2017年11月21日

実際どうなの、新市長?〜チラシ25号を発行〜

report25.png チラシ第25号を制作しました。印刷版は、来週から各地で配布予定です。
●特集:実際どうなの、新市長?
 という内容でお伝えしています。
 →ダウンロード(PDF)

 市長選後、初となる9月〜10月議会を通して見えてきた市長の姿。いわば、初戦の手合せで見えた市長の評価と今後の課題を整理しました。
 その後1か月、時間が空いてしまいましたが、色々な情報を自分の中で整理して、評価が熟するまで時間がかかってしまいました。……というのは、単なる言い訳です。私が遅筆なだけです。スミマセン。

 いい市長なのか、悪い市長なのか。
 また、迎えた議会の様子はどうなのか。
 どうぞご覧になってみてください。

 なお、併せて、議員にしか配布されてこなかった「決算説明資料2016」も、一挙に公開してしまいました。ご関心のある方はこちらから入手ください!
 →「市の予算、勝手にオープンデータ化プロジェクト」
posted by 小林のぶゆき at 21:54| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月26日

【委員会視察報告:前編】棚ぼたラッキースタジアムbyガンバ大阪〜吹田市〜

そもそも委員会視察って、なに?
img_homestadium_main_s.jpg 横須賀市議会の都市整備常任委員会で、10/23〜10/25の旅程で視察に行ってきた。

 我が議会では、議員が4つの委員会に分かれて、分担して市の事業をチェックする。10人×4委員会+議長1人=定数41人となっている。もちろん、全員が全体を見るが、担当委員会は入念に見る仕組みだ。担当委員会は、1年ごとに変わる。
 チェックするだけでなく、調査もして、個々の議員が市役所に助言・提言をしている。この調査には、先行事例の視察調査も含まれる。これを委員会全員で行くのが、委員会視察だ。別に無理に行くことはないのだが、毎年「みんなでこれを視察しようぜ」という声がたくさん挙がり、予算の都合もあるので慣例的に年1回・2泊3日で行くことが多い。
 本来ならば、委員会全体として共通のテーマを持って調査・視察し、委員会全体として助言・提言するほうが効果的だ。そのようにしている議会はいくつもある。ただし、我が議会はそこまでたどり着いていない。そんな声も出ているが、合意形成ができていない。
 以上が、委員会視察の概要だ。

 さて今回、私が所属する都市整備常任委員会では協議の結果、大阪府吹田市、大阪市、熊本市の3都市へ視察に伺った。以下、そこで得られた洞察について報告する。

1日目:吹田市
 吹田市は、人口約37万人の大阪の近郊都市だ。古くから工業が栄え、千里ニュータウンなどベッドタウンとしても栄えたようだ。人口40万人の我が横須賀市と比べると、面積が1/3なので、人口密度約3倍。今年度中には40万人を割り込む気配が濃厚な本市とは対象的に、近い将来に40万人越えが見込まれている。伸び盛りのまちである。

いっさいカネのかからないスタジアム?
 この吹田市に、1970年に開かれた大阪万博の会場となった万博公園がある。ここにサッカーJ1のガンバ大阪のホームとなるスタジアムを建設することになった。
 ところで、これがまた珍しい。なんと、いっさいカネをかけずに手に入れた公共施設なのだ。
 正式名称は「市立吹田サッカースタジアム」。れっきとした吹田市立の公共施設である。しかし、吹田市がつくったわけではない。タダでもらったものだ。しかも、運営にもカネがかかっていない。民間委託しているが(指定管理者制度でガンバ大阪が受託)、なんと委託料はゼロだ。土地は大阪府から借りていて、賃借料も払わなければいけないが、それも同額をガンバ大阪に負担してもらっている。さらに、いずれスタジアムとして使わなくなった際には、大阪府に土地を更地にして返さなければいけない。ただ、それもガンバ大阪が負担するよう、一筆とってある。

 同僚議員が思わず「なんてムシがいい話だ!」と驚いていたが、そう言いたくなるのも尤もな好条件だ。なぜ、そんなことが可能になったのか?

棚からぼた餅、ラッキースタジアムのスキーム
 ガンバ大阪が、大阪近郊にスタジアムをつくることになった。いくつかの候補地の中から、万博公園が選ばれた。このとき、ガンバ大阪と吹田市が描いたスキームは次の通りだ。以下は、わかりやすくするために、少しおおざっぱに説明している。
 土地・資金集め・建設の大きく3つの面で、うまいカラクリのあるスキームだ。

(1)土地のカラクリ
 万博公園は、大阪府の土地である。もしも、ここに民間企業であるガンバ大阪がスタジアムを建設するとなれば、約3億円の賃借料が必要だった。しかし、非営利目的の行政であれば1/2減免となる。そこで、吹田市が土地を借り、吹田市の「公の施設」として建設することにした。これで、約1.5億円になった。
 行政が借りることには、もう一つメリットがあった。もしも民間が土地・建物を保有すれば、市に固定資産税を払わなければいけない。しかし、吹田市が吹田市に税金を払う必要はないため、無税となる。

(2)資金集めのカラクリ
 スタジアム建設の資金、約141億円の集め方にも工夫があった。
 うち約106億円は、寄付で集めることとした。このとき、ガンバ大阪という民間企業が寄付を受けると、寄付した人には何のメリットもない。残るとしても名誉だけだ。しかし、行政や認定NPOなどに対する寄付であれば、税制上の控除がある。ひらたく言えば、「寄付とは言っても、それは世の中の役に立つお金だよね? だったら、その分、税金を少しオマケしてあげましょう」という制度を国税庁がつくっている。そうすると、寄付することへの抵抗感をいくらか払しょくできる。
 とりわけ寄付額約106億円のうち約100億円を拠出したのは民間企業だ。企業の場合、本来ならば株主に分配するべき利益を減らして寄付などしてしまうと、株主代表訴訟で経営陣が訴えられる可能性がある。だからこそ、寄付にあたっては「会社の知名度を高め、名声を得るための投資なんですよ」と説明できなければならない。ここに加えて「いやいや、寄付したお金のかなりの部分は法人税・法人市民税が控除されるので、ちょっとの投資で大きな広告効果が得られるんですよ!」と説明できれば、経営陣も安心して寄付できるというものだ。
 では、寄付を受けたのは吹田市だったのか。実は違う。ここにもうひとつカラクリがある。
 寄付を受けたのは、事実上はガンバ大阪である。ただし、控除は受けられた。ひらたく言うと「いずれ行政へと無償譲渡する施設建設のための寄付は、行政への寄付と同じようにみなしますよ」という国税庁の通達がある。ガンバ大阪は、この適用を受けて寄付を集めたのだ。

 また、建設資金のうち約35億円は、助成金・補助金で集めた。うち大半を占める30億円を拠出したTOTOくじのスポーツ振興くじ助成金は、行政が申請して行政を経由しないと受け取れない。そのため、吹田市の関与が必要不可欠だった。

(3)建設のカラクリ
 建設費用約141億円も、吹田市が建設したのでは、この金額に収まらなかっただろう。行政が公共施設を建設すると、高コストになりがちだ。
 行政には公平性と透明性が求められるため、厳正な入札を行うために事務コストがかさむ。さらに、それを設計・建設・設備などに分けて発注し、それぞれの段階で検査も行うため、その分、事務コストはかさむ。また、行政が進行管理を行うために時間もかかり、また事務コストがかさむ。
 そこで、建設は民間が担った。ガンバ大阪を中心とした任意団体が寄付と補助金を集め、その約141億円で建設した後に、吹田市へ無償譲渡した。
 これによって、設計と建設を分けずに一貫して施工できた。また、設備まわりも、ガンバ大阪のメインスポンサー(おそらくパナソニックだろうと想像している)に一括発注することでコストを抑えることができた。旧松下電工を合併し、照明から建材・太陽光パネル・トイレ周りまで一通り揃えられるパナソニックならうなづける話だ。

それって、本当に吹田市のスタジアムなの?
 以上、「棚ぼたラッキースタジアム」のカラクリは納得頂けただろうか?
 ところで、「いっさいカネがかからない」と書いたのは、正確には間違いだ。ひとつだけ、市がカネを払わなきゃいけないことがある。
 それは、市がスタジアムを使ったときだ。

 「吹田市の施設なのに、吹田市が使ってもカネをとられるの!?」と驚くかもしれない。吹田市役所内でも驚かれるそうだから無理もない。
 また、実は吹田市民がサッカーに使うことはできない。もちろん、VIPラウンジや会議室などの付帯設備は、カネを払えば予約して使える。それは普通の貸館施設と同じだ。しかし、ピッチ部分は芝を養生するために一般利用を認めていない。
 このエピソードは、或ることをほのめかしている。それは「このスタジアムは事実上、吹田市のものじゃない」ということだ。吹田市立というのは建前で、実際にはガンバ大阪のものなのだ。
 そう考えれば合点が行く。

穿った見方をしたが、「三方よし」なら、まあいいか
 では、それは悪いことなのだろうか?

ガンバ大阪にとって
 自前で保有すれば払わなければいけなかった土地賃借料も約1.5億円の半額免除となった。おまけに、吹田市に払うハズの少なくない額の固定資産税も不要で済む。
 「タックスヘイヴン」や「ペーパーカンパニー」よろしく間に吹田市を噛ませることで、寄付も集めやすくなった。助成金ももらえた。形式上は吹田市の施設なので多少の制約は受けるが、肝心のピッチは独占的に利用できる。

吹田市にとって
 ガンバ大阪と一緒に知恵を絞ってスキームを描いたことで、公費投入ゼロで市内に公共施設ができた。もちろんサッカー場として市民利用に供することはできないが、いざ災害が起きれば防災拠点としても使えるれっきとした公共施設だ。
 また、固定資産税は確かに入ってこないが、そのまま公園として使われ続けても、どのみち固定資産税はとれなかった。損はしていない。
 むしろ、サッカーJ1のホームという集客力のある施設が市内にあることで、隣にある商業施設の売上向上も期待でき、交流人口が増えて人が動けばお金も動き、市内の雇用増や税収増も期待できる。

大阪府にとって
 確かに、民間が借りてくれれば、1.5億円ではなく3億円の収入があったはずだ。しかし、公園を営利企業に貸すには様々な制約が想定される中で、民間借上げは望めなかっただろう。むしろ、47年間の定期借地計画で、これまでなかった1.5億円の収入が毎年入ってくるわけだから、資産の有効活用だ。
 しかも、多くの府民が足を運ぶわけで、利用度の面でも行政資産の有効活用と言える。

国にとって
 国は、税収から控除されてしまうと収入が減るので、損したと言えるかもしれない。ただし、仮に最初から吹田市が自前でスタジアムを建設するとなれば、何らかの国の補助金をあてにしたはずであり、逆に言えば国も補助金の支出を抑えることができたとも言える。
 しかも、スタジアムがなければ何のお金の動きもないが、スタジアムができることで民間の経済活動が行われたわけで、そこには消費税も所得税も発生し、最終的には法人税などにも跳ね返ってくる。その点では、むしろ国にとってもトクな面も大きい。

寄付者にとって
 寄付をした人は、おカネを払っており、いわば損している。しかし、大好きなガンバ大阪の試合をすばらしいホームスタジアムで観られるわけで、新しい付加価値を手に入れることに納得しておカネを拠出しているという意味ではトクしている。

 ……結局のところ、誰ひとり損していないのだ。
 少し斜めの目線で穿った見方をして検証してきたが、とどのつまり「三方よし」どころか「五方よし」状態なので、何も言うことはない。成功したプロジェクトだ。「民間と協力して知恵を出し合えば、こんなこともできるのだ」というケーススタディとして、大いに参考になった。
 なお、せっかく吹田市の担当者が丁寧に説明してくれたのに、厳しめの筆致となったことについては、人口増に加え棚ぼたでスタジアムを手に入れた吹田市への嫉妬の表れということでご容赦頂きたい。
 以上で、初日の視察報告を終える。
posted by 小林のぶゆき at 15:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月25日

ドラマ『民衆の敵』がオモシロい!本物の市議会議員も「あるある」と

民衆の敵.png 一昨日から放映開始の、篠原涼子さん主演の月9ドラマ『民衆の敵』が話題になっていますね。
 出張に出ていて見られなかったので、今日帰ってきてさっそく観たら、実にオモシロかった!

 以前から、「市議の仕事を身近に感じてもらえる内容だといいな」という期待感と、「ひょっとしたら変に政治家像を誇張してイメージ悪く描かれないといいけど」という不安が、入り混じった気持ちで注目していました。でも、心配無用でした。むしろ、本物の市議会議員をしている私も「あるある、それあるよ〜」とうなづくようなシーンも多くて「しっかり取材したんだろうな」と感じました。もちろん、ドラマなので脚色もありますが、不自然さはなかったですね。

 それに、篠原涼子さんが扮する主役のママ「佐藤ともこ」候補の演説には、思わず涙がこぼれました。キー・メッセージは「そんなの、おかしくないですか?」。これまでに会ってきた色んなママさんや悩みを抱えた方の顔を思い浮かべたりしながら、感情移入してしまいました。物語の力ですね。
 「世の中おかしい!」と不満を抱えながら、でも選挙に行ったり議員に相談したりしてこなかった多くの方が、このドラマを観て「ああ、それって政治で変わるんだなあ」と実感してくれたらうれしいですね。

 私も、子育てしながら気付いたことを変えたいと思って市議になりました。
「なぜ横須賀には中学校給食がないんだろう?」
「保育園に預けないと働けないのに、働いてないと預けられないって、じゃあどうすればいいのよ?」
「なぜ保育園に主食だけ持っていかなきゃいけないの?」
「なぜ横須賀には学校内に無料の放課後児童クラブがないんだろうか?」
「未婚のママは、なぜ離婚のママと差別されているんだろう?」
 「そんなの、おかしくないですか?」という、同じような思いで、議会で訴え続けてきました。少しづつですが、中学校給食も、みなし寡婦控除も、学校内無料児童教室も、実現しつつあります。自分の仕事ぶりには、自信を持っています。

 ただし、気付けばもう7年も市議を務める中で、少し自分がベテラン化しつつあったようにも思うんですね。もちろん、知識が素人じゃ困るけど、「まあ現実には色々あるし、政治ってそういう部分もあるよね」といった慣れが出てきていたように思います。でも、『民衆の敵』を観て、議員を志したときの青雲のような清々しい気持ちがよみがえってきました!

 見逃した方は、→期間限定でここからネットで観られますので、ぜひ。

 最後に。
 このドラマを観て、「私も市議を目指してみたい!」と思った方はいませんか? これまで、何人かのママを口説いて市議に誘ったのですが、断られてきました。でも、ドラマを観てイメージが湧いた方もいるかもしれない。
 佐藤ともこ候補みたいに、告示日になってから立候補して当選するのは、相当運がいいと思います。実際には、色々な準備をしておいたほうが、気持ちもラクだと思います。
 そんな方には「政治塾」も用意しています(笑)
 →「よこすかを変える政治塾、はじめます。」
 ぜひ、気軽にお話しだけでもきいてみてくださいね。別に、現役ママ議員がいないから口説いていただけで、もちろんそれ以外の方も歓迎します。

 いや〜しかし、来週以降も目が離せません!
posted by 小林のぶゆき at 23:01| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

今日、お昼前後に、議会で質問に立ちます

Question20170602.png 今日の横須賀市議会本会議で登壇します。出番はおそらく11:30以降だと思います。
今日は、新教育長の就任にあたり、私の会派・研政や私が重要だと考えている教育問題について、基本的な考え方をお伺いしていきます。
インターネット中継でもご覧いただけます。
http://smart.discussvision.net/smart/tenant/yokosuka/WebView/sp/
posted by 小林のぶゆき at 08:31| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

10/1「新しい市長は、実際どうですか?」〜市民の声を聴く会〜をやります

Hearing20171001townnews.png 10/1(日)に第15回「議員有志で市民の声を聴く会」を開催します。テーマは、「新しい市長は、実際どうですか?」
 →詳細チラシ(PDF)

 実際に、市民のみなさんから「新市長はど〜なの?」と訊ねられることがホントに多いので、そのまんまの企画としました。
 何も準備は要りませんので、お買い物のついでに気軽にいらっしゃって下さい!
 なお、9/22のタウンニュースにも掲載されました!→

第15回 議員有志で市民の声を聴く会

〜新しい市長は、実際どうですか?〜

Hearing20171001.png●日時:2017年10/1(日)14:00〜16:00
●場所:産業交流プラザ 交流サロン
   (芸術劇場3F汐入駅1分)
●対象:横須賀市民
●申込:不要(でも、できればご連絡ください)
    m(_ _)m
●主催:市議有志(小室たかえ080-9152-3158・橋英昭070-2209-3301・小林伸行070-6640-3927

 「新しい市長は、実際どうですか?」と、たずねられることが、よくあります。今年6月、横須賀市民が選んだ市役所のトップ、上地克明市長。彼を間近でチェックする立場の議員に、そう聞きたくなるのは自然なことですし、市政に関心を寄せて頂いている証拠だと思います。
 前回は、市長選告示日の直前6/17に、3候補の政策を見比べる企画で開催し、多くの方に集まって頂きました。今回は、市長選後初となる9月議会での所信表明や議員の質問を通して見えてきた、上地克明市長の特徴や課題についてご報告し、ご意見を伺います。
「市長が代わって、一番変わったのは何?」
「学校や産プラなど施設は結局廃止するの?」
「積極投資って言ってたけど、おカネ有るの?」
 いわば初戦の手合せで見えた市長の輪郭。これをもとに、市民の代理人として今後どんなところをチェックしていくべきか、私たち議員もヒントを頂ければと考えています。
posted by 小林のぶゆき at 16:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月14日

9/15&9/16、市の政策にあなたの声を入れてしまおう!会議

HearingKensei201709.png いよいよ、明日と明後日は第5回「市民と議員のよこすか未来会議」です。横須賀きっての政策集団・研政が、市民のみなさんとの対話を通して政策を練り上げていく場です。

 これまでに参加頂いた方はご存じだと思いますが、ここで頂いた声をもとに生まれた政策がいくつもあります。男ばかりでムサいのが玉に傷ですが、「どうせ組合系で固まってるだけだろ?」とか言われようが、研政は市民の声に真剣に向き合うサイコーの政策メーカーです。4年間ヨコで眺めて、後からこの会派に入った私が言うんですから。

 「何が実現できたのか?」をご報告し、「これから何を実現すべきなのか?」をワールドカフェ形式で一緒に考えるこの企画。今回は2回やりますので、ぜひご都合のいいほうに足をお運びください。
 →詳細チラシはコチラ

第5回 市民と議員の よこすか未来会議

〜市の来年度予算に、市民の声を。〜

【1回目】
●日時:2017年9月15日(金) 18:00〜20:30
●場所:ヴェルクよこすか 6Fホール
【2回目】
●日時:2017年9月16日(土) 13:30〜16:00
●場所:産業交流プラザ 交流サロン
●対象:どなたでも歓迎
●申込:不要
●問合:橋英昭070-2209-3301

 横須賀市の現状や将来を考え、来年度の予算案を組むのは市長です。そして、その税金の使いみちでいいかどうか、最終的に判断して決定するのが議会です。

 ただし、市の予算編成の前に、全国の議会で多くの会派が予算要望をしています。研政では、各議員が普段から拾い集めた市民の声や、「よこすか未来会議」での声をもとに会派内で議論を重ね、単なる要望にとどまらない「政策提言」を作り上げています。

 第5回となる今回は、2018年度予算に向けた「政策提言」案をご説明したうえで、前回同様、5つのテーブルに分かれたカフェ形式でじっくり意見を交わしたいと考えています。
 より、くらしに密着した予算となるよう、どうぞ足をお運びください。一緒に横須賀市の未来を考えていきましょう。
posted by 小林のぶゆき at 23:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月18日

【会派視察報告:後編】宿泊してもらうにはどうするか〜小樽市〜

IMG_3248.JPG※写真は出抜小路展望台から望む運河と倉庫群
 視察3日目は、小樽市を訪問し、観光基本計画についてお話を伺った。
 同じような課題を抱えてきたまちの先進事例として、効果のあった取り組み・なかった取り組み、創意工夫などを学ぼうというのが狙いだ。本市に読み替えて活かしやすいはずだからだ。
 なお、横須賀市の観光のあり方については、過去記事「横須賀市はB級観光地から脱却せよ 〜サンセバスチャンを参考に〜」でも取り上げている。よろしければご覧頂きたい。

小樽市の概観
 小樽市は、北海道の首府・札幌の海の玄関として栄えた。かつては札幌より大きなまちだったが、1964年の人口約21万人をピークに衰退し、現在では人口約12万人。
 一方、横須賀市は日本の産業革命の中心地として興り、その後は軍都として栄えた。日本のマザー工場・横須賀製鉄所の開設当初は横浜よりも大きなまちだったが、1992年の約44万人をピークに衰退。2013年には人口減少ワースト1位にもなり、現在は人口約40万人。
 いずれも、かつての主力産業の衰退と人口減少に見舞われてきた港湾都市という共通点がある。

 ただし、かつて「斜陽都市」と呼ばれた小樽市は衰退時期が早かったこともあり、早くから観光へと舵を切った。運河散策路とガス灯を整備した1986年を「観光元年」と位置づけ、現在では年間791万人(2016年度)が訪れる観光都市となっている。一方の横須賀市も、実は872万人(2015年度)で、ほぼ同水準。意外に思われるかもしれないが、横須賀市も健闘している。
 とはいえ、本市の場合は出張などのビジネストリップも多いだろう。また、まちの規模も違う。人口1人当たりの観光客数は、小樽市が約66人で横須賀市が約22人。つまり、人口規模でならせば小樽市は横須賀市の3倍のお客さんを呼び込んでいるとも言える。

 ところで、これまで私は小樽に対して別にいいイメージも悪いイメージもなく、いわば関心を持つ必要がないまちだった。だが、小樽のイメージは非常に良いそうだ。地域ブランド調査2016でも、函館・京都・札幌に次ぐ4位で、5位以下の横浜・富良野・鎌倉・金沢・神戸よりも上位だ。小樽以外はうなづける順位だが、小樽については全くそんな認識を持っていなかったので意外だった。TVなどでよく取り上げられているのだろうか? 私が他人と行動様式が大きく異なるのはTVを観ないことぐらいなので、TVをまず疑ってしまう。ちなみに、同ランキングで横須賀市は51位で、例年その辺りだ。
 この小樽の主要な観光資源は、食と景観だ。北一ガラスという一帯にある、運河と倉庫群などの歴史的建造物が人気であり、豊富な海産物を背景とした寿司のまちとしても知られるようだ。最近では、小樽のイメージの良さを狙って小樽で創業したLeTAO(小樽の逆読み)という洋菓子チェーンの売上も良いらしい。

 より立体的に小樽を理解するために、関東に無理矢理に引き付けてたとえれば、東京に対する横浜みたいな感じだろうか。日帰り観光にちょうど良いまち。
 大都市圏の札幌市から電車で30分の港町であり、海なし札幌から最も近い海だ。中をリノベーションされた古い倉庫群は、横浜の赤レンガに相当するだろう。「ちょっと中華街でおいしいものを」という感覚で、「ちょっと小樽でおいしい寿司を」食べに行ける。ついでに小洒落た店が建ち並ぶ北一ガラス地区で買い物をする感覚は、横浜の元町が近いだろうか。横浜のように、湾内クルーズ船にも乗ることができる。
 ただし、規模感は全然違う。横浜市は373万人都市。対する小樽市は12万人都市。

泊まってもらえないまち、小樽市と横須賀市
 このせいもあり、宿泊需要は全然違う。
 小樽に旅行に行くとして、小樽に泊まるだろうか? 札幌まで電車で30分である。飲み歩くにしろ、音楽ライヴや観劇にしろ、ナイトライフの充実度は比較にならない。札幌を選ぶ人が多いだろう。
 この点、先ほどたとえに用いた横浜市はまるで違う。日本最大の人口373万人を背景とした文化風俗の集積がある。ナイトライフの充実ぶりは東京に負けず劣らない。野毛で飲み歩くも良し、ジャズの生演奏や観劇もあり、夜景が自慢の横浜港をナイトクルーズしてもいい。また、神奈川県の県都として、ビジネストリップも多い。

 観光において、宿泊は非常に重要な要素だ。なにしろ、落とすお金がヒトケタ変わってくるのである。神奈川県観光客消費動向等調査によると、三浦半島(鎌倉地区以外)の宿泊客平均消費単価が22,007円であるのに対し、日帰り客平均消費単価は4,190円だという。実に5倍以上の開きだ。
 さらに横須賀市統計書の、「(124)延べ観光客数および消費額(推計)」2015年度の数字を見てみよう。横須賀市内の延宿泊客数は34万人で、日帰り客数は849万人だ。つまり、宿泊客数は観光客全体の4%に満たない。
 しかし、これを金額で見ると違う景色が見える。観光客宿泊費が約27億円、飲食費が13億円、その他消費額が8億円。割合で見ると、観光客消費額の全体48億円の56%が宿泊費であり、飲食費が27%、その他消費額が17%となる。滞在時間に応じて落とすお金は増えると言われており、宿泊客は飲食費やその他消費額の何割かも消費している。宿泊客1人あたりの宿泊額は7937円。これを神奈川県調査の22,007円と比べれば、宿泊以外の消費もある程度は類推できる。つまり、全体の4%に過ぎない宿泊客が、金額では7〜8割のお金を落としていると想定される。

 日本有数の日帰り観光地・鎌倉市は年間約2300万人を集める。だが、いかんせん首都圏からも横浜からも近く、泊まってもらえない。そもそも宿泊施設も少ない。そうすると、住民にとって観光客の存在は、メリット少なくデメリットばかりの「観光公害」でしかなくなる。生活の足となる江ノ電には乗れなくなり、道路にハミ出して邪魔だし、海岸では酔って騒ぎ殺傷事件を起こす輩まで出た。
 そのあたりは、もはやカネの問題ではない。一方で、産業としては金も問題である。
 そして、我が横須賀市も、横浜市に宿泊需要を吸い上げられているほか、そもそも宿泊ニーズを創出できていない。
IMG_3244.JPG※写真は、夜の運河と倉庫群

 さて、小樽市の宿泊客の状況はどうか?
 年間約791万人の観光入込客数のうち、宿泊客は約74万人で、全体の9%となる。つまり、横須賀市の2倍の水準で、泊まってもらえているということだ。「北海道全体が中国・韓国からの観光客が多いから、その分、横須賀よりも恵まれてるんじゃないの?」などと思ったのだが、そんなことではない。宿泊客74万人のうち、外国人は19万人に過ぎないという。つまり、大半は国内の方々だ。市内には約50宿泊施設に4,200室程度の容量があるという。
 ちなみに、北海道内から512万人(65%)、県外(道外)から279万人(35%)とのこと。まだまだ伸びしろはありそうだ。

小樽市の観光の打ち手
 そんな、魅力的なイメージづくりに成功し、横須賀の2倍以上の宿泊客を集める小樽市が、具体的にどんな取組をしているのか? 伺ったもののうち印象的だったものを紹介したい。

●小樽雪あかりの路
 運河散策路と倉庫群、そして運河の水上にまで、ロウソクの灯りを燈す企画。フォトジェニックで、行きたくなる。何よりも、夜しか見られないことも重要な点ではないかと個人的には思った。つまり、宿泊しないとゆっくり楽しめないわけだ。

●小樽運河クルーズ
 2012年より運航開始し、人気が高まっているという。特に、観光協会のポスターでも夜景を見る運河クルーズの写真をイチオシで使っていた。これも、先に述べた論理で、宿泊につながる。戦術としては正しいのではないか。

●小樽ショートフィルムセッション
 とりわけ海外での小樽のイメージ向上に大いに貢献したのが、小樽を舞台にした1995年の映画「Love Letter」だったという。これを受けてか、小樽を舞台に短編映画を製作してもらう企画。映画は、イメージ向上に役立つツールなのかもしれない。
IMG_3246.JPG
●「ユニーク・ヴェニュー」の開発
 ユニーク・ヴェニューとは、美術館でのバーティや、歴史的建造物等でのレセプションなど、特別な場所でのイベントを指す。小樽市では、旧銀行の洋館やニシン御殿で知られる豪商の元邸宅などで実績があるとのこと。とりわけ、企業などに人気があるという。そういえば、知人がルーブル美術館かどこかで学会のレセプションがあったときのことを嬉々として語っていたが、付加価値が高く単価も取れるだろう。
※写真は、旧日銀の金融資料館。このテの歴史的建造物がゴロゴロある。関東大震災と開発圧力で多くを失った横須賀市との大きな違い。

●小樽kawaiiティーパーティー
 元パンクロッカーの私にとって、どちらかというと苦手な耽美系・グラム系・ゴスロリ系の企画。ところが、集客や宣伝効果という面では馬鹿にできない効果があるとのこと。
image2.JPG
●6か国語展開の観光地図
 普通のまちの感覚であれば、日本語の他に、来訪者の多い中国語と、外国人一般用で英語、この3か国語ぐらいを用意するだろう。しかし、小樽では中国大陸系の簡体字、台湾系の繁体字、韓国語、英語に加え、タイ語でも展開。かつて、バスクのサンセバスチャンに行った時、日本語のガイドブックが用意されていて驚いたが、やはりうれしいものだ。ちなみに、小樽のインバウンド元は、中国、韓国、香港、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、米国……といった順らしい。なるほど。

 以上で、小樽市の視察報告を終える。

 横須賀市に、何を採り入れるべきか? 何を活かすべきか? それは今後、会派や議会の中で、また「よこすか未来会議」などの中で議論して考えていくことになるため、この視察報告の中で限定はしない。ただし、今回も非常に得るものの多い視察だった。以上で、今回の会派視察報告を終える。
posted by 小林のぶゆき at 23:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月17日

【会派視察報告:中編】比べれば横須賀市の病理が見える学童クラブ〜苫小牧市〜

 視察2日目は、苫小牧市を訪問し、学童クラブについてお話を伺った。

 この学童クラブのあり方については、すでに大田区鹿児島市、横浜市に伺って本市と比較をしている。
 ただし、どこと比べても、何度考えても、結論は同じだ。
 ハッキリ言って横須賀市は、異常である。

「子どもが主役になれるまち」の不都合な真実
 異常だと言うのは、大きく2点ある。
(1)保育料が高すぎる
(2)行政が関与しなさすぎる

 そして、この異常さは、同じ根っこから出ている。つまり、「子どもを第一に考えない」ことである。子どもの安全よりも……
●市の歳出抑制を優先する。
●子どもを遠くまで歩かせ、教師らの「教室は使わせないぞ」エゴを優先する。
●既存事業者への影響が出ないことを優先する。
●学力向上という、政治家や教師が評価されやすい「成果」を優先する。

 つまり、子どもは二の次なのだ。こんなことだから、「子どもが主役になれるまち」とかいうキラーフレーズなるものが欺瞞だと見透かされて出生数が増えないのだ。
 子どもを第一に考えるならば、カネならなんとかやりくりすればいいはずだ。
 「学校は教師のものじゃない。子どもたちのための施設だぞ」と押し切れるはずだ。
 事業者も営利で始めたわけではないので、子どものための選択は受け入れるはずだ。
 そして、大人の都合で成績を上げさせることよりも、豊かな感受性を育むために様々な体験の機会を提供することのほうが大事なはずだ。

苫小牧と比べてわかる横須賀市の異常さ

 苫小牧市ではどうなっているのか?

●24小学校のうち、2校を除く22校に35クラブを公設で展開している。うち1クラブが民営であり、その他は公営である。その他、民設民営の2クラブが市内にはある。横須賀市は全て民設民営である。

●公設35クラブのうち、23クラブが学校内、8クラブが学校敷地内の別棟。4クラブのみ学校外の児童センター内となっている。とはいっても、横須賀市のように1km近く歩かせるなどということはない。

●利用料金は、これまで視察してきた中で最低の月額2,500円。他におやつ代が1,000円かかるが、それでも本市の17,000円前後から比べれば圧倒的に安い。受益者負担割合は1/8程度だという。なお、生活保護や就学援助世帯は無料となる。

●苫小牧市の小学生約8,800名のうち、1,285名が利用する。利用率約15%である。高学年になるほど利用しないため、本当に必要な低学年の利用率はもっと高いだろう。若干の待機児童は発生するようだが、例年1〜2か月で定員を増やして解消させてており、基本的にはニーズに見合った利用者数だと言えそうだ。
 一方、横須賀市は小学生約17,000名のうち1,555人しか利用せず、利用率7.5%だ。失礼な言い方だが、横須賀市よりものんびりした田舎の街で2倍の利用率などということは、ありえない。横須賀市は少なくとも今の3倍、20%程度のニーズがあるだろう。つまり、横須賀市では高すぎる保育料のために預けられない人がそれだけ多いということを意味している。

●学童クラブ1か所あたり平均で年間850万円弱を投入している。この額の92%が人件費とのことで、1施設あたり基本的に3名(一部2名のところもある)の嘱託職員を配置とのことであり、ならすと年収290万円前後ではないかとのこと。決していい待遇ではない。しかし、本市が1施設あたり平均で年間480万円の補助(2014年度の数字で、現在ではもっと増えているハズ)をしていることから比べれば、全体の額はそんなに多いわけではない。カネをケチって、保育料が高く、利用率が苫小牧の半分、というのは経営の観点から見れば失敗と言っていいだろう。

●保育時間は18:30まで。それ以降の延長はない。横須賀市に比べると職住隣接の市民が多いようで、アンケート調査によればこの保育時間でほとんど問題ないようだ。

何度も言う。横須賀市は公設公営で学童クラブを整備せよ
 以上を受けての、横須賀市への提言は従来とあまり変わらない。「横須賀市は公設公営で学童クラブを整備すべきだ」ということだ。

 苫小牧市で明らかになったのは、「今や公設公営は安い」という事実だ。あまりいいことではないが、低待遇でも行政特有の安心感があって、公営なら人を集めやすい。そうすると、下手に民間委託をするよりも安くなるケースも多い、という学識者の説もうなづける。
 苫小牧市でも人材確保には苦慮しているようだが、全員に「保育士/社会福祉士/教諭資格保持者/児童福祉事業2年以上従事のいずれか」という高い条件を課しているためもあろう。有資格者を、各学童クラブに3名ではなく1名ずつの配置とし、その他2名は資格を問わないようにして有資格者の待遇を高くすれば、本市でも同水準の費用で公設公営で展開できるのではないか。

 なおかつ、本市の場合は延長18:30ではニーズに応えられない。おそらく19:30までの保育を必要とする家庭も少なくないだろう。そうすると、時間帯を3段階に分ける必要があるのではないか。
●〜17:00 無料+おやつ1,000円の全児童対策
●〜18:30 月額5,000円+おやつ1,000円の学童保育
●〜19:30 延長料金月額+3,000円の延長保育
 この3段階の料金体系で、学校内で横浜型の全児童&学童保育を複合した放課後児童クラブを展開することが、子どもを第一に考えた手法なのではないかと考える。

 もちろん、「子どもを第一に考えるなら、親はもっと早く帰って子どもと向き合わなきゃダメ」という声もあるだろう。その主張は正しすぎるぐらい正しい。だが、現実の前には無力だ。現実として目の前で起こっていることは、低所得の家庭の子どもほど学童クラブに預けられずに、保護のないままリスクの高い放課後の時間を過ごしているという事実だ。理想論では解消できない問題が現実社会では起こっている以上、まずは目の前の子どものためによりよい環境を提供することが政策決定者の務めだと考える。

 以上で、苫小牧市の視察報告を終える。
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2017年08月16日

【会派視察報告:前編】ティボディエ邸は再建すべきか?〜日本製鋼所室蘭〜

北海道文化資源データベースより引用.jpg写真:瑞泉閣の外観(北海道文化資源データベースより引用)
 7/11〜13の3日間の日程で、会派視察に行ってきた。
 ところで、なぜ、会派視察をするのか?

 我々、会派研政は、毎年「政策提言」(旧・予算要望)を作成し、市役所に提言をしている。これを作り上げるにあたっては、PDCAサイクルをまわしている。思いつきで作って、出したらハイ終わり、ではない。視察は、これに必要なのだ。
1)各議員で市民の声を聴く
   ↓
2)市民要望に応える政策を立案する
   ↓
3)先進事例・他市事例や研修会聴講などで下調べする
   ↓
4)会派内で議論して政策を練り上げる
   ↓
5)「政策提言」案を作成する
   ↓
6)「市民と議員のよこすか未来会議」で案への意見を聴く
   ↓
7)会派内で議論して修正する
   ↓
8)「政策提言」完成版を市に提出する
   ↓
9)「政策提言」の実現に向け、議会質問で引き出す
   ↓
10)年度が終わって、政策の実現状況を評価する
   ↓
11)「市民と議員のよこすか未来会議」で進捗を報告する
   ↓
12)最初に戻る

 ざっと、このような過程で仕事している。この3)の一環として会派視察を行っている。


 さて今回は、室蘭の瑞泉閣(日本製鋼所内)、苫小牧の学童クラブ、小樽の観光について視察に訪れた。
 まず、初日7/11の瑞泉閣について。

 室蘭といえば、横須賀と同じく「基地」が先にでき、そこにまちが栄えた所だ。かつて世界の4大民間兵器工場と言われた日本製鋼所である。
 正確に言えば、いずれも出自は「基地」ではなく、工場である。横須賀も「横須賀製鉄所」として拓かれた。しかし、いずれにしても軍需・国策の色彩は濃い。
 そんな日本製鋼所であるから、大正天皇が皇太子時代にいらっしゃったことがある。その際、1911年に日本製鋼所が建てた建物が瑞泉閣だ。
 横須賀市と同じような背景を持つまちの歴史的建造物の保存・活用の一例。そんな意図で瑞泉閣を視察した。とりわけ主眼に置いていたのは、ティボディエ邸の再建のあり方の参考とすることだ。ティボディエ邸については、横須賀市の最高意思決定機関である議会が、再建することを決定している(2012年12月の請願採択、加えて2014年12月の特別委員会最終報告)。

 結論から言えば、ティボディエ邸と瑞泉閣は全く違った。「じゃあ、参考にならなかったのか?」といえば、見て会派内で議論する中で多いに参考になった。

視察による気づき
 瑞泉閣の視察によって得られた視点は次の通りだ。
●「当時のまま」の価値の差
 瑞泉閣は、約100年前の建設当時からの本物が現存している。ゆえに価値が高い。一方、ティボディエ邸は米軍による改変に次ぐ改変が加えられ、当時のままの部材は柱ほか一部しか残っていない。なおかつ、元々建っていた場所が米軍に今なお「占領」されているため、他のどこに建てようが意義も納得感も薄い。
●財源的な裏付けの差
 瑞泉閣には「パトロン」がいる。日本製鋼所が、一般公開もほとんどせずに、海外からの来客などをもてなす場所として今なお活用している。そのため、落書きやいたずらなどもほぼなく、逐次修繕が行われ、保存状態もいい。所有者が一貫して代わらなかったことが幸いした。一方、ティボディエ邸の「パトロン」になり得るのは横須賀市だけだろう。しかも、保存状態も悪く、すでに価値は毀損してしまっている。そのため、観光集客などの付加価値の高い活用は見込めない。持ち出しばかりの多い「パトロン」となるだろう。
●付随する物語性の差
 瑞泉閣よりも、ティボディエ邸のほうが、建物としての純粋な価値はおそらく高かったであろう。しかし、その価値は改変により既に失われた。加えて言うならば、物語性(ストーリー・リッチ度)で見たときの価値も劣る。瑞泉閣には、後の大正天皇が滞在され、昭和天皇も訪問。明治の元勲クラスや数々の海軍高級将官らも足を運んでおり、その遺品も残っている。一方、ティボディエ邸に住んでいたのは、横須賀製鉄所の長官だったヴェルニーではなく、副官のティボディエである。歴史に足跡を残した高官らも足を運んだのかもしれないが、その足跡は知られていない。唯一、富岡製糸場と建築様式が共通するという物語はある。ただし、富岡製糸場のモデルとなったオリジナルである製綱所も横須賀製鉄所にあったとはいえ、ティボディエ邸のほうが富岡製糸場より若干古いとはいえ、富岡製糸場が現存している以上、ティボディエ邸を忠実に復元したところで優位性はない。

本市に活かせる洞察
 上記を踏まえた、横須賀市に還元可能な洞察は次の通りだ。
●ティボディエ邸は部分復元すべき
 そうは言っても、過去の経緯と議会の意向(市民の意向)を踏まえれば、再建しないわけにはいかない。そして、検討委員会が示したように、再建方法にはいくつかある。

・A案 文化財として極力完全な復元
 (保存部材を最大限活用し、内部・外部とも忠実に復元、費用約 3.3 億円)
・B案 一部復元・資料館として利用
 (保存部材を最大限活用し、外部は忠実に復元、内部は一部の復元、費用約 2.9 億円)
C案 資料館として復元
 (保存部材を一部使用し、現代工法で模造復元、費用約 1.1 億円)

 このうち、A案はコストがかかる。B案は中途半端だ。では、C案だろうか? いや。C案のように、全体を復元する必要が果たしてあるのだろうか? 富岡製糸場と同じオリジナルを元にした建築で、なおかつ、もっと古いことが視覚的にきちんと伝えられれば用は足りるのだ。
 ついては、D案を提案したい。博物館の更新時に歴史資料館を建設し、その展示の一部としてティボディエ邸を組み込むのが良いのではないか。それまでは、部材は引き続き保管すればいいだろう。

●ドライドックこそ価値がある
 富岡製糸場と同様に、というよりそれ以上の歴史を持って、動態保存されて現存する歴史的建造物が本市にはある。ドライドック群だ。
 とりわけ、米軍に「占領」された基地内となってしまっている1〜3号ドックは、日本の近代化の鍬入れの地である。近代日本はここから始まったのだ。
 しかも、現在、米軍による1〜3号ドックの使用頻度は低いという。大型艦船が入る4〜6号ドックが中心であり、1〜3号は今ではもっぱら海上自衛隊の小さめの艦船の修理のみだという。
 これを一般向けに展示すべきだ。
 観覧者がドック以外の場所に立ち入らない設備と、ドックに落ちない柵などのコース整備。これさえできれば、返還にはこだわるべきではない。1〜3号ドックの所管が国であろうが、市に移ろうが、米軍に「占領」されたままだろうが、当面は問わない。そういった建前よりも、一般公開という実利を、まずは重視すべきだ。
 他にも、浦賀には世界に4ヶ所しか現存していないと言われるレンガ積みドライドックの浦賀ドックに加え、川間ドックが現存しており、これも価値が高い。ただし、民間企業の所有となってしまっており、公開するもしないも、先方の胸先三寸である。
 一方、横須賀の1〜3号ドックは、施設管理権こそ米軍にあるが、所有はあくまでも国のはずでである。交渉による打開の可能性は大いにあり得る。
 議長や市長による交渉ができないものか、今後、探ってみたい。
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 なお、写真は、日本製鋼所内の赤レンガ倉庫。現役で使用しているという。
 以上で、瑞泉閣の視察報告を終える。
posted by 小林のぶゆき at 15:23| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月15日

「敗戦」記念日に。〜横須賀市民は核廃絶を宣言していた〜

 72年前の今日、日本は敗戦した。
 多くの人が忘れているが、この国は敗戦国である。現在も敗戦の名残を引きずり、国連軍を名目とした米軍の統制下にある。しかも、米国が宗主国なのではなく、国ではない米軍に統制されていることを改めて思い起こし、本当の意味での「美しい国」「日本を取り戻す」決意を新たにしたい。

 さて、先日の記事で、横須賀市議会が「核兵器廃絶に関する決議」を出していたことにふれた。
 ところで、よく「横須賀市は平和都市宣言をしている」「市長がようやく平和首長会議に加盟した」ということが言われるが、これはあくまでも役所のトップにしか過ぎない市長がやったことであり、正確には横須賀市民を代表するものではない。しかも、市長が勝手にこのようなものを出すわけにはいかない。

●1984年9月10日 横須賀市議会が「核兵器廃絶に関する決議」を全会一致で議決
 (自民党 竹折輝隆市議が提案者)
●1989年5月23日 「核兵器廃絶・平和都市宣言」を市長(横山和夫時代)名で宣言
●2016年5月 市長(吉田雄人時代)が平和首長会議に加盟

 その意味で、議会の決議には違う重みがある。議会こそが、住民代表である。横須賀市民の意思を体現するのは議会である。主権者は市民であっても、主権を行使するのは代理人である議員の合議体である議会なのだ。その議会が、しかも全会一致で決議を出した。一人の棄権や反対もなかったことで、この決議は右から左まで主義主張を超え「市民の総意」と見なされるに足る正統性を持った。市長名で出された平和都市宣言も、その本文でこの議会の決議を受けて出されたものであることを明記しているのは、そうでなければ正統性が担保されないためだろう。

 さて、紹介したものの、本文を読んだことがなかったので、過去の議事録から引っ張り出してみた。市政にとって歴史的な文書だと思うのだが、ネット上では見つけられなかったため、敗戦記念日に際してここに共有する。これによって、戦没者の御霊に対して悲惨な戦争を繰り返さないことの誓いに代えたい。
核兵器廃絶に関する決議
 世界の恒久平和は、人類共通の念願である。しかるに、こんにち世界共通で武力戦争が絶え間なく続き、際限のない軍備拡大は核軍縮の増強をも招来し、人間が互いの生命を尊重し、愛し合う、いわゆる互恵の精神が喪失されつつあり、人類の生存に深刻な脅威を与えている。
 横須賀市は、常にわが国の国是である、「持たず、つくらず、持ちこませず」の非核三原則が厳正に遵守されることを願ってきたが、更に全ての核兵器の廃絶と軍備の縮小を全世界に強く訴え、人類全てが愛し合える世界の創造に寄与するため、ここに核兵器廃絶平和都市となることを決議する。
1984年9月10日 横須賀市議会
posted by 小林のぶゆき at 23:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月12日

9/3(日)BBQ@野比海岸のお誘い

bbq_couple.png 私の後援会や友人のみなさんを招いてバーベキューをやります。ご都合が合えば、どうぞお運びください。
●日 時:2017/9/3(日)11:00〜14:00ごろ
●場 所:野比海岸・志も町内会館裏(YRP野比駅徒歩7分)
●集 合:現地集合(11:05にYRP野比駅集合でご案内もします)
●会 費:1,000円(子ども100円)
●申込み:食材準備の都合上、コチラまで参加表明ください
●持ち物:特になし(シートは敷きますが、イスは全員分ないので持参歓迎)
※小雨決行。日よけ雨よけのタープ有。荒天時は小林家で食材消化パーティ

 例年の、後援会夏祭りのように大掛かりな感じではなく、私がホストで、色々おいしいものを焼いていきますので、海を眺めながら、のんびり語らって頂けたらと思います。

 BBQ料理と生ビールサーバーとお茶だけ用意しますので、他に食べたいものや飲みたいものは持参ください。
駅前の京急ストアでも飲み物など売ってます。
 キスとスズキとチヌ釣りのポイントらしいので食材現地調達も大歓迎です。ただし、過去に友人がキスを網に並べてくれたことがあって喜ばれましたが、クサフグはお断りしています(笑)

 あと、ギターとアンプと打楽器も置いておくので、歌い手さん歓迎です。
posted by 小林のぶゆき at 16:31| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月10日

町村総会は、憲法違反?

index_logo.png  高知県大川村の町村総会への移行問題が、我々の業界では静かなブームとなっている。
 →「村議会を廃止、「町村総会」設置検討を開始」(毎日新聞2017年5月1日)

 ところで、同僚議員が「憲法で市町村には議会を置くことが決められているのに、地方自治法で町村総会を認めるのは、オカシイんじゃないの?」という鋭い問いを発して、「ホントだ。なぜなんだろう?」とずっと気になっていた。念のため原文を引用しておく。

日本国憲法
第九十三条 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
地方自治法
第八十九条  普通地方公共団体に議会を置く。
第九十四条  町村は、条例で、第八十九条の規定にかかわらず、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる。
第九十五条  前条の規定による町村総会に関しては、町村の議会に関する規定を準用する。


 今日、ふっと自分なりの答えが降ってきた。町村総会は憲法違反ではないのだ。
 論の立て方としては、2通りある。

(1)より民主度の高いものだから、憲法の意図を包含するため
 憲法の第八章・地方自治は、地方公共団体を住民の統治下に置くために設けられたと解することができる。この意図からすれば、代理人である議員を選んだうえでの間接民主主義より、有権者全員が参加できる直接民主主義のほうが、より正確に民意を反映できるし、議決の正統性が高い。つまり、民主度が高い。そうであれば、議会を置く場合よりもさらに、町村役場に住民がガバナンスを利かせることができる。これは、憲法の意図をより汲んでいるため、違反とは言えない。という解釈だ。

(2)町村総会も「議会」だから
 この論は乱暴だが、あえて論を立ててみる。
 地方自治法で「議会を置かず」と言っているのに、町村総会が「議会」なの? と言われると、確かに論理破綻しているとしか言いようがない。
 だが、「地方自治法九十四条に瑕疵がある」と見なして、「町村総会は全有権者が議員の議会である」と捉えれば、憲法と町村総会の間に矛盾はない。そう考えれば、地方自治法第九十五条で町村総会には議会に関する規定を準用するものとしているのもうなづける。

 以上、きちんと法律を学んだことがない私だし、今回は先行の研究や文献もあたってないが、書き出すことで整理ができて疑問は解消したので、このまま書き残しておきたい。
posted by 小林のぶゆき at 20:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月09日

8/9におもう、ナガサキと戦争犯罪

 72年前の今日、長崎に原爆が落とされ、7〜8万人の非戦闘員が殺された。3日前のヒロシマと合わせて20万人以上だ。

 8/6の投稿でも同じだが、「亡くなった」のではない。「殺された」のだ。そして、8/15は「終戦」記念日ではない。「敗戦」の日だ。
 8/6の投稿ではっきりとは書きそびれたが、言葉の遣い方には、意味があるからこだわっている。

 日本軍も非戦闘員を多数殺害した。それは、言い訳のしようがない。規律を守れない軍人や守れない場面などもあった。巻き込まれた市民もいた。

 しかし、米軍の所業はどうだろう?
 はじめから、軍人や軍事施設だけではなく、都市そのものを狙った。非戦闘員を殺戮する目的で、軍事行動をした。
 これは、戦争犯罪ではないのか?

 加えて言えば、ナチスと何が違うのか?
 ナチスによるホロコーストは、民族浄化であり、最悪の戦争犯罪だ。
 一方、米国はあくまで共産主義を食い止めるため原爆が必要だった、と主張する。しかし、白色人種が多い国に原爆を落とした場合、戦争犯罪は問われていたのではないか? 猪瀬直樹が『黒船の時代』で描いていたように、下敷きがあって黄色人種への偏見が拭い難くあったのではないか?

 日米同盟も必要だろう。友好国ではあるだろう。
 しかし、言うべきことは言うべきじゃないのか?
 米国は、戦争犯罪と言われたら不愉快だろう。しかし、過去の真実を突き付けて破綻するような信頼関係ならば、それまでの話ではないのか? その程度で、本当に対等の同盟関係が築けるのか?

 右も左も、戦後だらしがなかった。この国は、いつまで植民地であり続けるのか? 自国の戦争責任に向き合うのと同じ熱量で、他国の戦争責任も指弾すべきだ。

 無辜の市民が、大量殺戮(ジェノサイド)に遭った。しかし、加害者たる米国は謝罪一つしていないにもかかわらず、わが祖国は殺戮国と仲良くしている。それどころか、朝貢外交よろしく言いなりとなっている。このまま、戦争犯罪を曖昧にしてしまっては、ナガサキの人々も浮かばれないだろう。

 右も左も関係なく、歴史にきちんと向き合いながら、来週8月15日には、皆で「敗戦」を噛みしめたい。

posted by 小林のぶゆき at 20:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月06日

8/6におもう、ヒロシマとフクシマ

51TwPWAL++L._SX366_BO1,204,203,200_.jpg 72年前の今日、広島に原爆が落とされ、多くの国民が殺された。

 ちょうど、文化会館で中筋純『流転 The Silent Views 〜福島&チェルノブイリ〜』展が開催されているため、せっかくだから本日8/6に合わせて観に行ってきた。非常に見応えのある内容だった。明日16:00までなので、足を運ぶことをお勧めしたい。

 さて、そこでヒロシマとフクシマについて、思うことを書き連ねたい。
 改めて思うのは、「この国民は、忘れやすい国民だな」ということだ。

(1)ヒロシマについて
 我々が被爆国であることを、どれだけ認識しているのかと思う。7/8の「核兵器禁止条約」の交渉会議の話だ。

 日本国民は、核廃絶の意思を示している。2009年6月16日には衆議院で翌17日には参議院で、ほぼ同趣旨の「核兵器廃絶に向けた取り組みの強化を求める決議」を議決している。しかも、いずれも全会一致である。その後、否定する決議等はないはずだから、つまりこの内容は国民の総意であるはずだ。
 ちなみに、神奈川県民も1984年7月5日に神奈川県議会が「神奈川非核兵器県宣言」を議決しており、横須賀市民も同年9月10日に横須賀市議会が「核兵器廃絶に関する決議書」を全会一致で可決している。

 ところで、先日の「核兵器禁止条約」交渉会議での態度はどうか? 国連加盟国193か国のうち、122か国が採択したこの条約。だが、世界最大の被爆国である日本は会議を欠席したのだ。米国の「核の傘」に入っていることが理由と見られている。
 1945年の敗戦時、主権は国民にはなかった。だからこそ、戦争責任は直接は指導層にあり、その責任が問われ、国民の責任は問われなかった。ところで、現在は主権は国民にある。だからこそ、今回の会議を欠席したのは、国民の意志であると言える。この政府の態度は、国民の意思を本当に代表していると言えるだろうか?

 「核の傘」主義をとるならば、北朝鮮が「核の傘」を持とうとする姿勢を、日本が論理的に批判するには説得力が乏しい。こうした判断と行動をする政府を、主権者である我々は間接的に選択している。この国民にその自覚がどれだけあるだろうか?

(2)フクシマについて
 中筋純さんの写真展で最も印象的だったのは、帰還困難区域の双葉町と都会の渋谷を並べて比較した写真だ。
 「忘れゆくまち」としての大消費地
 「忘れられゆくまち」としての被曝地
 改めて、考えさせられた。

 原発を推進したのは、誰か?
 「正力松太郎が……」とか「田中角栄が……」とか、キーマンは何人もいただろう。裏には「宗主国」である米国の意向もあったかもしれない。しかし、いずれにしても、戦後の話である。日本国憲法が公布され、国民主権になった後の話だ。
 つまり、原発を日本全国に54基もつくったのは、主権者たる国民の選択である。

 つまり、フクシマの原発事故を起こした最終的な責任は主権者である我々にある。もちろん、第一義的な責任は事業者である東京電力にあり、賠償責任は株主と債権者がまず負うべきであるが、事業承認や監督は国民が雇った政府が行っており、最終責任は我々国民にある。

 被曝者がいるところには、加曝者がいる。
 そして、そのカバクシャは我々、日本国民である。ところで、この国民にはどれだけの自覚があるのだろうか?
 なおかつ、東京電力から電力供給を受けていた私たち関東圏の人間は、消費者という意味でもカバクシャである。自分も含めたこの消費者たちは、どれだけの自覚があるだろうか?

 加えて言えば、我々はヒバクシャでもある。フクシマの原発事故で放出された放射能の大半は、実は福島県外に降り注いだ。多くは太平洋に撒き散らされ、世界中を循環している。しかも、今なお放出は止んでいない。私たちは今も被曝をし続けており、自分たちも程度の差はあれヒバクシャである。そのことの自覚が、この国民にどれだけあるだろうか?

(3)ヒロシマとフクシマの「根っこ」について
 結局のところ、ヒロシマに対する国民の態度が、フクシマを生んだと言っていい。「根っこ」は同じだ。

 水が流れるように、過去を忘れていく日本人。そして、雨のように上から降ってくるものに、唯々諾々と従う日本人。この国民が、言葉の本当の意味での「主権者」であったことが、歴史的に一度たりともあっただろうか?

 ヒロシマに続く8月15日の敗戦を「終戦」と言い換えた国民は、フクシマによる国土喪失と国民の流亡という「第二の敗戦」を避けられなかった。そして、その「第二の敗戦」すら反省しきれずに、現在の危機を迎えている。そして、現在の危機を、危機とも感じていない。このままでは、おそらく「第三の敗戦」が待ち構えているだろう。

 とはいえ、我々は、傍観者でいるわけにはいかない。お上が決めてくれるお気楽な封建社会は江戸時代で終わったはずだ。何のために、明治維新から太平洋戦争まで近代史において多大な犠牲を払ってきたのか?
 今こそ主権者に「なる」のだ。

 来週、8月15日には「敗戦記念日」をみんなで迎えたい。
posted by 小林のぶゆき at 23:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月08日

雄たる人、吉田市長の挫折と功績

期待しすぎたのか? 期待させすぎたのか?
YoshidaYuto.png 本日7月7日、吉田雄人・横須賀市長が2期8年間の任期を満了し、17:30に退庁式があった。

 私も、その最後の仕事に立ち会った。
 彼に、この8年の任期を与えた有権者の一人として。
 また、前回は彼を推した政治家として。
 そして、彼の政策を強力に応援し、叱咤し続けた議員として。

 「……俺たちは、期待しすぎたのかもしれないな」とも思う。

 逗子に育ち、鎌倉・逗子の独特の浮動票型選挙スタイルの空気の中で政治を志した吉田氏。高校時代に通った横須賀市を変革のフィールドに定め、2003年に市議に初当選。2009年に「チェンジ」を掲げ、変革を約束し、市長となった。多くの市民が期待した。私も期待した。

 しかし、改めて思う。
 そこに、大きなボタンのかけ違えがあったのではないか?
 吉田氏の「チェンジ」は、実は「改善」「漸進」だったように思う。しかし、私を含め、彼に投票した多くの市民は「チェンジ」に、このまちの「改革」や「飛躍」を期待した。

 難しい問題だと思う。
 市民が「改革」を期待しなければ、吉田氏は選ばれなかった。しかし、彼の地金は「カイゼン」の人であり、少しずつ「改良」していくのが、実は彼のスタイルであった。6年間、議員として彼の仕事を見てきて思う。
 このボタンのかけ違いについては、吉田氏に悪気はなかったのだろうと思う。最後まで、無邪気に見えた。それが、彼の人気の秘訣でもあったろう。

 「……彼は、期待させすぎたのかもしれないな」とも思う。

吉田氏の評価と功績
 吉田氏の問題点については、既に何度も触れた。だから、今日の退任の日に改めて批判したりはしない。
 →「私がなぜ市長を批判するのか〜吉田氏を選んではいけない3つの理由〜」
 →「何度でも言おう。吉田雄人氏を選んではいけない。」
 →「【市長選緊急リポート】結果の出せない会社、「株式会社横須賀市」の病理と処方箋」

 しかし、吉田氏には大きな功績もあったように思う。

 障害者に対する優しいまなざしや、市政を身近に感じさせた政治スタイルなど、人によって評価する点は様々だし、数多くあるだろう。それは、それぞれで良い。
 ところで、私にとって大きな功績は、3つある。以下、それを紹介して、吉田氏へのはなむけの言葉としたい。

(1)根回しをしないオープンな政治文化をつくった
 吉田という人間は、頑固だった。そして、根回しをしなかった。
 たとえば、中学校給食については、私は市民の声を焚き付け、議会の仲間の協力を得て、包囲網をつくり、何度も吉田氏に実施を迫った。しかし、なかなか首を縦に振らなかった。手強かった。
 選挙の票だけを考えれば、さっさと屈服したほうがトクだったろうと思う。しかし、財政規律論者の彼は、財政出動の多い給食ではなく、あくまでも行政の持ち出しのない民間活用の仕出し弁当にこだわった。結局は、ニーズに応えられず、劣を認めて給食導入へと舵を切ったが、私は「敵ながら、ある意味で信用できる」と感じていた。「媚びない政治」と本人も言っていたが、「大衆迎合はしないぞ」という意思を感じた。
 とはいえ、自身「市民が主役のまちづくり」と標榜していたにもかかわらず、圧倒的な市民ニーズを見誤ったとも言えるだろう。政治家として、あまりに固陋に過ぎたようにも思う。

 この一件が示すように、本来なら、議員が提案した様々な政策を採り入れることで、様々な勢力を味方につけ、政治基盤を盤石にすることもできたはずだ。多くの首長は、それをする。もちろん、私を引き入れることもできた。しかし、吉田という人間は、こういった取引や根回しをしなかった。
 私は、多様な民意を束ねていく民主政治の現場においては、こうしたダイナミズムも重要だと考えている。だが、彼はそのスタイルを貫いた。成功/失敗は別として、それは彼の生き方だ。あっぱれだったと言いたい。

 なにより、議会質疑において事前の調整なしでガチンコでやり取りするスタイルは議会を活性化させた。しっかりした市長与党というものを作らなかった。ときに「言語明瞭、意味不明瞭」とも揶揄されながらも、基本的に市長自身が答弁し、いわゆる市長与党系会派とも丁々発止の議論がなされた。その結果、「二元代表制」がきっちり意識されている、全国的にも優れてオープンで闊達な議会風土ができた。これは彼の置き土産だろう。

(2)事業のリストラにも挑んだ
 「吉田氏でなければ、あのタイミングで為しえなかったろう」と思う取り組みが、「事業仕分け」と「事業シート」の公開だ。
 もともと、自民党ムダ撲滅チームと志ある自治体職員と構想日本がタッグを組んで開発してきた「事業仕分け」。これに、当選直後に着手し、事業のスクラップ&ビルドに挑む姿勢は示していた。ただし、大きな反発の中、いったんは矛を納めざるを得なかった。
 しかしその後、繰り返し本市の全事業の「事業シート」公開を迫る私に対して、時間はかかったが応えてくれた。
 →「ついに「事業シート」公開! 「必殺仕分け人」、出番です。」

 残念ながら、市長はこれを公開はしたものの、十分に活用できなかった。事業のスクラップができなかった。したがって、ビルドもたいしてできなかった。
 しかし、これは独り市長のみを責めるべきではない。既に、道具は公開され、皆の手の中にある。議会も斬りこめばよかったのだ。私の怠慢もあって活用しきれていないが、このツールを橋頭保として、議会側からも事業の見直しに切り込んでいくことが今後求められるだろう。

 また、市長は値上げにも踏み切った。私が提案して多くの批判も浴びた例の中央斎場の有料化と値上げ、下水道料金値上げ、介護保険料の値上げ、などなど市民負担を求めることにも怯まずに取り組んだ。値上げの仕方は、所得累進性が十分ではないなど、私の満足いくものではなかった。とはいえ、先送りする市長も少なくない中、その姿勢は立派だったと言えるだろう。

3)ハコモノのリストラにも切り込んだ
 ハコモノのリストラ、つまり公共施設マネジメントにも取り組んだ。皮肉なものだが、新市長・上地克明氏も議員時代に求めてきたものだ。私も含め多くの議員の求めに応じ、「公共施設マネジメント白書」を策定し、将来負担の推計を示したのは、諸手を挙げて拍手したい功績だった。この市長でなければ、まだまだ先延ばしされていたかもしれない。
 →「市長の『ハコモノ行脚』を追っかけしてみた 〜市民の反応はどうだったか?〜」

 ところが、将来世代に負担を先送りしないためにはハコモノの30%削減が必要なのに、「市民理解が得られない」と怯んで17%削減の計画しか示せなかった。それも、市民の声を軽視した独善的な計画だった。彼自身は「将来世代にツケを残さない」「市民が主役のまちづくり」と掲げてきた。それだけに、多くの議員や市民の落胆は大きかった。
 とはいえ、本日の退庁式でも、やり残したことのひとつに挙げていたのが、この公共施設マネジメントだった。ある意味で意外だった。漸進主義者の彼なりには少しずつ取り組んでいたつもりだったということなのだろう。しかし、私にとっては全く不十分だった。もしも、子どもたちの世代のために、ハコモノのリストラを徹底してやり切る姿勢さえ示せば、他のことには目をつぶってでも、私は全力で支えるつもりだった。それだけに、本当に残念だった。

   *   *   *
 以上、これは私の評価だ。
 思えばこれらの功績は、一期目にほぼ方向づけられていた。二期目には精彩を欠いたかもしれない。
 ただ、私ほど吉田市長の政策を高く評価し、ずっと進捗を追い続け、背中を押した議員も多くなかったのではないか? そう、勝手に自負している。
 しかし、彼にとっては、同い年とはいえ後輩の生意気な政治家に尻を叩かれ続けているようで、不愉快だったろう。期待したからこそ、裏切られたと感じ、ずいぶんきつい言葉で迫ったこともあった。そこは申し訳なかったと思う。

 期待しすぎたのか? 期待させすぎたのか?
 みんなをそうさせたのも、彼の人間的な魅力のせいかもしれない。
   *   *   *

 第35代横須賀市長として、確かな足跡を残されました。
 吉田雄人さん、本当におつかれさまでした。
 8年間、ありがとうございました。
posted by 小林のぶゆき at 01:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月06日

「上地市長、お願い。早く給食を導入して!」キャンペーンを開始!

SchoolLunchB.pngSchoolLunchA.pngSchoolLunchC.png 横須賀市の中学校給食が4〜5年後になるのか? もっと早まるのか?
 実は、7/18の上地市長の決断にかかっています。ご存知でしたか?
 時間は、ありません。そこで、ネット署名で有名なChange.orgを利用して、キャンペーンを始めました。右の3つのアイコンも用意して、これからどんどん拡散していきます。ぜひ、みなさんもポチッと賛同をお願いします。

上地市長、「中学校給食の早期実施」って約束してくれましたよね?
親子方式で、2019年4月には開始してください!
〜時間もかかる。お金もかかる。センター方式はマズいでしょ!〜

 本年6月30日の教育委員会定例会議で、横須賀市の中学校給食を「センター方式」で実施する方針案が示されました。でも、センター方式には、問題がいっぱい!
●時間がかかる:用地もまだ決まっていない中、導入までに早くて4年はかかると言われています
●お金がかかる:大規模な調理工場である給食センターを整備するには、大きなお金がかかります
●ハコモノ過剰に:市の発表では、今後30年で子どもの数は40%減少する予測。現在の生徒数に合わせて建設すると、すぐに施設が過剰になる見込みです
●小学校までセンターに!?:分散型の自校方式には色々なメリットがあります。しかし、ひとたび給食センターを建設すると50年は自校方式の芽が摘まれるでしょう。むしろ、自校方式の小学校まで、順次センターに転換されていくことが予想されます。

 教育委員会の方針案をひっくり返して、センター方式にSTOPをかけ、親子方式でいい給食を早く安く提供すべきです。

 上地市長、いまこそ新市長の力の見せどころです!
 2019年4月には給食が導入されるよう、みんなで背中を押しましょう!

 署名はコチラ↓(私にも上地市長にも、誰が署名したか、一切の個人情報が漏れません)
posted by 小林のぶゆき at 14:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月01日

「マニフェスト大賞」、はじめました。

logo1.png 本日より、マニフェスト大賞の募集が始まりました。
 →第12回マニフェスト大賞 募集要項

 全国各地で政策型のまちづくりに取り組む人々の、優れた取り組みに光を当てる、このマニフェスト大賞。
 私は、2012年第7回から5年連続で受賞してきて、この輪の中で多くのものを学んできました。そこで今回は「恩返し」です。応募を「卒業」し、実行委員会の事務局長として支えることとなりました。

 とりわけ、今回から、原則として全部門にどなたでも応募できるよう変更しました。議会や首長・市民・企業といった枠を超えてクロスオーヴァ―に連携する事例が増えているためです。
 ぜひ、「ひょっとしたら、これも該当するのでは」といった取り組みがありましたら、ぜひ応募してみてください。 応募締切は8/31。たくさんのご応募をお待ちしております!
posted by 小林のぶゆき at 13:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月26日

横須賀市長選と今井絵理子某 〜批判とネガティヴ・キャンペーン〜

ImaiEriko.png 横須賀市長選が終わった。

 ところで、今井絵理子なる参議院議員が、「批判なき選挙、批判なき政治を目指して」などという投稿をして、話題となっている。この人は、「批判というものは、しないほうがいい」と思っているのだろう。

 さて、今回の横須賀市長選で私は、前回は推した現職に対して、今回は徹底して「批判」した。そのことに対して、数多くの非難を受けた。いわく……
 「小林のネガティヴ・キャンペーンは不快だ」
 「批判ばかりの議員など要らない。給料返せ」
 「じゃあ、お前に市長が務まるのか? やれるもんならやってみろ」
 「誹謗中傷合戦は見るに耐えない。自分の応援する候補にいいところがないから、相手を批判するしかできないんだろうよ」
……といったものだ。

 この今井絵理子某と、これら非難の全てではないにしろある程度の部分には、通底するものがあるように思う。要するに「批判は良くないことだ」という考え方だ。

   〜   〜   〜
 ところでまず、これらの非難に、反論させてもらいたい。

 私は仕事柄、現職市長の「それは人としてどうなんだろうか?」と思われるような発言やエピソードもいくつか知っている。直接見聞きしたものもあるし、有権者や業界団体からの複数の伝聞で裏付けが取れたものもある。
 しかし、私は今回の選挙に際して、それらのネタを使って「中傷」することは一切しなかった。真実であり、人物的な評価を貶めるためには効果的であったろうと思う。だが、本質ではない。
 一方で、未達成の公約や政治姿勢については、舌鋒鋭く「批判」してきた。それは、本質的だからだ。

 そもそも、私は今回の市長選で誰も応援していない。3人の候補者の政策比較と解説などもしているが、ご覧のとおり全員を「批判」している。
 だいたい、私は「議員は自分のまちの首長を応援したりするもんじゃない」と考えている。なぜなら、議員は市長を監督するのが仕事だ。いいものはいい。悪いものは悪い。市民代表として送り込まれ、是々非々で市長らを監督し、その内容を市民にご報告する。これが、議員の本分だと考えている。なまじ応援などしてしまうと、目が曇ってしまう。
 そして、「市長の代わりが務まるのか?」と言われるが、議員は市長の部下ではない。勘違いしている人が多いが、全く別の仕事だ。会社で言えば社長を監督する取締役だ。求められる能力も違う。ちゃんと中学校で地方政治とか会社の仕組みを教えないから、こういう頓珍漢なことを言う人が出てくる。
   〜   〜   〜

 ところで「批判」という言葉の意味を辞書で調べてみよう。
【批判】(大辞林 第三版)
@物事の可否に検討を加え、評価・判定すること。 「学説−」 「 −を仰ぐ」
A誤っている点やよくない点を指摘し、あげつらうこと。 「政府の外交方針を−する」
B【哲】 〔ドイツ Kritik〕 人間の知識や思想・行為などについて、その意味内容の成立する基礎を把握することにより、その起源・妥当性・限界などを明らかにすること。

 出来の悪い学生ではあったものの、大学の哲学科で西洋近代合理主義的「批判」精神に触れた私としては、「批判」という言葉に必ずしも悪いイメージを持っていない。
 そして、この「批判」の意味から言えば、市長たらんとする人を「批判」することこそが、監督することにつながると思うのだ。

 現職に対する批判が「ネガティヴ・キャンペーン」に見えたのなら、それは批判の結果として現職の評価が低かった当然の結果だろう。
 それに、「ネガティヴ・キャンペーン」を直訳すれば「落選運動」だ。私は、現職に対する落選運動なら熱心にしてきた。ただし、徒な中傷ではなく、健全な批判によって、事実を基に冷静な批評に努めてきたつもりだ。その証拠に「オマエは評論家か!」というお褒めの言葉も頂いたほどだ。

 さあ、今後は上地・新市長をしっかり「批判」していこうと思う。
posted by 小林のぶゆき at 22:53| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月25日

雨が降ろうが、用事があろうが、手ぶらでOK。投票に行こう!

SenkyoKouhou.png いよいよ、今日は横須賀市長選の投票日ですね!
 横須賀市はあいにくの雨模様ですが、迷わず投票には行きましょう。

 えっ? 投票券を持たずに家を出てきてしまった?
 大丈夫です。あのハガキは、実は「投票券」じゃなくて、ただの「投票案内」です。手ぶらでOKです。

 えっ? 夕方まで仕事があるからムリ?
 大丈夫です。役所じゃないんで、17:00までじゃないですよ。今日の20:00まで投票できます。

 えっ? 投票所の場所がわからない?
 大丈夫です。ネットでも調べられます。市内86か所の投票所のうち自分がどこか、住所から検索できます。
 →あなたの街の投票所案内(住所から検索)
 なんなら、私に電話で住所言ってもらえれば、代わりに調べますよ。→070-6640-3927

 えっ? 誰に投票していいかわからない?
 大丈夫です。投票所には選挙公報が置いてありますし、うちのまちはネットでも見られますよ。
 →選挙公報

 えっ? 選挙公報だけじゃ判断がつかない?
 大丈夫です。そんな時は、私も色々な解説記事を書いているので、小林のぶゆきBlogを読んでみてください。これとか、評判いいですよ。
 →「いよいよ市長選。候補者の政策比較表をつくってみました」
 →「【市長選緊急リポート】結果の出せない会社、「株式会社横須賀市」の病理と処方箋」

 えっ? やっぱり決めきれない?
 大丈夫です。迷ったら、何も書かずに投票する「白票」でもいいんです。「白票」にも意味があります。「俺たち、市民は無関心なんじゃないよ。たまたまいい候補者がいなかっただけだ」という意思表示です。
 投票率が低いと、「関心低いから、勝手に何でも決めていいんだろうな」って、市役所になめられちゃいますよ。横須賀市のオーナーは市民のみなさんなんですからね。

 なにしろ、投票には行きましょう!
posted by 小林のぶゆき at 16:10| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月24日

【市長選緊急リポート】結果の出せない会社、「株式会社横須賀市」の病理と処方箋

横須賀市を株式会社に例えると……
YKPAKU6722_TP_V.jpg イメージしてみてください。
 ここに「株式会社横須賀市」があります。連結売上高で3150億円ほど。中堅の上場企業くらいの規模です。

 この会社では、約40人の取締役の下、現在41歳の若い吉田社長がこれまで8年間にわたって経営を担ってきました。ここ数年の財務諸表を見れば、顧客数は減るばかりです。利益も出ていません。
 ただし、吉田社長は、3110億円の借入金を2896億円へと214億円減らしています。彼は、これを最大の実績だとしており、評価する株主の声も多くあります。

 ところで、その借入金は、ビジネスローンやつなぎ融資などではなく、主にバブル期に大きな設備投資をした際の借入金です。健全な借入金ではありますが、当時の設備投資が過大だったのは間違いありません。
 そして現在、我々の業界は、マーケットが徐々にしぼみつつあるのが現状です。
 これが、この会社の概要です。

3つの経営方針と路線対立
 さて、今、会社の経営方針として、3つの方向性が議論されています。

(1)現状改善派
 現在の吉田社長と、彼に理解を示す7人の取締役がこの立場です。
 新たな設備投資は極力控え、現在の設備で作れる製品を売りながら、売上は減少してもある程度のコスト削減もしながら、縮小均衡で何とか利益を確保するという経営方針です。借入金もできるだけ減らすことで、利払いコストも抑えようと努力してきました。それは吉田社長が主張する通りです。
 ただし、目の前のお客さんがどんどん逃げている現状があります。そこで、製品そのものの改良はちょっとずつしかできないため、ブランド戦略やイメージ戦略で工夫し、従来と大きく変わらない製品であってもパッケージや見せ方を工夫することで、顧客をひきつけていこうとしてきました。今後4年間も、その方向で上手くいくと訴えています。

(2)顧客還元派
 この会社は、家計であれば「タンス預金」に相当する内部留保を136億円確保してきました。他社と比べるとやや大きな額ですが、吉田社長は経営環境の急な変動に備えて、なるべくこの規模の額を維持してきました。
 ところが、取締役のうち3人は、この内部留保を取り崩して、商品価格を下げたり顧客ロイヤリティを上げたりすることで、顧客の流出を防ぐよう主張しています。そして、この経営方針を共有する林氏という人物を連れてきて、次期社長に就任させるよう提案しています。
 ただし、一時的にはそれで顧客満足度は向上するでしょうが、136億円といっても数年で使い切るでしょう。内部留保を使い切ってしまった後、いったいどうするのか? 大きな疑問が残りますが、今さえよければいいということなのかもしれません。

(3)積極投資派
 吉田社長の経営方針に異を唱えるのが、積極投資派です。40人の取締役のうち、先に述べた7人と3人を除く30人が、濃淡はありますが、この積極投資派です。
 国や県の補助金や、金融公庫の有利な貸付も、利用できるものは利用しながら、一定の設備投資はして、他社に対して競争力のある製品を生み出し、顧客を確保して売り上げの減少を食い止めていこうとする経営方針です。もちろん、市場全体は縮小傾向ですからかつてのような大型投資はできませんが、今より付加価値の高い商品を投入しなければ、現在の急激な顧客の流出を食い止められないと主張しています。
 この積極投資派の30人の取締役のうち上地氏が、次期社長に名乗りを上げています。


 さて、この3つの経営方針のうち、最もふさわしいのはどれなのでしょうか?
 もちろん、経営環境は常に動いていきます。不確実な時代ですから「これなら必ず失敗しない」という経営方針はないでしょう。だから、明日の株主総会で選択をすることになっています。

吉田社長が選ばれると、対立が続き、経営が停滞する恐れも……
 ここで、視点を変えた判断材料を示したいと思います。

 吉田社長には、純粋な経営方針の路線対立の他に、いくつかの問題が指摘されています。
 この間、取締役会で報告内容を取り繕おうとしたり、能力が高いとはいえ自分の友人を会社のルールに則らない形で強引に入社させたり、一部の株主だけの利益になるようなことを注意されても続けていたことが発覚したり、といった問題が相次いだのです。
 どれも、経営を揺るがすような大きな事件ではありません。小さなことばかりです。しかし、取締役会で何度も注意したにもかかわらず、反省の色が見えないため、取締役のうち(2)顧客還元派と(3)積極投資派の33人は吉田社長に対して大きな不信感を持つようになりました。先日の取締役会でも、多数の賛成で吉田社長に辞職を迫る決議を突きつけ、対立は決定的となっています。

 こうした中、明日の株主総会では、社長と取締役2名だけを選ぶこととなっています。うち、取締役2名は、現在のこの会社の株主構成を考えたとき、(1)現状改善派と(3)積極投資派で1名ずつとなることが予想され、大勢に影響はありません。
 次に取締役37〜41名を一斉に選ぶのは、2年後の株主総会となります。

 吉田社長は個人的な魅力があり、株主に人気があって、過去2回8年間にわたって、株主総会で選ばれてきました。しかし今回、再び選ばれれば任期は4年間。少なくとも取締役が一斉に入れ替わるまでの2年間は、大きな対立を抱えたままの会社運営が続くことになります。そうなれば、会社経営という面では、効率性を欠き、不毛な争いが繰り返される恐れがあります。
 吉田社長が、(3)積極投資派と和解したり、一部を切り崩したりすれば、経営はスムーズになりますが、純粋な経営方針の対立ではなく信用問題の対立なので、それはおそらく見込めないでしょう。
 2年後に取締役の構成が大きく変われば安定するのでしょうが、どうなるか現時点ではわかりません。

 一方、上地氏が次期社長に選ばれれば、経営方針は取締役会と社長の間で共有されており、円滑に進むでしょう。私の個人的見解では、「取締役会の構成が上地・新社長派ばかりになると、投資が過剰になってしまう恐れもあるのではないか」との一抹の不安もありますが、少なくとも信用上の不毛な対立は避けられ、効率的な経営がされるでしょう。

 なお、林氏が社長に選ばれると、私の個人的見解では「会社の赤字と借金が増大する恐れがある」と感じています。

この会社の処方箋は何か?
 株主のみなさん。みなさんには2つの方向があります。

プランA
 吉田社長を選ぶのであれば、しっかり株主として統制を利かせ、最低限のルールを守らせ、「俺は社長だぞ」と調子にのって驕ることのないよう見張っていく必要があるでしょう。
 また、他の株主を説得して、2年後の株主総会において対立が起きない取締役の構成とするほうがよいでしょう。
 ただし、私の個人的見解では「いずれも相当な困難を伴う」と感じています。ですが、吉田社長を選ぶということは、その覚悟が必要だと思います。

プランB
 別の社長を選ぶことです。
 確かに社長としての手腕は未知数です。取締役の中でも、個別の事業のありかたについて方針が一致しているわけではないため、相当のバランスをとってやっていかなければなりません。また、前・吉田社長を含めた歴代社長が切り込めなかった、不採算事業と不採算資産のリストラも果断に取り組まなければなりません。祝福されて社長に就任したとしても、すぐに困難な課題が立ちはだかっています。
 ただし、私も取締役の一人です。新社長一人に責任を負わせることはしません。しっかりと最先端の情報を仕入れ、現状を分析し、建設的な提案を続けていきます。そして、いずれ「株式会社横須賀市」を、大きくはなくとも「魅力のある強い会社」に変えていきたいと思います。
画像提供:PAKUTASO
posted by 小林のぶゆき at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする