はない。有権者の100人に1人。1%の人があなたを選んでくれればいい。99%からどんなに嫌われようが関係ない。たとえば横須賀市議選の場合、有権者34万人の1%は3,430票。前回の最下位当選は1,921票だから、1%なら余裕で当選できる。ちなみに、有権者の2%は6,860票で、前回のトップ当選が6,626票だ。この「1%の法則」と「2%の法則」は、大半のまちで当てはまる。自分のまちの選挙結果で確かめてみよう。*
*ただし、これは大選挙区制の一般市区町村の話。ごく一部のまち(中選挙区制の都道府県や政令市)には当てはまらない。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.32】
首長選や衆院選のような1人を選ぶ選挙では、敵をつくらないことも大事。
前回、地方議員は1%の得票で当選できると書いた。ただし、首長選や衆院選は別だ。首長も小選挙区も1人を選ぶ選挙。有効投票数の40?50%は獲得しなければならない。1%のファンならつくれても、50%のファンはなかなかつくれない。むしろ、たとえ誰一人好きになってくれなくても、半分以上の人が「他の候補者より、まだマシかなあ」と思ってくれればいいのだ。だから、比較優位に立つには、まずは嫌われないことも大事になる。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.33】
政治家は年賀状を出してはいけない。
政治家は、自分の選挙区内の有権者に年賀状や暑中見舞などを送ることが公職選挙法で禁じられている。理由はいくつかある。第1に、政治家をしばる公選法の精神は「政治にお金がかからないようにすること」だ。この人に送ってあの人に送らないわけにはいかない。そうすると大量になり、1枚62円とはいえかなりのお金がかかるため禁止している。第2に、政治家からの挨拶ハガキは「選挙のときには応援よろしくね」という意味にとられる。これは選挙期間外の「事前運動」と見なされかねない。第3に、年賀状や暑中見舞のハガキには当たりくじもついているので「利益供与」にもなりかねない。だから、年賀状をよこさない政治家は、礼を欠いているのではなく法を守っているのだ。ただし、もらった年賀状などに返事のハガキを手書きで出すことは問題ない。なお、私は政治家になる前からだから、筆不精の言い訳に使っている。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.34】
選挙カーは、「センシャ」と呼ぶ。
ワンボックスの車、たいていは白い色で、上に看板がついていて、大型スピーカーを乗せている。政治家以外ではなかなかお目にかかれない、あの車。この業界では「センシャ」と呼ぶ人が多い。正式名称は、選挙期間中は選挙カー、その他の期間は街頭宣伝車(略して街宣車)だ。だが、呼び分けるのが面倒なのと、「選車」「宣車」の他に選挙戦の武器となる「戦車」を掛けて「センシャ」と呼ばれる。正式な由来はわからないが、たぶんそうじゃないかと思う。ちなみに、候補者が手を思いっきり振れるよう、助手席の窓が全開になる車種は人気がある。あと、屋根に櫓を組んで候補者が車上に立てるカスタマイズも人気だ。さらに、夜でも看板が見えるよう照明付きも人気だ。ただし、車のバッテリーに負担がかかるため、最近ではLEDタイプが人気だ。このように、大事な商売道具だけに、涙ぐましい改善努力が積み重ねられている。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.35】
女性はウグイスだが、男版はカラスと呼ばれる。最近ではオウムもいる。
選挙カーでマイクを握る女性運動員を「ウグイス」「ウグイス嬢」と呼ぶ。これなら、みんな知っている。これが男の場合、ギョーカイでは「カラス」と呼ぶ。ちなみに、候補者が休憩中、助手席に候補者とやや似た人を乗せて、あたかも本人が精力的に活動しているように見せる場合には「影武者」と呼ぶ。最近では、本人の声をICレコーダーに録音してオウム返しにリピートさせるなど巧妙化している。どうやら、選挙は鳥類に縁があるのかも。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.36】
あなたのサイフに勝手に手を突っ込めるのは、泥棒と行政だけだ。
ドラえもんのジャイアン風に言えば、日本は「俺のものは俺のもの。お前のものはお前のもの」だ。つまり、財産権が保障されている。しかし、あなたの財産に手をつけられるものがある。それは、行政だ。あなたは税金を払っている。買い物みたいに選ぶことはできない。納税は義務だ。強制的に徴収される。つまり、行政は勝手にあなたのサイフに手を突っ込める。ただし、あなたの代表(議員)が決めたルール(法律)に基づかなければ、税金を徴収されることはない。その意味では、勝手にとられるわけではない。それ以外に、あなたの財産に手をつけたら、その瞬間に違法。つまり泥棒だ。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.37】
沖縄県は、公職選挙法の治外法権になっている……ように見える。
yohei.JPG日本の法律というものは、基本的に全国どこでも一律だ。地域ごとに規制値等が違うことはあっても、適用されない地域というものはない。ただし、特区(国際戦略特区や構造改革特区など)に指定されると、法令の適用除外となることがある。ところで、沖縄県は、公職選挙法の特区にはなっていないが、事実上、「治外法権」「無法地帯」になっているかのようだ。見逃しが多い。公共の電信柱や樹木にまでポスターを貼る。名前入りのノボリや看板を平気で立てまくる。呑み屋を回って「置き忘れた」との名目でチラシや名刺をゴソッと置いていく。……他の46都道府県と比べ、あまりにもやんちゃだ。逆に言えば、政治意識の高い土地柄でもあるかもしれない。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.38】
議員はコスパ。
ある会合で議員報酬の話になったとき、市民に言われた言葉。「議員報酬はいくらがいいのかって? それはね、要するに議員ってのはコスパなんだよ。小林くんは市民にとってコスパのいい議員なの? そういう話だよ」。なるほど。イマドキの言葉でわかりやすいなあ。コストパフォーマンスか。さあ、考えてみよう。その議員は、市民にとって雇っておく価値のある人ですか? その議員達を、いくらで雇えるなら安いと思いますか?

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.39】
街中でよく見かける政治家の看板。「連絡所」と書いてあるが、たいがいはタテマエだ。
26814899_1424344001007817_1245949505831761426_n.jpgよく街中に政治家の看板がある。政治活動用立札看板というもので、個人名義で6枚、政治団体名義で6枚まで立てることができる。よく見ると、「連絡所」「後援会事務所」などと書いてあるはずだ。つまり、政治家本人と連絡をとることができるように後援会の人などが連絡役を引き受けている場所、という設定になっている。が、今の時代、現職議員であれば普通、住所や電話番号が公開されている。候補者であっても、検索すればたいがいホームページがあり、E-mailアドレスやSNSの連絡先も書いてある。だから、多くの場合、連絡所というのはタテマエだ。実際には、政治家の名前と顔を覚えてもらうために使われていることが多い。本当に訪ねるとビックリされるかもしれない。
※写真は、私の立札看板。断っておくが、これは本当の事務所の看板である。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.40】
日本の国会はイギリス式、地方政治はアメリカ式だ。
議会制度はイギリスで形づくられたと言われる。日本では大正デモクラシーの時期に、そのイギリスと同様の議院内閣制に近づいていった。つまり、国会議員の中から行政トップの首相を選ぶしくみだ。一方、地方にも議会はあったものの、首長は国が送り込む仕組みだった。いわゆる官選首長だ*。その後、第二次大戦で負けた日本は、アメリカの占領下に置かれた。このとき、GHQの指導の下、中央集権だった日本は地方分権に改められ、地方自治制度が整えられた。そして、地方はアメリカに多い大統領制となった。つまり、議員とは別に、行政トップの首長も選挙で選ぶ仕組みだ。……どうせアメリカに似せるなら、今後は憲法改訂して、アメリカみたいに地方でも議院内閣制か大統領制か直接民主制か、自由に選べるようにすればいいのになあ。
*ただし、国へ「この人をぜひ市長に」と要望することで、実質的に議会が首長を選ぶ面もあったようだ。その意味では、議院内閣制的な性格もあったと言えるかもしれない。
posted by 小林のぶゆき at 09:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月22日

学校選択制は、今の小3から廃止へ。

YokosukaElementaryAndJuniorHigh.png 横須賀市立中学校は、現在、選択制です。小学校を卒業したら、どの中学校に行くかは選べます。これが、2021年4月入学の生徒(今の小学校3年生)から学校選択制廃止(原則として、指定校に行くよう)にすると、横須賀市の教育委員会事務局が方針決定し、1/19に発表しました。
 ちなみに、右の地図がわかりやすいと思います。クリックすると拡大されるはずです。PDFはコチラ→小学校と中学校の学区の対応状況2016

 2年前の記事に書いたことが、初めて時期も明示され、だいぶ確定的になりました。
 →「横須賀市で小中一貫はできるのか?〜中学校選択制がなくなる!?〜」

 私は選択制廃止論者だったので、基本的には評価しています。
4BD1D2AB-86D7-41BC-B7BA-B676A9910560.jpg とりわけ、来年度の中学校学区変更の結果を見ると、私の地元・野比にとっては重要な問題です。なぜなら、今回も、最もわりを食った学校(「転出」から「転入」を除いた「純減」が最も多い学校)は、野比中でした。これで、最も学校選択制の影響を大きく受けた学校が、4年連続で野比中となったわけです。
 これは、別に教育内容のせいではなく、単純に北下浦と久里浜の学区が入り組んでいるためです。具体的には、たとえばうちの子は野比小に通っていて、うちの学区は野比中なのですが、小中一貫先が長沢中なので長沢中に入学することにしました。大半の友達がそうしたようです。

 ただし、調べたところ、まだ確定ではありません。
 この辺のくだりは手続き論で、少し難しいので、以下の囲みは読み飛ばして頂いて大丈夫です。
0889C7E5-89F5-4F85-B233-B54AAADA6F77.jpg
(A)合議制の執行機関である教育委員会の執行権限は、「教育長に委任する事務等に関する規則」に則り、一部を除いて教育長に委任されている。
(B)上記規則の第2条「(13)通学区域の設定又は変更に関すること。」は教育長に委任されていない。ただし、「学校選択制」に関することについては、これに該当しないため、教育長に委任されていると考えられる。
(C)「学校選択制」は「学齢児童生徒の就学に関する取扱規程」の第8条一項のうち「(4)その他委員会が特に必要と認めたとき。」に該当して「指定校変更」をするもの、という建付けとなっている。
(D)上記「(4)その他委員会が特に必要と認めたとき。」に、いわゆる「学校選択制」の場合を該当させるための文書が、平成17年度より毎年、教育長の手で決裁されている(決済文書は資料照会中)
(E)つまり現在、本市でいわゆる「学校選択制」と呼ばれているものの実態は、あくまで「指定校変更」である。恒久的な制度ではなく、例外措置の拡大固定化と言ったほうが正しい。そのため保護者は、一般的な「指定校変更」と同様に「指定変更申立書」の提出が必要となる。
(F)1/19の教育委員会定例会では「報告事項」として提出された。つまり、教育委員会としての意思決定をするものではない。そもそも、本件は教育長に事務委任されているため、教育委員会に諮らず教育長の一存で変更できる案件だ。その意味で今回は、教育長が「3年後の2021年4月以降は、この例外措置を私は決済しませんよ」と教育委員のみなさんに予告した、というだけの話だ。
(G)そのため、教育長が別な方に替われば方針変更はあり得る。ただし、ここまでの議論の積み上げに加え、1/19に予告したことをひっくり返すとは思えない。行政の継続性の観点で誰が教育長になっても、おそらく「学校選択制」なるものは廃止されるだろう。


 さて、今回併せて「救済措置」案も提示されました。
 まず、指定校に希望する部活がない場合、隣接校に「指定校変更」していいようにする方向で検討するとのこと。とはいえ、私はこれでは小中一貫教育が骨抜きになると予想しています。
 来年4月の学校選択制利用者は361名ですが、市の予想では廃止後には20名前後になるのではないかとのこと。しかし、私はそんなもんじゃ収まらないのではないかと思います。そして、不満の声も多く出ると思います。現在は、部活の有無だけでなく、顧問やチームの強さなども含めて選択しているからです。
 加えて、本来の学業とは関係がない部活動を理由に学校を選択することは本質的なのか? その視点はありません。
 この問題については、部活を学校とは切り離した活動とするよう何度も議会で提案しています。文末に一部ご紹介していますので、ご関心をお持ちの方はご覧ください。

 ただし、「救済措置」を講ずるなら、むしろ「小中不一貫」問題を優先すべきではないか? 私はそう思うんです。さっきも触れたように、うちは野比小学区の端っこのほうなので、中学校は野比中学区なのですが、小中一貫先である長沢中を選択したわけです。野比小は長沢中と小中一貫教育がされているとのことですので、一貫性が保証されていない野比中は選びませんでした。しかし現在のところ、教育委員会事務局では2021年4月に向けてこの「小中不一貫」問題を理由にした「指定校変更」を検討してはいないとのこと。
 しかし、我が家はレアケースではありません。仮にレアケースであっても、「森を見て木を見ず」ではいけないので、一人ひとりの子どもにつまづきの原因を置かないほうがいいと思います。
 実は、小中の学区が揃っていない学校が過半数です。全23ブロック中、下記の計14ブロックで揃っていません。実に61%にのぼります。
学区が小学校と対応していない中学校ブロック
(カッコ内は原因となる分割小学校)
●大楠中(荻野小)
●武山中(荻野小)
●北下浦中(北下浦小、津久井小)
●長沢中(野比小、北下浦小、津久井小)
●野比中(粟田小、野比小)
●岩戸中(粟田小)
●神明中(神明小、明浜小、久里浜小)
●久里浜中(明浜小、久里浜小、神明小、大塚台小、大矢部小)
●大矢部中(大矢部小、森崎小、衣笠小)
●衣笠中(衣笠小)
●浦賀中(大塚台小、望洋小)
●馬堀中(望洋小)
●大津中(大塚台小)
●公郷中(森崎小)

 この問題については、現教育長からも前・教育委員長からも「できるだけ学区を揃えられるように努力していきたい」旨の答弁は頂いています。とはいえ、地域の理解も求めねばならず、一朝一夕にはできないことは、私も理解しています。であればこそ、「救済措置」は必要だと思うのです。

 いずれにしても、学業にとって本質的な小中不一貫は「指定校変更」を認めず、あくまでも教育課程外の部活は「指定校変更」を認めるのでは、大きな矛盾があります。この点については、今後も指摘していきたいと考えています。最後に、最も直近のこのテーマの質疑を貼り付けて終わりにします。

2017年9月27日 本会議 一般質問
   〜   〜   〜
◆6番(小林伸行) 次に、小中一貫教育と学区の不整合について伺います。
 現在の学校選択制は、2016年度から全小・中学校で進められている小中一貫教育とそごを来しています。そこで、学校選択制検証会議の検討報告を受け、本年度中には廃止する方向で検討が進んでいるようです。早く決断すべきです。
 廃止時期については、3年の移行期間を設け、2020年3月末をもって廃止すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 一方で、小中一貫教育をするにも、小中の学区がそろっていない学校が数多くあります。中学校23校中14校、実に61%もの学校ブロックで小中不一貫となってしまっています。なお、この問題については、前教育委員会委員長からも小・中学校の通学区域がそろっていないということについては、課題だと認識している、できる限りの努力は今後していきたい、との御答弁をいただいています。
 段階的に学区を変更して、徐々にそろえていくべきだと考えますが、いかがお考えでしょうか。
 現状では、同じ小学校なのに、ある子は小中一貫教育を受けるが、ある子は小中不一貫教育の中学校に行くというようなことになります。
 そして、小中一貫を強化すればするほど、この不一貫となった生徒が疎外感を強めることにつながります。この問題をどのように捉えていらっしゃるでしょうか、お伺いします。
 さらに、追浜小学校が過小規模校として統廃合もうわさされる一方、学区が隣り合う浦郷小学校では校舎の増築も迫られました。誰が考えても矛盾しています。学区を適時適切に柔軟に見直すことで不要な投資を抑えるとともに、廃校対象となっている学校から救える学校も出てくると考えます。
 学区再編には、このような効果もあると考えますが、教育長のお考えをお聞かせください。
   〜   〜   〜
◎教育長(新倉聡) 次に、小中一貫教育と学区の不整合について4問御質問いただきました。
 学校選択制は3年の移行期間を設け、2020年3月をもって廃止すべきと考えるが、いかが考えるかということについてですが、学校選択制の見直しにつきましては、平成28年の教育委員会5月定例会において、横須賀市学校選択制検証会議から、学校選択制は廃止したほうがよいという方向性が示されております。
 このため、現在、教育委員会事務局の関係各課において、廃止に向けた具体的な対応を検討しております。廃止が決定した場合でも、当然のごとく周知期間は必要であると考えております。
 次に、学区がそろっていない小学校と中学校は、段階的に学区を変更して徐々にそろえていくべきと考えるが、いかが考えるかということについてでありますが、平成28年6月9日の平成28年第2回市議会定例会において教育委員会委員長から答弁したとおり、私も小中一貫教育を進めるに当たって、全てのブロックにおいて小学校と中学校の通学区域をそろえることは大変難しい課題だと認識しています。しかしながら、今後、できる限り通学区域の見直しに取り組んでいきたいというふうに考えております。
 次に、小中一貫を強化すればするほど、不一貫となった生徒が疎外感を強めることにつながる、この問題をどのように捉えているかということについてでありますが、住所によって小中一貫ブロックの中学校に進学していない生徒がいるということは課題として十分認識しております。今後、できる限り通学区域の見直しに取り組んでいきたいと考えております。
 ただ、本市の小中一貫教育では、子どもの学びを豊かにすることを重視し、義務教育の9年間を一体として捉え、子どもの学びをつなぐという視点で取り組んでいるところであります。
 したがいまして、学びの系統性・連続性を重視した授業が全ての小・中学校で行われることを目指しているもので、小中一貫教育ブロックではない中学校に進学したとしても、本市が考え、狙いとしている小中一貫教育は実現できるものと考えております。
 次に、学区を適時適切に柔軟に見直すことで不要な投資を抑えるとともに、学校を廃校対象から救える効果もあると思うが、いかが考えるかということについてでありますが、御質問のとおり、小規模となっている学校とマンション開発等により児童数が急増している学校が隣接している区域が現にあります。
 今後、学校規模の偏りを解消するために、できる限り通学区域の見直しに取り組んでいきたいと考えております。

◆6番(小林伸行) 続いて、小中一貫教育と学区の件に移っていきたいと思います。
 この件で私が教育委員会事務局から聞いているのは、学校選択制の廃止に向けて今検討していると。ただし、検討の中身としては、部活動が各学校にそろっていないということもあって、部活動を理由とした指定校変更を行うべきかどうかも含めた制度設計も考えているというふうに聞いているのです。
 ただ、私が思うのは、部活は学業そのものではないわけで、部活動を理由に指定校変更するというのは本末転倒だと思うのです。なので、これを行っていくと、結局どの学校にも全ての部活動がそろっているわけではないので、結果として小中一貫を骨抜きにすることになると思うのです。部活動を理由にしていったら、いろいろな子が本来の学校、小中一貫になっている学校ではない中学校に進むということがかなりの割合で起こると考えられるので、私は指定校変更を部活動を理由にしてはあり得ないと思うのですが、教育長のお考えはいかがでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 大変悩ましい内容だというふうに理解しています。
 学区を飛び越えてほかの学校へ行くときの選択肢がクラブ活動というのが今多くの方の中でかいま見られているということも事実であります。選択制における弊害もあって、当然選択制を今後廃止していこうという方向性が示された中ではあるわけですけれども、個々の児童・生徒の方にとっては、せっかく持っている能力が発揮できないままに、その子の未来を潰していいかというところは今度どういうふうに考えたらいいかという、そことの兼ね合いが大変悩ましいということで申させていただいているところです。
 ただ、委員がおっしゃっているように、例えば北に住んでいるのに、南にいいクラブがあるから、そこまで行こうと、そういうことが現在はできていますけれども、それは好ましくないというのが廃止の基本にあったかと思います。
 今悩ましいところですが、例えば、たまたま通わなければいけない学区にはないけれども、通学可能な隣の学区にあるのだったらば、その人たちもだめだと言っていいのかどうかという判断をどうつけたらいいかというところが、今議員がおっしゃったところで、私どもの考えなければいけないところかというふうに捉えているところです。


◆6番(小林伸行) おっしゃることはわかるつもりです。ただ、これは部活動の件とも絡みますけれども、だからこそ私は、部活動と学校を一旦切り離せば、この問題は解消するという具体的な提案を申し上げているのです。どうして同じ学校の部活に通わなければいけないのか。私、先ほどの御答弁でどうしてもわからなかったのですけれども、学校活動の一環だということは理解しています。ただし、学校活動は、別にほかの学校のほかの先生から指導を受ける、あるいは地域の方から指導を受けるということでもいいはずだと思うのです。それは文部科学省も、学校自体をもっと地域に開いていくべきだし、部活動についても地域との連携をということを言っているわけで、その意味では隣の学校の部活動にというのも何の問題もないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 多分議員がおっしゃっているところは、日本のクラブ活動というか、学校教育における運動部の大きな例ではないかと思うのですけれども、これまで日本の中では、学校教育を主体に各種目がつくられてきていた。学校競技ではない形のものとして、例えば水泳、あるいはサッカーだとかといったものが別途に形成されてきている。つまり、欧米型のスポーツクラブ的な要素というものが存在してきて、現段階では日本の中でそういった系列が2種類あるのではないかというふうに私は認識しています。
 一方、問題になりますのは、そういった学校のクラブ組織でなければ、中学校、あるいは高校もそうだと思うのですけれども、体育大会への参加資格がないわけです。一方では水泳ですとかの別の大会が所属のスイミングスクールからの推薦で出られたりという仕組みが今混在しています。競技によっては、せっかくそこで活動しても大会に参加することもできないという状況があるということを御認識いただければと思っています。


◆6番(小林伸行) そこは運用の中で、いかようにもできると思うのです。もちろん、陸上とか水泳のような個人競技であればやりやすいわけです。指導をスイミングスクールで受けようが、他校で受けようが、試合は母校の部活から出るというような形で個人競技はやりやすい。
 一方で、チームスポーツはやりにくい、あるいは吹奏楽といったようなものはやりにくいというのはわかります。ただ、運用の中で、例えば野球なら野球を何校かの子たちが一斉に練習する。でも、試合のときには分かれて、それぞれの学校で出るということは幾らでもできると思うのです。言ってみれば共同練習です。同じ指導者から共同練習して、あるいは練習の中では学校単位で練習試合をするかもしれない。でも、大会の試合は分かれて出るということはあり得るのではないでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 運用というのは私たちができるのではなくて、それぞれの体育大会とか連盟がその規約上で定めていて、そこには学校の顧問、学校長がという規定がされるわけです。クラブ顧問がみずからその子どもたちの責任を持って参加するという資格になってしまっているので、ですから、先ほど言ったそれぞれの連盟、あるいは体育協会のほうが日本の中に2種類の系列を持ってしまっている以上、簡単にはできないというお話をさせていただいたところです。
 それから、多分御自身もあるかと思うのですが、球技、あるいは集団の競技というのは、常日ごろのチームワークを重んじて活動して一緒に汗を流すという達成感がまずあると私は理解しておりますので、別々に練習してきたところがそのチームに戻って、急にチームの技術力が向上するとか、達成感が生まれるかというところについては、済みません、私にはそこの想像はつかないところです。


◆6番(小林伸行) 私の説明が悪くて少しわかりにくかったと思います。
 私のイメージでは、先ほど提案したように、複数校でブロックをつくって、この中に野球部はA校にある、サッカー部はB校にあるという状態にするのです。それで、例えばこれが3校だとして、3校分の子たちがA校の野球部で練習をしました。ここは50人いるかもしれません。いざ試合だというときには、B校の子はB校から出る、C校の子はC校から出る。共同練習の部活で、でも大会はそれぞれという、箸の上げおろしまで協会が指示してきているわけではないはずなので、共同練習だったらできるでしょう。逆に、それをしない限りは、小中一貫教育の問題は解消できないのではないですかという話なのです。

◎教育長(新倉聡) 大変済みません、小中一貫教育の問題の解決というのは、私は今全く理解できない状況です。
 それから、その意味で、クラブ活動だけの話をさせていただけるとすれば、例えば横須賀市の広いエリアの中で4エリアに分ける、あるいはどこどこの地域を分けるといったときに、授業が終わったそれぞれの子どもがまた別の学校へ行ってということを行った場合に、集合して練習する時間帯は本当に少なくなります。
 それから、束ねている指導者の方にしてみれば、いつ来るかわからない、あるいはきょうはどうなっているのか、そういう子どもの管理まで見ていかなければならないことになってきます。
 先ほどおっしゃっていただいたように、もしそれが各学校の顧問という形でないと大会に出られないとすれば、その先生の負担というのはより多くなるのではないかというふうに理解しているので、なかなか難しい課題だというふうに捉えています。


◆6番(小林伸行) 少し視点を変えれば、今の部活動、特にスポーツはどうしても勝利至上主義に偏っている嫌いがあるのではないかと思うのです。余りにも長時間練習をする。今学校現場の先生からも、昔よりも大会がどんどんふえてしまっていて多忙感をさらに押し上げているというような状況も聞いています。
 これは本来の姿ではないと思うのです。だから、練習の時間がますます減ってしまうと言いますが、多少減ってもいいではないですか。そこまで寸暇を惜しんで練習するということよりも、放課後、仮に移動に15分、20分かかっても、隣の学校へ行って他校の生徒とも一緒に練習する。何の不都合があるのか。
 私が小中一貫教育と関連すると申し上げたのは、部活動を理由にした指定校変更を行ったら、小中一貫教育が骨抜きになるからなのです。
 質問としては、部活動を理由とした指定校変更は、小中一貫教育の効果を希薄にしていきますよね。

◎教育長(新倉聡) 申しわけございません。最後の部分が御質問なのか、御意見なのかがわからなかったのですが、小林議員が御本人では骨抜きになると御理解している部分に、我々は骨抜きにならないようにどうあったらいいか今検討している段階だというふうに一番初めに答弁をさせていただいているところだと思っています。
 それから、今議員がおっしゃっている中で、指導している教職員が多忙だから子どもたちの可能性を否定していいのかという部分がよく理解できなかったところです。あくまで、我々は子どもたちがどういう形で育っていくかということに対して最善の場を提供していく、この中でどの手法がいいかというものを今検討しているところです。 先ほどからかみ合わないのは、あるA校の顧問の方がほかの学校の生徒たちを全て自分の教え子のように捉えられるかと言えば、その子が持っている日常の生活スタイル、あるいは個性といったものをどう伸ばしてあげられるかというときに、たまたましか来ない子どもと、いつも見ている子どもとの間に当然差が生じてしまうのではないかということも私どもは危惧している。だから、できる限り学校内において同じ学校に通っている子どもたちを見ていくということが必要なのではないかというふうに先ほど来回答をさせていただいたところです。


◆6番(小林伸行) 確かに、どうもかみ合わないのです。
 まず、生徒がさまざまな種目にチャレンジする機会を奪ってはいけないというのは、私も全く同じ思いです。だけれども、小中一貫教育になって行く学校が決まってしまって、その中学校にある部活動しか選べないとすれば、それはその子の機会を奪ってしまうことになると考えているのです。だから、その中学校にない部活動にも行けるようにしないと、その子には機会が与えられないのではないかという話なので、そこは理解いただけましたでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 議員とのこの論議の究極の改善策というのは、全ての中学校に全てのクラブ活動がそろえばいい。それであれば、小中一貫教育の最終的な結論にたどり着く、そういう理解でよろしいでしょうか。
 つまり、今はそこの学校にクラブがないからほかの学校にということを言うのであれば、中学校に全てのクラブ活動がそろっているということが一番好ましい体制なのだという理解でよろしいのでしょうか。それであれば解決するということですか。


◆6番(小林伸行) もちろん、そうなれば理想ですけれども、人口減少で子どもの数も減っている中で、それは望めないことです。ですから、私は現実的な方策として部活動の社会化を申し上げました。
 結局、ふだん見ている子だからこそ、さまざまな状況を理解できる。それはあるでしょう。ただ、現在の学校の部活動においても、担任している子どもよりも担任していない子はわからないです。それと同じことだと思います。今世の中には、例えばリトルリーグとか、いろいろなクラブチームがありますけれども、そのクラブチーム等の指導者の方が子どものさまざまな状況を理解しないで、たまたま来る子だから余りよくわからないといって指導しているかといったら、そのようなことはないと思います。なので、状況は同じだと思います。
 だから社会化、つまりクラブチームと同じような運用を部活動にも求めていけば、この問題は解消できるということなのです。
 部活動の社会化にどうしてそこまで抵抗感があるのかわからないのですが、なぜ学校で抱えようとするのか、もう少し教えていただきたいと思います。

◎教育長(新倉聡) 議員おっしゃっている、それぞれのお子さんが行っている、あるいは生徒たちが自分の好きな競技を行える、そういう環境が欲しいということを突き詰めていくとすれば、全てのスポーツ、あるいは文化活動はクラブチームとして行っていくのが一番望ましいのではないかというふうに私は今受けとめています。
 一方、ここの論議になっていますのは、学校で行っている学校教育の一環である部活動はどうあるべきかということで今までお答えをしてきております。その原因として、先ほど小林議員とかみ合わないというお話をしたのは、現在の日本の中にあるクラブ活動チームと部活動、これはスポーツだけに分けていただければと思います。かつてはクラブチームが存在しない日本の中で、クラブ、あるいはスポーツの根底を担っていたのが各学校における部活動だった。それが新たな形としてクラブチームというものがつくられてきていて、早くその形になれば、それはそれで望ましいのかもしれません。そうだとすれば、各学校におけるクラブ活動と言っている部活動はなくなっていいのかもしれません。でも、学校の指導要領、学校教育の中で部活動の推進というものの位置づけがまだある現在においては、今すぐに姿を変えるのは難しいですというお答えをさせていただいたところです。


◆6番(小林伸行) 時間軸の話もあると思います。私は、あるべき姿の話をしていて、来年すぐにそうするべきだと思っているわけではないので、ステップを踏んでというふうに考えています。
 その第1ステップが部活動指導者派遣推進事業の拡充というふうに考えていますけれども、この事業は今どうなっているかというと、30人の指導者が今派遣できる状態になっている。ところが、学校現場から今50人近くの要望が来ている。つまり、この事業は、学校からもっと来てほしいと言われているにもかかわらず、応えられていないわけです。
 また、指導者の方々も年間35日が上限の予算しか組まれていないというふうに聞いています。大体週1回のペースを想定してこの日数になっているということなのです。
 そうすると、人数も足りなければ、実態として部活動を指導・支援していくというにはまだまだ少ない日数しか入っていないので、これを抜本的にもっと拡充、週3日とか入れるようにしないといけないだろうし、50人、100人派遣することがまず第一歩のステップとして学校現場の負担軽減にもつながるよい方策ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 大変うれしい提案だというふうに思っています。ただ、何点か問題がありますが、我々もこれは平成29年度以降から拡充していきたいと考えております。
 それから一方では、今定例議会の委員会の中でも報告いたしましたが、教職員の多忙化に対して全体の数字は捉えましたけれども、何が多忙なのかの分析をこれからしていくつもりでいますので、そこで必要な体制は組んでいくべきだと思っています。
 一方においては、議員がおっしゃっているように週3日なり週4日なり、あるいはもっと極端に言えば、週5日間来ていただくことが望ましいですけれども、その給与では生活できない中では、1週間1回が限度だという方も存在しているというのが実態であると思っています。
 なので、その兼ね合い、あるいは多忙化の中の対策としてどう打つかということを総合的に検討させていただきたいと思っています。


◆6番(小林伸行) 今、週3日、週5日というような話もありましたけれども、際限なくふやしていいかといったら、やはりそうではないと思うのです。私からは、週3日6時間程度の制限を設けてはどうかという御提案も別途しました。これについては、中学校体育連盟のほうで検討しているので教育委員会としては考えないというような御答弁だったかと思います。
 長谷川議員に教えていただいたのですけれども、文部科学省が今ガイドラインを考えているということではありますが、それに先立って、静岡市の教育委員会では、月45時間までというような部活動ガイドラインを独自につくっているようなのです。なので、別に教育委員会としてつくっていけないわけではない。現在の特に中学校における教師の多忙感の最大の原因は部活動だというふうにも聞いています。
 この前のアンケート調査でも、月200何十時間残業している人がいるという中では、部活動、熱意ある教員はどんどん時間を使って行おうとするかもしれないですけれども、残業がこれだけある中では、どこかで歯どめをかけない限りは解消しないと思うのです。
 話が少し広がってしまいますけれども、教員のためにも、生徒の健康のためにも、時間の上限をきちんと設けることがもう必要な時代に入っていると思うのです。なので、国待ち、競技団体待ちではなく、市として積極的に時間の制限をつける時代に入っているのではないでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 横須賀市の中学校体育連盟については、中学校の体育指導の先生方がほぼ加盟しているものであります。言いかえれば、中学校体育の教員が自分たちでどうあるべきかという形を先にお示しいただいているので、現在、それをもとに各学校が指導の基準、指針として既に動いている。土曜、日曜日については休日にしていこうとか、もう実際に動いていただいているところが1つです。
 これを踏まえた上で、国から今検討しているガイドラインが示されてくるのであれば、あわせた形でこうあったらいいのではないかということは教育委員会としてもお話ができるだろうということで学校長に伝えていきたいと思っています。
 それから、大変恐縮なのですけれども、私どもが行った調査というのは、あくまで学校にいた時間であって、実際にその時間に何をしていたかはまだ調査をしていません。ですから、これを中でもう一回確認したいと思っているところです。220時間が全て部活動のためにあったということの認定は私どもまだ何もできていませんので、そこは誤解のないようにお願いしたいと思います。


◆6番(小林伸行) 連盟のほうでもある程度上限を設ける方向で動いているということであれば、ぜひ実効性のあるガイドラインになることを期待したいと思います。
 部活動の件は次で最後にしますけれども、名古屋大学の内田良准教授の指摘によると、全国の87.5%の中学校では、教師全員による部活動の指導という、もう半強制的な指導体制がとられていて、希望制なのは5.3%。そのほか7.1%ぐらいはそれ以外の方法だということなのですけれども、我が市は教師全員による部活動の指導体制ということになるのでしょうか、それとも希望制になるのでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 原則お願いをしている形になっていると思います。

◆6番(小林伸行) 原則として引き受けなくていいという通知を出していただいてはという提案を先ほどしましたけれども、それが無理であっても、文部科学省は建前では自主的な活動と言っている中でも、原則として全員にお願いするということになっているので、やはり矛盾があると思うのです。これは本来の形、自主的な活動ということ、状況によっては必ずしも引き受けなくていいということを先生方に改めて認識いただくことだけは必要ではないでしょうか。

◎教育長(新倉聡) 大変くどいようですけれども、学校運営の実態は学校長が持っているというふうな認識をまずさせていただいた上で、先ほど来話題になりました部活動指導者派遣推進事業というものの派遣基準の中に、当該教員に各顧問をお願いしますけれども、その顧問以上に学内の他の業務があった場合、その部の顧問に就任することはできませんので、そういった場合に派遣をすると。あるいは当該の競技に対して経験者が学内に全くいない、そういったものが生じていることを当然理解していますので、この制度をもってそれらの先生方、競技等を知っている顧問になり得る方を別途派遣させていただいているという形です。
 ですので、強制的な話ではなく、学校運営上、先生方に支障なりがあるということがあれば、その実態を個別に御推薦いただいているので、初めから強制的にしろという形ではなく、各学校の中での御検討、任意の判断をいただいた上で行っているということでございます。


◆6番(小林伸行) さまざまな論点について、ここまで伺ってきました。
 きょうは一通り概要をというつもりだったのですけれども、物によってはかなり突っ込んだ議論もさせていただきました。また、今後、機会あるごとに御提案もし、また姿勢を伺っていきたいと思います。きょうは、どうもありがとうございました。
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2018年01月15日

【会派視察報告:全国都市問題会議2017】横須賀市の、これまでとこれから。

 11/8〜11/10の日程で、会派・研政のメンバー5人で第79回全国都市問題会議に参加してきた。
 結論から言えば、全国都市問題会議には、金輪際、二度と視察をしないことをお約束したい。
 ただし、首都大学東京・山下祐介准教授の講演は聞くことができて良かった。企画が甘かったからといって、全てが役に立たなかったわけではない。

 まず、市民の皆様に反省の弁を述べたい。
 2015年に、初めて全国都市問題会議に参加し、中身の空疎さに懲りていたはずだった。
 →【研修報告前編】第77回全国都市問題会議に参加するも、費用対効果が疑問でした

 ただし、「充実していた回もあった」とも聞いており、次の点からも「今回は期待できるのではないか」と会派内で議論し参加することとした。
●今回の主題「ひとがつなぐ都市の魅力と地域の創世戦略 ―新しい風をつかむまちづくりー」
●合計特殊出生率が日本一の沖縄県
●観光立県の沖縄県
●横須賀と同様に基地問題を抱える沖縄県
●子どもの貧困への対策に力を入れる那覇市

 加えて、全国から多くの議員や首長が集まる歴史ある研究集会との安心感もある中で、しかし、期待は裏切られた。前回並みに空疎だった。
 参加費10,000円に加え、航空券&宿泊費で99,000円の税金を投じたにもかかわらず、議会活動を通じて市民に還元できる知見は乏しかった。
 私は、視察において、常に政務活動費の投資を上回るリターンを目指してきた。そして、これまでの成績としては、平均的にはかなり上回ってきたと自負している。しかし、今回「費用に見合うか?」と問われれば、「ひょっとしたら、どこか別の場で山下教授の講演会が聞けたら、それで良かったかもしれません」と答える他ない。
 市民の皆様、本当に申し訳ありませんでした。
 とはいえ以下、内容について報告する。

基調講演
 一昨年に全国都市問題会議に参加したとき、基調講演が登山家の人生論で、驚いたことがある。そして、今回も期待を裏切ってくれた。なんと、江戸時代の参勤交代の話だったのである。
 もちろん、話自体は面白い部分が多々あったし、歴史マニアなら垂涎だろう。しかし、ここは地域経営者の集まりだ。
 もしも、参勤交代話をするならば「参勤交代は、経済的にも文化的にも大いに意義があった。ついては、現代版参勤交代を導入すべきではないか?」という提起ならば話がわかる。また、参勤交代によって、現在の日本の都市軸ができたという話もうなづける。ただし、「では、今後どうするか?」につながらない話には、価値を見いだせない。
 少なくとも、私が、かなり穿った見方の洞察を引き出すとすれば、次のような内容だ。
 「参勤交代は各自治体に大きな負担も強いたが、日本全体としては交通インフラや宿場など都市機能の蓄積をもたらし、経済も活性化した。同様に、現代においてはこの全国都市問題会議のような機会を増やし、議員から首長・職員まで大挙して大尽旅行することで、ケインズ経済学で言うような公共投資効果があり、日本経済に良い影響がある。講や無尽のように、回ってきた開催地も豊かになるので、全国都市問題会議はもっと頻度を上げて開催せよ!」

主報告
 主報告は、開催地・那覇市の市長だった。
 冒頭、城間市長が「主報告をさせてもらえるのは、開催地へのご褒美だと思う」旨の発言をしたときに、「うわー、こりゃ期待薄だな」と感じたが、実際そうなった。
 大体において、首長の発表というのは、総花的な「やってます」アピールのオンパレードになりがちだ。那覇市だけでなく、あらゆる基礎自治体が、全方位の取り組みをしている。その中で参考になるのは、新しいことに挑戦した際の成功事例と失敗事例だ。だから、それを重点的に話してくれればいいのだが、往々にして焦点を絞りきれない。
 那覇市であれば、全国平均の1.8倍にものぼる子どもの貧困率への対策に絞って話をしてくれればよかった。とりわけ、同じくシングルマザーや貧困世帯の多い我が市には持ち帰るところが多かったはずだ。
 なにしろ総花で、深堀した話が聞けなかったので、持ち帰れるものに乏しい話だった。

一般報告
 一般報告1人目の首都大学東京准教授の山下祐介氏の講演は、今回の研修大会の中で最も得るものが多かった。
 示された視座の中で、印象的なものは次のとおりだ。

・職業威信の序列
 (東京が上・地方が下。高次産業が上・農林漁業が下)

・権力の集中に伴うカネの集中と人の集中

・地方創生を疑え
 (人口が増加している自治体は、取り組みが成功したわけではなく、交通や立地など構造的な影響のおかげ)

・転入促進で人口は増えない
 (市町村単位では影響があるが、全国的には人が移動しただけ)

・コンパクトシティを疑え
 (過疎化が進んだ地域の公共施設やインフラを削減すれば、さらに衰退が進むのではないか)

・行政計画と市民の人生がつながっていない
 (空間の地理的な計画だけではなく、時間の人生のサイクル的に響くメッセージが必要では)

・強まる、市民の行政への依存
 (都市部ほど、行政への依存が必要であり、子供も増えない。個人として自立している人ほど、共同体や地域からは自立していても、行政には依存せざるを得ないという矛盾)

・過剰な不安
 (団塊の世代は第二次ベビーブームを起こしたが、団塊ジュニアは第三次ベビーブームを起こせなかった)

 これらの視座を受けて、横須賀市の進むべき方向について思いをめぐらしてみたい。

横須賀市のこれまでとこれからを改めて考える
 2015年3月の本会議で会派・研政の代表質問を行った際にも述べたことだが、前市長時代に掲げた「選ばれるまち」は我がまちには合っていなかった。

 本市には、生産年齢人口の層に大挙して選ばれる条件は、今や整っていない。
 かつて、高度成長期に郊外化が進んだ時代。首都圏まで通勤圏で住宅が手頃に買えた本市は、まさに「選ばれるまち」だった。しかし、人口減少時代となり、都心部の地価下落傾向に伴い、近年は都心回帰が進んでいる。特に、川崎や武蔵小杉や辻堂のように、新しい駅ができたり工場の移転に伴って跡地にマンションが建ったりする場所が「選ばれるまち」となる。残念ながら、各市町村の努力とは無関係に、立地や交通インフラといった構造的・外的要因が大勢を決する。加えて川崎市や藤沢市は、実際は別として、子育て支援に力を入れているイメージもうまく訴求している。伸びている最中なので、投資する財源も生み出しやすい。ちなみに、本市から転出してゆく先も、その2市が多い。
 いずれにしても本市では、子育て世代のボリューム・ゾーンの転入は狙えない。

 本市が「選ばれるまち」として成立するには、よりマイノリティな嗜好を持った層を薄く広く集めるしかない。LOHAS、スローライフ、オーガニック、天然生活、サーフ、といった鎌倉・逗子・葉山と地続きなイメージで誘引することだろう。しかし、本市は、文化圏としては地続きだが、横須賀市という地名にそのイメージはない。だから、私は「みうら市」に改称するのも一つの方法だと考えるが、なかなかそうも行かない。ついては、プリンで有名なカフェ・マーロウやミシュランで有名なホテル・音羽の森のように、横須賀市という地名をひた隠しにして、秋谷や津久井といった市内のサブ・ブランドで勝負するのもひとつの方策となろう。
 そういった誘引は、それはそれで淡々とやっていくのだ。しかし、劇的な課題解消は望めない。だから、本市を「選ばれるまち」として「都市イメージ創造発信」し、他市と競争するのは、労多くして益少ない手法だった。このムズムズ感を、何度も議会で指摘してきたが、ようやく明快に言語化できた。

 地方創生の名の下、国によって地方は競わされている。そんな市町村間の人口奪い合いゲームのレッドオーシャンあるいはチキンレースに、本市が首を突っ込む必要はない。大事なことは、「市民の安心感」だ。
 まちは、民間企業とは違う。基本的に、つぶれることはまれだ。もちろん、夕張市のように破綻して行政サービスを大幅に切り下げるまちも中にはある。しかし、本市はそんな状況では全くない。こう言っては悪いが、そこは三浦市とは違う。
 かつて、「このままでは、第二の夕張になる」と危機を煽った市長もいたが、結果として失敗だった。もちろん、財政健全化のための意識啓発には役立った。しかし、後知恵で申し訳ないが、そのメッセージは、まちに対する「市民の安心感」を阻害するからだ。
 大切なことは、「このまちなら安心」「将来はもっとよくなる」「幸せに子育てができる」といった“気分”だ。夢や希望と言い換えてもいい。「行政経営者が、根拠もない“気分”“夢”“希望”を語るな!」と言われるかもしれない。しかし、行政のお客さまは住民という人間だ。人間は、感性の生き物である。飲食店を選ぶときに、味と量と値段だけでは選ばない。内装、店員、窓の景色、料理の見た目、客層……そんな雰囲気全体で選ぶ。であれば、暮らすまちも同じはずだ。そのまちで暮らす自分や家族が幸せそうかどうか、全体的なイメージで選ぶ。
 その意味で、本市は現時点での住民満足度が決して低いわけではない。アンケートでも82%の市民が満足している。ただし、将来への漠然とした不安が払拭できていない。むしろ、かきたてられ続けている。「人口流出日本一」「まだまだ進む少子高齢化」「水道代・健康保険料・介護保険料の値上げラッシュ」「ハコモノ三兄弟」「市の借金3000億円」「第二の夕張」「過剰なハコモノの負担が子どもたちの肩に」……。こうした言葉が街頭でも新聞でも踊り、いやおうなく将来不安は募っていくばかりだ。この意味では、私も思いっきり不安をあおってきた面は否めない。大いに反省しなければならない。
 しかし、以前「データで考える2050年の横須賀」(→チラシ →街頭プレゼン)でも紹介したように、ファンダメンタルズ的には本市の将来は決して暗くない。日本を先取りするまちだから他市より先に落ち込んだだけで、あと数年で底を打つ。経営の舵取りを間違えなければ、ソフト・ランディングできるまちだ。そして、適切に投資をすれば、再浮揚もできる。それが本市だ。

 この観点で言えば、個々の能力への評価は置いておくとして、昨年6月の市長選の結果は、あるメッセージだ。
 将来世代への投資を控え堅実なカイゼン型経営をしてきた前市長には、ある種の暗さがつきまとっていた。それは、法的にグレーな行為が100条委員会で問われたことを抜きにしても、「選ばれるまち」という競争ワードに終始し、明るい将来を描いて訴求することができていなかったことがやはり大きいのではないか。
 一方の現市長には、明るさがある。「横須賀復活〜Make Yokosuka Great Again〜」と銘打って、様々な投資プランをぶち上げた。中には、到底実現が難しい京急久里浜線の複線化といった荒唐無稽なものもあり、途中で政策チラシから削除したりもしている。しかし、市民はその明るい将来の“気分”を選んだのではないか。

 景気についても、結婚して子供をつくるかどうかについても、人間だから“気分”が左右する。
 よそのまちと競い争う必要はない。いま、本市に住んでいるみなさんに、「このまちなら安心」「将来はもっとよくなる」「幸せに子育てができる」といった“気分”を持ってもらうこと。そのための、適切なメッセージを発すること。そして、政策・事業でメッセージを裏付け、“気分”を実感していただくこと。それが、横須賀市の行政経営者の仕事ではないだろうか。

 そんな洞察を得た講演だった。


 その後、他の一般報告やパネルディスカッションもあったが、本市に活かせそうな視座としてはあまり記憶に残っていない。そのため、駄文を連ねても仕方がないため、以上で視察報告の筆を置きたい。
posted by 小林のぶゆき at 14:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月11日

【中学生にもわかるセイジの話】まとめ(Vol.21〜30)

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.21】
「保育園落ちた日本死ね!!!」は間違い。それを言うなら「市議会議員死ね!」が正しい。
「保育園落ちた日本死ね!!!」というツイートが一時期話題になった。国会でも取り上げられたようだが、ちょっと待って。保育園をどうするかは、ホントは市町村の仕事だよ。国会議員にすら理解できてない人がいるから困る。そして、市の最終決定者は市議会議員。だから、保育園に入れなくて腹を立てるんなら、市区町村議会議員に文句言わなきゃダメ。……ところで、文句言う前に選挙には行ったんでしょうね? 行ってないなら、そもそも言う資格ないからね。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.22】
投票は、実は手ぶらでOK。ハガキが送られてくるけど、あれは入場券じゃない。
投票は、実は手ぶらで行ける。投票日も期日前も、どちらも同じだ。よく選挙の直前に、役所からハガキが送られてくるが、あれを「投票券」や「入場券」だと思っている人が多い。若い頃、私もカン違いしていて、部屋に忘れてきたから投票をサボったことがある。ところが実はあのハガキは、ただの案内状。よく見ると確かに「投票案内」と書いてある。投票所でいくつかの質問に答えれば、ちゃんと投票用紙をくれる。だから、何はなくとも、選挙には行こう。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.23】
政治家は、超ブラックな職業だ。普通の中学生は、目指さないほうがいい。
労働環境の悪い職場は「ブラック企業」「ブラックバイト」などと呼ばれる。その意味では、政治家もかなりブラックだ。料亭で密談を重ねているイメージがあるかもしれないが、ごく一部だ。とりわけ国会議員は激務だ。国会での会議も多い。党の勉強会も多い。地元に帰れば、選挙区も広く、どこへ行っても多くの陳情や要望を受ける。朝は駅頭活動、夜は会合。寝るヒマもない。国会と地元を行き来する移動時間が唯一の心安らぐ時間という議員も多い。特に、衆議院議員は平均任期が2年半。いつ解散総選挙があるかわからないから、常在戦場だ。秘書を最低3人与えられることが、せめてもの救いだ。一方、地方議員も、秘書などいるのはごく一部で、何でも自分でやらなければいけない。職住隣接だし、時間も自分で都合つけやすいが、いかんせんやることが多い。黙っていても当選できる人の中には、毎日が日曜日のような人もいる。しかし、たいていの議員は忙しい。しかも、報酬が安い議会だと、兼業で仕事もしなければいけない。だから、村上龍が『13歳のハローワーク』で書いたように、普通の13歳は政治家を目指すべきではない。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.24】
「首長」は、「クビチョウ」と読もう。
首長という仕事がある。国なら首相。都道府県なら知事。市町村なら市長・町長・村長。つまり、役所のトップだ。これを総称して首長と言うが、正確には「シュチョウ」と読む。しかし、会話の中で使うと「主張」「酋長」みたいでまぎらわしい。しかも、もともと行政組織を人間にたとえたときに、その頭みたいなものだから「首」長と名付けたわけだ。そのため、慣例的に首長は「クビチョウ」と読みならわすことになっている。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.25】
投票に行かないのと、白紙の投票は、意味が全然違う。ナメられないために、とりあえず選挙は行っとこう。
我々は、役所の経営者として、議員や首長を送り込んでいる。そして、選挙を通して優秀な経営者を選んでいる。この投票に行かないということは「何でもお任せします。文句言わないから好きにしてよ」という意味だ。そんな人ばかりで投票率が低いと、政治家も役所も「民衆の関心は低いから、何でも勝手に決めていいんだろうな」と思うのは当たり前だ。一方、選挙で投票用紙に何も書かず白票を投じることは、「今回の候補者の中に、眼鏡にかなう人物はいないから、この中からは選べない」という意味だ。逆に「無関心じゃないよ。ちゃんと見てるよ」との無言のメッセージとなる。使用人たちにナメられないよう、この国のオーナーのみなさん、とりあえず選挙には行っておこう。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.26】
政治家は、地域限定の芸能人みたいなもので、プライベートがない。
政治家は人気商売だ。その意味では、芸能人と似ている。そういえば最近、芸能人と同じくらい政治家のスキャンダルを目にする気がする。仕事とプライベートの境目もない。町内会の行事に出るのも、関心のある本を読むのも、仕事なのか私用なのか区別できない。ちなみに私は、三笠焼という横須賀名物を歩き食いしていたら、後日「みっともないからやめなさい」と叱られたことがある。ファミレスで質問原稿を書いていたら、後日「夢中でゲームやってたでしょ?」と言われたこともある。そもそも、政治家は公人なのでプライベートはないも同然だ。私生活を暴かれても、文句は言えない。それは有権者の判断材料とみなされる。一般人なら名誉毀損で訴えることもできる。だが、政治家は一定の誹謗中傷は甘んじて受けなければいけない。それは裁判の判例からも明らかだ。それでも、それも含めて楽しめる人には、やりがいのある仕事だ。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.27】
期日前投票のとき、投票日がムリな理由を聞かれるが、実は何でもいい。だから行けるときに投票には行っておこう。
今は、投票日まで待たなくても期日前投票で投票ができる。ただし、期日前投票所に行くと、投票日に投票できない理由を「宣誓書」に書かされる。だから、「別に用事があるわけじゃないんだよな〜」と気後れする人もいるかもしれない。でも、大丈夫。法律で決まっているから書かせるだけで、内容は問われない。担当者によっては見もしない。私なんて、いつも「(   )に従事のため」欄に「(居眠り)に従事のため」と書いて出しているが、何も言われない。だから、選挙戦の最後までじっくり見極めたい人は別として、もう心を決めた人は行けるうちに投票に行っておこう。また、投票日に台風が来るかもしれないから。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.28】
選挙の当選倍率は、実は高校入試並み。いつか、出馬も考えてみませんか?
選挙で勝つのは大変だと言われる。しかし、倍率で見ると、高校入試が1〜2倍程度で、地方選挙も同じくらい。1000人選挙に出たら、800人ぐらいは受かるイメージだ。市町村によっては、定員割れで「無試験合格」できるまちもある。ちなみに、横須賀市議選は比較的「偏差値」が高い。倍率も前回1.32倍、前々回1.49の「難関校」だ。とはいえ、新卒の就職活動は100倍なんて当たり前の世界。そう考えれば、就活と同じぐらいの労力を割けば、当選できる人は多いだろう。しかも、若くても当選すればいきなり取締役や社長クラス。いわゆるヤンエグ*だ。……ただし、選挙に出られる被選挙権は25歳から(首長と参議は30歳〜)。また、入試や就活と違って併願はできないので、浪人は覚悟だ。加えて、当選したらあなたは住民の代表だ。あなた一人の仕事ではなくなる。そこは、就職や学校とは違う。
*ヤンエグ:ヤング・エグゼクティヴの略。若くして報酬と地位の高い仕事に就いた者を指す、バブル時代の用語

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.29】
政治家になるための試験科目は面接だけ。ただし、究極の集団面接だ。
政治家になるのは、ハードルが高いと思われている。しかし、実はイメージほどじゃない。実際、学歴も職歴も問われない。田中角栄のように中卒だって総理大臣にもなれる。筆記試験も適正検査もない。障害を抱えていても、もちろん問題ない。親が犯罪者だろうが外国人や被差別部落だろうが、貧しい家庭の生まれだろうが、もちろん出自も関係ない。何の資格も要らない。ただ、日本国籍で、犯罪歴がなく、25歳(首長・参議は30歳)以上であればよい。そして、政治家になるには、ただ「面接試験」をパスすればよい。普通の面接と違うのは、「選挙期間」という数日間にわたる面接だということだ。しかも、面接官は1人じゃなく、横須賀市なら34万人もいる。彼らに50〜60人の候補者の中から自分1人を選んで名前を書いてもらうという、究極の集団面接だ。話し方から服装からスーパーで買い物する品目まで衆人環視の中、一挙手一投足、どこで何を見られているかわからない。そんな面接を乗り越えた先に、投票日の夜遅く「試験結果」が発表される。

【中学生にもわかるセイジの話:Vol.30】
「小選挙区」「中選挙区」「大選挙区」と言うが、実は選挙区の広さとは全く関係ない。
面積3㎢と全国最小の市町村・富山県舟橋村も、村議選は「大選挙区」だ。一方、面積14,741㎢と衆院選で全国最大の北海道12区も「小選挙区」だ。つまり、この大中小は、選挙区の広さの話ではない。実は、選挙区から選ばれる議員の数を意味している。小選挙区は、分割された選挙区の中で、たった1人しか選ばれない仕組み。日本だと衆議院選挙*だけが小選挙区だ。中選挙区は、分割された選挙区の中で数人が選ばれる仕組み。参議院選挙*や都道府県議選・政令市議選が中選挙区だ。一方、大選挙区は、選挙区を分割しない。まち全域が一つの選挙区となり、全員がそこから選ばれる仕組み。一般市区町村の議員選挙が大選挙区だ。意外と、プロの政治家でも選挙区の広さの話だとカン違いしている人もいるくらい、まぎらわしい用語だ。
*衆院選と参院選には選挙区の他に比例区の選挙もある。
posted by 小林のぶゆき at 13:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月05日

バカにされてきたみなさんへ。〜チラシ26号を、ナウなヤング向け特集で発行〜

26241327_1408858735889677_1507872931_n.png チラシ第26号を制作しました。印刷版は、週明けから各地で配布予定です。

●特集:バカにされてきたみなさんへ。
 という内容でお伝えしています。
 →ダウンロード(PDF)

 1/8の成人式の案内状をもらって、最近「中学生にもわかるセイジの話」というコラムを書いていることもあり、「公民教育をちゃんとやらなきゃ」という思いで制作しました。
 この号は、普段のチラシとは違って、ナウなヤングに出会えそうな場所で念入りに配っていこうと思います。もちろん、私のように昔はヤングだったみなさんにも、喜んでお配りいたします。
 普通に配ってもなかなか受け取ってもらえないので、今回はちょっとトガった看板とタイトルにしてみました。不愉快に思う人もいるかもしれません。でも、丸くして誰にも読んでもらえないよりは、90人が不愉快でも10人に刺さったほうがいいと判断しました。ご容赦頂ければ幸いです。

 地方政治は「民主主義の学校」と言われますが、その役割を十分に果たせているだろうか? 自問自答しながら、活動しています。お気づきのことがあれば、気軽にお寄せ下さい。
posted by 小林のぶゆき at 14:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする